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断酒のはじまりの夜

~プロローグ~

2014年4月14日

昨日の夜、かなり飲みすぎて

今朝は十数年ぶりの強い吐き気。

でも吐けない(私は体質的に吐くのが下手な器質)。


本当に最悪な夜になってしまった。

昨日のワインはいつものディスカウントストアの300円を切るほど安いワイン。

安いがまあまあ飲める辛口の赤ワイン。ここ数年よく飲んでいた。


この日は近所のかわいいハーブガーデン兼園芸店でローズマリーを買った。

それをたっぷり入れた鶏肉とジャガイモのグリル。

こういうワインにあうものを料理して食べるのが何よりも好きだった。

家族もこうした肉料理を喜んでいた。


昨日もこれまでの夜、十数年繰り返してきた夜と同じように楽しい晩酌つき食事だった。

しかし家族が食事を終えた後(夫はお酒を飲むとソファに移動してうたた寝)、私は美味しいおいしいと750mm近くワインを飲んだ。

私には来るべき時がきた。

急性アルコール中毒の1歩手前だ。最悪の酔いの苦しみ。


「もう飲みたくない」

トイレを往復してそう言ったのを覚えている。

吐くことができないまま数時間苦しみ、当然水を大量に飲んでも良くならずだ。


夜中夫に食器を片付けてもらい布団を敷いてもらった。
さすがの夫も私のただならぬ様子にちょっと驚いたようだ。

朝はなぜか二日酔いのまま早く起きて、子供の弁当を作った。

どんなに飲んでもここまで酷くなって家事ができなくなったことなど12年前に一度あったきり、まったくなかった。

昨日は子供は早めに夕食を切り上げていた。

何も知らない子供につぶれたことを話すと

「えっ?昨日の夜そんなだったの?何も知らない。もう二度と飲ませない」と言った。私もこんな体調でまた飲みたいなどと思うはずはなかった。


このときから全てがはじまった。

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