【企画ってなに?】goodソリューションを再現性高く生み出す原理原則
社会人になり、飲み会から某IT企業で全社表彰を受けるビジネス企画まで多種多様な企画をしてきました。
多方面から評価をいただけたこともあり、最近「企画のノウハウ」について講演する機会がとても増えました。
ここでは、講演の中でお伝えしているgoodなソリューションを企画するための原理原則を簡単に整理しました。「企画しろ」ってザックリ指令を受けている方のためになれば嬉しい限りです。
※反響あれば、もう少し詳しく書こうかと思ってます。
では、さっそく始めていきましょう。
1.企画ってなに?
企画っていろんな場面で使われる言葉です。
Wikiによれば、
>企画(きかく)とは、議論の過程の一つで特に単発的な新規の事柄を計画することや、その議論によって行われる催し物(イベント)。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%81%E7%94%BB)
ふむふむ、それっぽいこと言っているけど、結局何言っているか分からない。
私の言葉に直すと、
>未来を「アイディア」や「工夫」で変化させ、何もしなかった未来との「差分」を生み出すこと
だと思ってます。
あなたは飲み会の幹事をすることになりました。
何もしないと10の楽しさ。
でも何かしらの「工夫」をすることで、楽しさが20になる。
つまり工夫で、何もしなかった未来と、「工夫」をした未来では10の差分ができました。
この一連の素敵なプロセスが「企画」です。工夫は何でもいいんです。クイズ大会でも、芸人さんを招待するでも、お酒の種類を増やすでも。
どの工夫を選ぶかは、企画者次第です。どんな工夫をすれば、最も未来との差分が大きくなるのか、ワクワクしながら考える。これが企画だと思ってます。
2.Goodなソリューションを生み出す企画の生み出し方
企画の概念みたいなことをお伝えしましたが、ここからが本番です。少しビジネス寄りの考え方になりますが、「差分」を大きくするためのコツを書いていこうと思います。
※ここからは、社会に価値を提供するソリューション企画という意味で「企画」という言葉を使います。
Goodなソリューションを生み出す企画のフェーズは大きく4つ
1)断固たるWhyに支えられたWhatを描く
2)Howの検証
3)スケール
4)コストリダクション
それぞれについて説明しますね。
3.断固たるWhyに支えられたWhatを描く
企画職の方ならよく耳にするかもしれません。
一言でいえば、差分を大きくするために「何をするか?」を定めましょうということです。
言葉で書くと一見簡単そうですが、これが最も難しい。
企画を作るときの観点として
Why:なぜやるか What:何をするか How:どうやるか?
というスキームがあるのですが、Whatを描くことが極めて重要です。
では、なぜ重要なのでしょう。
それは、ソリューションの実現確度が上がるからです。
例えば、
チャットボットやりたいなー(How)だけで、企画を始めるとチャットボットの検証がダメだったら、そこで終了。
これだと、サービス実現確度が低いのもわかりますね。
では、Whatから始めるとどうでしょうか。
ユーザに心理的安全性を届ける(What)ために、Howは何でもOKというスタンスになると、そのためにチャットボットだったり、対面での相談だったり、人力のチャットだったり、電話面談だったり、ありとあらゆるHowを検証します。
そうすると、どれかが当たるかもしれない。つまり、Whatを定めることで、多くのHowが検証でき、サービス実現確度が上がるという仕組みです。
もう一つ、サービス実現確度を上げるための重要な要素は「断固たるWhy」を作るということです。
Howはたいていうまくいきません。
なので、Whatを諦めないための、強い意志(断固たるWhy)が必要です。
断固たるWhyの作り方は単純です。ユーザを知りまくる。これに尽きます。
熟知性の法則というものがあり、「人は相手のことを知れば知るほど好きになる」というものです。
※ちょっと本質は違うのですが、ざっくり解釈です。
よくあるWhyとして
ユーザを前向きにして、明るい社会をつくりたい!などがあります。
同じWhyでも、1人のユーザに会っただけよりも、1000人のユーザに会ったあとのWhyのほうが折れない想い(=断固たるWhy)になる気がしませんか。
ポイント:HowがうまくいかなくてもWhatが折れないために「断固たるWhy」を作れ
改めて、今回の例を整理すると、下記のようになります。
断固たるWhy:(多くのユーザのことを知った上で)ユーザーを前向きにして、明るい社会をつくりたい
What:ユーザーに心理的安全を届ける
How:なんでもいい
再現性高く企画する際には、上記の構造になるように心がけてください。
4.Howの検証
さて、断固たるWhy・Whatが定まったら次はHowの検証です。
Howの検証のポイントは、下記の通りです。
1)お金を必要最低限に抑え、小さく検証する
2)ユーザ価値と事業価値のどちらも両立する
3)価値を数字で図れる設計にする
ビジネスの世界では、リスクを取るということをあまり良しとしません。
ベンチャーであれば、うまくいくかどうか不明なものに投資し、失敗したら会社ごと潰れてしまうかもしれない。
大企業であっても、うまくいくかどうか分からない企画は優先度が下がり、おそらく投資してもらえません。
※そうじゃない会社もたくさんありますが、基本的に、いい顔はされないでしょう。
なので、小さく価値があるということを検証しましょう。
小さく検証する方法はMVPというものがありますので、下記を参照してみてください。
MVP(Minimum Viable Product)とは | リーン・スタートアップの基本とMVPの実践(https://boxil.jp/mag/a3551/)
さて、次に、証明すべき「価値」とは何でしょうか?
それは、ユーザ(社会)と事業にとって、何もしない未来との差分がプラスに働いていることです。
そして、その差分を数字で証明する必要があります。
例えば、
ユーザ:不安が解消され行動量が増す
事業:その行動量増加により、売上が向上した
なです。
ここでのポイントは、事業にとっても、ユーザにとっても差分が生まれていることです。さらに、行動量・売上など、数値として測れるものを証明している点です。
例えば、ユーザの不安が解消された。というのは数値で測るのは難しい。よくてアンケートでしょう。行動量や売上など、数字で証明できるものを検証する。この心構えが重要です。
さて、上記のポイントを抑えた検証設計が出来上がれば、あとは企画者のアイディアでHowをひたすら出して、片っ端から検証してみましょう。
そして、Howを考えるのが何よりも楽しい。
ぜひワクワクしながらアイディアを出しまくってください。
その中で最も優れたHowが出たら、気づいたらGoodなソリューションが出来上がっているはずです。
5.さいごに
再現性高くgoodなソリューションを生み出す方法についてお伝えしました。
何よりも、企画って本当に楽しいし、社会の役になっていると感じることができる「素敵なコト」だと思ってます。
ぜひぜひワクワクしながら、社会に価値が還元できる人が増えればと願うばかりです。
※Whatの具体的な描き方・スケール以降の考え方は反響が大きければ別記事にてご紹介しようと想います。
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