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Eugenの備忘録その55-11/30 カンブルラン指揮読響名曲シリーズ

11/30 シルヴァン・カンブルラン指揮読響名曲シリーズ

武満徹:シグナルズ・フロム・ヘヴン
モーツァルト:ディヴェルティメント第5番 ハ長調 K.187 (C17.12)
ドヴォルザーク:管楽セレナード ニ短調 作品44
シチェドリン:カルメン組曲(ビゼーによる)

 シチェドリンの《カルメン》組曲は打楽器の巧みな使用法がショスタコ後期に繋がる面白い曲。いわゆる「アドヴェンチャー」要素は薄いが、お馴染みの名旋律を、時に《アルルの女》も交えて次々展開してゆく佳品。読響の弦セクションは相変わらず生きが良い。前半は、武満徹でモーツァルトを挟む進行が良い。序章として《ナイト・シグナル》が演奏されたあと、モーツァルトの管楽ディヴェルティメントへ、後奏として《デイ・シグナル》。武満のブラスセクション、モーツァルトのTimp.やFl.の小気味良いアンサンブルが秀逸。ドヴォルザークの《管楽セレナード》もカンブルラン指揮室内楽シリーズという趣が感じられ、また作曲者のモーツァルトに対する憧れが感じられる曲。カンブルランが振ると、大変高貴で古典的に聴こえる。第1楽章の行進調は郷愁すら感じさせるよう。

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