薄いカーテン越しにも月を感じる。光が強まったり弱くなったりしている、ように見えた。裸眼の私には。聞こえたのは窓越しの生温かな風か、滾る血潮か。明日からまた人間にならないと。遠い宇宙の向こうの、見たこともない故郷に思いを馳せて。

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