見出し画像

Eugenの備忘録その43-情感豊かなドヴォルザーク-9/28 下野竜也指揮N響名曲コンサート(明電舎presents)

9/28 下野竜也指揮明電舎presentsN響名曲コンサート(於サントリーホール、19時より)

ドヴォルザーク:《謝肉祭》序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番◯
ドヴォルザーク:交響曲第8番

◯小林海都(Pf.)

 ドヴォルザークの2曲で下野の本領を見た。今までの下野は端正という印象が良くも悪くも強かったが、今日は8番の交響曲の第1楽章提示部で一旦盛り上がったあとにぐっとテンポを落として主題を情緒豊かに回帰させる様にハッとさせられた。フィナーレでの熱っぽくオケが咆哮する主部としんみりとした歌が流れ行く終盤のコントラストも見事。《謝肉祭》序曲は、中盤になだらかかつしなやかにテンポを落としてこれも非常に豊かに旋律を歌わせており、主部回帰後の血が騒ぐほどの高揚も手に汗握った。小林海都がソリストのモーツァルトの23番のピアノ協奏曲は対照的に風光明媚で和やかなひととき。小林のピアノは粒立ちが良く、しかもオケと調和している。第3楽章の軽やかな跳躍感が印象的だった。
なおオケアンコールには山田耕筰/  西村朗の《赤蜻蛉》が演奏された。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?