風重量増(かぜ おもさを ます)

梅雨の真っただ中、真っ暗な空、雲の中にいるような湿度、暑く、重たくなった空気が、開けた窓から流れ込みます。梅雨の晴れ間に見られた青空や、さわやかな風はうそのようで、水の束が降ってきそうなどんよりとした気配です。

こんな時は、「雨もまた自然」などと呑気なことを言っている余裕はなくなります。シェアリングネイチャーなどを通じて自然に親しむようになり、「雨もまた自然」などと、長靴を履いてはしゃぐ子どものように雨を楽しむ心構えはできました。しかし、人知を超える自然の波には、じっと身をひそめているのが正しい対処法なのでしょう。

今日の二十四節気は、先週末から「夏至」。一年で最も日の長い頃です。西の端っこの長崎では、晴れていれば20時すぎまで薄明るい時期です。七十二候は、明日から「菖蒲華」(あやめはなさく)です。七十二候は、二十四節気をさらに3等分して、その季節に起きる自然の繊細な動きを伝えてくれます。

菖蒲の花は、満開を迎えてからしばらく経っているように思います。七十二候のカレンダーを見ると、7月上旬から中旬の「温風至」(あつかぜいたる)や、「蓮始開」(はすはじめてひらく)の感覚に近いものがあります。蓮の池の花も可憐で美しいですね。

最後まで読んでいただきありがとうございます! 皆さまからのサポートはより多くの方に広めるために、大切に使わせていただきます。