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教えない勇気

チームスポーツの指導者は、選手起用や戦術戦略の
決定権を握っていることが多い。
それゆえに、指導者の一挙手一投足に視線が注がれ、
指導者の一言が選手に重くのしかかる。
指導者の顔色を窺うようになる。。。

そんな中、選手主体のチームづくりをしている
チームが注目されている。
全国サッカー選手権でベスト4入りを果たした
堀越高校だ。

選手起用や戦術戦略を選手主体で考えている。
選手起用も主将の中村選手が決めている。
ハーフタイムでは、ホワイトボードを使って
選手に説明する中村選手の姿が見られる。
交代には学年の枠も取っ払い、経験させるためにと
1年生を起用することもある。
監督の佐藤実さんは、もっぱらファシリテーターの
役割ということになる。

指導者が一流のファシリテーターになったとしたら、
そういうチームづくりを目指すチームが増えてきたら
スポーツ界は間違いなく変わると確信する。

昨年の夏の甲子園を制した慶應高校もそれに近い
カタチがある。監督の采配に選手は躊躇なく意見をする。
中学シニアで全国優勝を果たした世田谷西シニアは
「野球以外のストレスを選手にかけない」
というモットーがある。

指導者は何から何まで「教える」ということを
しがちである。それが良くも悪くも選手たちの
モチベーションを低下させてしまう原因にもなっているのでは
ないか?

テクニカルな部分は「ティーチング」、いはゆる「教える」
ということは必要であるが、指導者は「コーチング」に徹し、
チームをファシリテートする術を学ぶことができたら
いいのではないかと思う。

小学生だからといって、親代わり、先生代わりになる必要が
どこにあるだろうか?

スポーツは遊びの創造性を高める「nature play」なのである。
指導者には「教えない勇気」を持って選手たちを無限の
可能性の世界へと導いてほしいと思う。

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