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Eugenの備忘録その49-本場の熱いドヴォルザーク!10/31ビシュコフ指揮チェコ・フィル来日公演

セミヨン・ビシュコフ指揮チェコ・フィル
来日公演(10/31,19時より,於サントリーホール大ホール)

ドヴォルザーク:《謝肉祭》序曲
ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲◯
ドヴォルザーク:交響曲第7番

◯藤田真央(Pf.)

 ドヴォルザーク・プロで、メインには7番の交響曲。オケの温かなサウンドとビシュコフのしなやかな音楽性が光る。速めの第1楽章ではアゴーギクを控えめにすることで変化の激しい曲の見通しを良くし、対照的にゆったりとした第2楽章での膨よかな歌にも魅了される。第3楽章はフリアントのリズム感が流石本場という趣で、フィナーレは折り目正しくも情熱溢れる音楽。
藤田真央独奏のピアノ協奏曲は、藤田の第1楽章の古風で抒情的な第2主題のウェットさ、第2楽章後半のmollの寂寞に息を呑んだ。芸風に曲が合う。凡庸な部分もあるが転調の大胆さ、旋律に魅力のある曲だと認識。オケも勿論この曲への誇りを感じさせる演奏ぶり。《謝肉祭》序曲はハロウィンには良い選曲。テンポが穏やか過ぎる気もしたが、弦のピラミッド型の音量バランスや管楽器の賑やかな音作りを満喫。

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