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Eugenの備忘録その42-9/22 シュレキーテ指揮読響名曲シリーズ

ギエドレ・シュレキーテ指揮読響名曲シリーズ(19時より、於サントリーホール)

チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
サン=サーンス:オデレット○
サン=サーンス:ロマンス○
シャミナード:フルートと管弦楽のためのコンチェルティーノ○
バルトーク:管弦楽のための協奏曲

○エマニュエル・パユ(Fl.)

 管弦楽曲では断然チャイコの《ロミジュリ》が良かった。緩徐部分はかなり緩やかに、急速部分は前向きに、とメリハリが抜群でこうしたタイプの演奏は好みであり歓迎したい。とりわけ第2主題の夢想感は会場の空気を一気に支配していた。読響の馬力も健在。他方指揮は打点を律儀に刻みすぎ、アマチュアオケを指揮しているように神経質でもっとオケに任せても良いのではという場面もあり。バルトークのオケコンでは第1楽章序奏が最も良さが出ていたが、フィナーレは最後上記指揮が災いしてかオケが尻すぼみ気味だった。パユを迎えたサン・サーンスとシャミナードのフルート曲は、奏者の自在さ巧さを知るには充分。とりわけ1曲目の《オデレット》はサン・サーンス最晩年の作品だが、ヘンデルのようなバロックの典雅さに通じる佳作であり、大いに気に入った。

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