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Eugenの備忘録その35-8/1 輝かしき英雄譚!-ヴァイグレ指揮読響サマーミューザ公演

セバスティアン・ヴァイグレ指揮読響サマーミューザ公演(於ミューザ川崎シンフォニーホール、19時より)

ベートーヴェン:交響曲第8番
ワーグナー:《ニーベルングの指環》オーケストラル・アドヴェンチャー(デ・フリーヘル編)

 メインはワーグナー《リング》4部作の「オーケストラル・アドヴェンチャー」。編曲による違和感を感じた箇所もあるにはあったが(《ヴァルキューレ》の前半がごっそり抜けていたのが不満)、歌劇場指揮者ヴァイグレの面目躍如の1時間に満足。Hr.が大いに威力を発揮し、とりわけ《ジークフリート》のハイライトでは角笛の動機はじめ大活躍。全体的には、《ジークフリートの死》の騒然とした臨場感、《葬送行進曲》の英雄の残影を惜しむような輝かしさがハイライト。《ラインの黄金》の冒頭からの世界の創造や《ヴァルキューレ》での緊迫感も大いに感じ入った。前半のベートーヴェンは強弱やフレーズへの拘りなど手練手管だったが優等生的に過ぎたと思う。
ともあれ、ヴァイグレの適性はオペラ。読響定期でワーグナーの演奏会形式上演を望みたい。

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