『かわいいの本音と本質』【髪】
髪は女の命?
昔から「髪は女の命」とはよく言うけれど、なぜそれほどまでに髪が大切なのだろうか?ぐらいにしか思っていなくて、若いころなどは髪の手入れになんか全く気を使っていなかった。
余談だが、黒檀で作られた昔ながらの花嫁道具として母が持たされた大きなドレッサーが子どもの頃の家にあって、二間しか無い小さな社宅の小さな部屋にあるそれは、あまりにも不釣り合いで異様な存在感を放っていた。
しかし、恐らく小学校4年生くらいの頃までだったろうか。
朝、学校に行く前の少しの時間、このドレッサーの前で私の母は丁寧に私の髪を梳かしてくれた。子どもの髪というものは往々にして細く、やわく、絡まりやすい。
髪を櫛で梳かすというというのは、もしかすると「小さく弱弱しい命を守りたい、自身にも強くあってほしい」という母から娘へ宛てた、祈りにも似たおまじないなのかもしれない。
なんて事を今になってふと思う。
話は本題
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