【産経新聞記事】片山善博元総務相が石丸市政の本質を喝破「まず変わるべきは執行部」@saktshare
要約
・産経新聞に片山善博元総務相、石丸市長それぞれのインタビュー記事が掲載された
・片山元総務相は、鳥取県知事時代、議会と対立しながらも改革を成し遂げた。守旧派ではなく改革派である
・片山元総務相は石丸市政を議会との「無用な対立」「感情的な争い」と切り捨て、ほとんど全否定した
・むしろ、「執行部自身が変革することで議会も変革する」という考えのもと、執行部による地道な作業こそ重要と述べる
・一方石丸インタビューでは、相変わらず再生数や登録者数を自らの「成果」と誇るなど誇大宣伝
・アンケート批判する住民を「利害関係に基づいている」と攻撃し、市民の分断を煽る最悪の発言も披露された
本件記事には元総務相・元鳥取県知事で大正大学特任教授の片山善博氏と石丸市長のインタビュー記事が掲載されているので、以下の通り所感を述べる
石丸市長側近「熊高昌三・安芸高田市議」も
片山元総務相の改革姿勢を絶賛
前提として、本記事で片山元総務相は石丸市長に批判的だが、
片山元総務相は鳥取県知事時代、県議会改革を行うなど守旧派どころか急進的改革派と言っても差し支えないのだ。
市長派とされる熊高市議も、わざわざ片山元総務相の名前を上げて、議会改革の取り組みを激賞している。
片山元総務相「無用な対立、混乱を生む。感情的な争い。」
片山元総務相は石丸市長の議会への姿勢を
「正常に戻すための手段ではない」と痛罵する。
しかしながら、現実は「無用の対立、混乱」どころか、
石丸市長が「市議に恫喝された」と事実をでっち上げ、それを全員協議会の場で開陳する、つまり議場を名誉毀損事件の犯行現場とする前代未聞の暴挙に及んだ。
あまつさえ、地裁敗訴判決に対する控訴を、臨時議会を開かず、判決言渡しからわずか2日後に専決処分で行うなど、ますます議会軽視、二元代表制への重大な挑戦とも言うべき軽挙妄動に及んでいる。
片山元総務相
「抵抗勢力の市議会による妨害のイメージは全くの間違い」
「居眠りについてSNSに上げるのは大げさ」
3年半におよび、議会を抵抗勢力と位置づけ、劇場型政治手法に固執してきた石丸伸二の根本的な誤りを指摘している。
繰り返すが、片山元総務相は当時の最先端を走る改革派知事である。
上記発言を残す改革派であり、熊高市議に絶賛される片山善博前総務相ですら、
石丸伸二の対議会姿勢をほとんど全否定しているのだ。
こうしたことからも、
石丸市政は必要な改革をしているのではなく、単に議会との対立を劇場的に演出しているだけの拙劣なものであり、
もはや迷惑系YouTuberと変わらないと私は考えている。
片山元総務相
「執行部がやり方を変えれば良い」
「志を持った議員は『しっかりやろう』と思うだろう」
片山元総務相は、執行部が変革し、「行政監視」「議案審議」などの議会の本来の機能を活性化させる重要性を説く。
さらに、現在の議会を肯定するのではなく、議員の奮起を促し、地方自治の再構築を提唱するのである。
片山元総務相
「自分(首長)も変わらなければならない。
面倒な作業だが、民主主義を形づくる。」
片山元総務相は「首長が変われば、議会も変わる」という考えを有しており、
議会批判(中傷)一辺倒の石丸市長と一線も二線も画す。
そして、石丸市長のような「ショック療法で一撃で大変革を促す」という夢物語ではなく、
変革に向けた地道な調整、対話の重要性を説くのである。
これに加え、例えば議会を夜間に開催し傍聴しやすくする、
重要議案の議決前に住民による意見陳述の機会を作るなど、
住民参加による議会改革・活性化の方策を提示している。
片山元総務相は、決して現状に固執する守旧派ではなく、
市長側近の熊高市議が絶賛した通り、
あるべき未来図を現実の政治過程に落とし込み、着実に実行していく本物の改革派政治家なのである。
その片山元総務相が、少なくとも本インタビューでは、石丸市政を何一つ評価していない。
この事実は極めて重大であり、石丸市政が拙劣であり、それを糊塗するために議会対立を捏造しているに過ぎないのだ。
幼稚さ際立つ石丸インタビュー
印象操作で批判封じ
片山元総務相の重厚なインタビューの隣に石丸伸二が掲載されている。
比較するまでもないが、「炎上してもいい 市政のため」という表題自体が
下劣、矮小であり、いやしくも自治体の首長であれば恥じ入るべきだが
石丸はお構いなしである。
石丸インタビューは、真っ当な見識があれば歯牙にもかけないほど、
全文にわたり誤り、誤魔化し、牽強付会の見本市のような状態であるから、
全てを批評するには及ばない。
しかし、最も酷い印象操作であり、市民の分断を煽る発言があり、
流石に看過し難いので取り上げる。
この発言は「私を批判する市民は、利害関係に基づくものだ」と主張しているに等しく
さらに言えば「批判する市民は経済的利得に基づいて批判している」という意味であり
市民の分断を煽るどころか、批判する市民への迫害を許容する発言であり、市役所どころか市全体を言論による暴力・リンチの戦場に追い込むおそれすらある最悪の暴言である。
このように、石丸伸二という人間は、
二元代表制どころか表現の自由すら理解しない、尊重しない
極めて危険な為政者であるとともに、
側近市議を並べ立てて批判的な市議を人格攻撃し、
あまつさえ名誉毀損に及んで敗訴し、
選挙ポスターの代金を社会通念上理解不能な理由で
踏み倒しを試みて司法に断罪されるという、攻撃性、独善性を有し
3年半の市政において殆ど実績が認められないことも併せて勘案すると、
もはや、安芸高田市は3年半に渡って政治空白が発生していたという他なく、空白どころか地方自治の基盤が破壊され続けてきたのであり
仮に本年8月の市長選で石丸を放逐したところで、
その回復には相当な労力と時間を要すると言わざるを得ないだろう。
感想
有料部分含めた全文で印象に残ったのは、片山元総務相が石丸を完全に否定しており、ただの一点も評価していない点です。
通常、この種のインタビューでは
「政治手法は強引だ、しかし問題提起して有効だ」などと一部肯定することも多いですが、
片山元総務相は批判・否定に終始しました。
その背景には、石丸が何の実績も上げていないことがあると推測します。
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