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これは「今」しか見ることができない

風の強い朝です。ごうごうと低い音が響き、ザワザワと葉のこすれる音が聞こえます。トンビは風に流され、体をすぼめることで、ようやく態勢をコントロールしています。いつもは開いている月見草などの小さな花は、閉じています。散歩道にある大木も大きく揺れています。

ここのところ毎日のように、動画で自然に触れる習慣を紹介しています。ちょうど撮りたいものが見つかっても、場所によってはナレーションを入れることが難しかったり、三脚などの機材を持ち合わせていなかったりします。「この様子はあとで撮ろう」などと思って、2~3時間後にその場所に来てみると、もうその姿は見ることができないことが多いものです。先日も、流れる雲を後で撮ろうと思っていたところ、お昼には快晴になっていました。

しかし、「今この時」に起きていることは、次に来たときはもう見れないというのは、動画だけの話しではないことに気がつきます。強風で揺れ、その中に感じる力強さやしなやかさは、今この時にしか感じえないものです。そのうえ、自分の心理状態などのコンディションの変化が加わると、もうそれは「二度と起きない」と言っても過言ではない状態です。

なおさら、「今」を楽しむことが大切だと思うのです。激しく揺れる木に向かい、その力を感じようと目を閉じると、そこには「静けさ」を感じることができました。大きな幹がしなるほどに揺れても、そこには「これぐらい当たりまえ」といったような何食わぬ顔をしている木の姿を感じることができました。

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