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婚活でデート商法に遭遇した話。②

婚活アプリで知り合った男、KとLINEのやり取りをすることになった私。

ここで一つKに変化が起きた。

アプリのメッセージでは、「涼さん」呼びに敬語だったのが、LINEで連絡するようになってから突然「涼ちゃん」呼びになり、タメ口が混ざってきたのだ。

何だこの唐突な馴れ馴れしさは。

ちなみに私は基本的に腰が低いので、慣れるまでは敬語で接している。

アプリ(ネット)で婚活をしていて、知り合って(いるかも微妙だ)間もないのにタメ口になってる男にロクな奴はいない…

というのは語弊があるが、少なくとも私には合わないタイプに思えた。

しかもKは3つ年下だし。

別に年上だからどう、ということはないのだが、どうしても抵抗感はあった。

言うならば、Kは所謂ウェイ系なのでは…?

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↑ウェイ系イメージ図 ※偏見

でも、プロフは真面目そうだし、Kがダメでもそこから何かしらの縁があるかもしれない!

そもそも軽そうな感じがするだけで、根はしっかりしているんじゃないか。

変なところで謎のポジティブ思考が働く。

実際、Kは偶然地元が隣同士であることが判明し、ローカルトークにも花が咲いていた。

洗いだせば恐らく共通の知人もいるに違いない。

ていうかKと同じ年でKと出身中学が同じ後輩がいた気がする。

もっと交友関係が広がるかも。

ここで切るのは勿体ない!

アホな私はそう思っていた。

今思えばここでやめておけば良かったかもしれない。あ、やめてたらネタになってないか。


そんな感じでモヤモヤしつつも、Kとは日々他愛無いやり取りを続けていた。

婚活という名目で知り合ったので、勿論「実際にいつ会うのか」という話が必ず出てくる。

相手は何やら忙しいらしい(深夜まで接待中だなんて連絡をよくもらったし、バーで飲んでる写メまで必ず送られてきた)し

私は私でかなり不規則な仕事をしているので、まず他人と都合がなかなか合わない。

一番近い休みの日が数日後の〇日だと伝えると、Kからは

「んじゃ〇日×時に、□駅に来てもらえますか?」

その日なら、昼に都合が付けられそうだということで、3月某日、Kの職場の近くで会おうということになった。

Kの職場の近く、というのが少々気になったけれど、きっと忙しいのだろうし、それよりなにより緊張のほうが大きくて、そこまで考えは回らなかった。

さて□駅とは、東京で言えば代官山とか自由が丘的な、おしゃれなイメージの街にある駅だ(代官山と自由が丘の名誉のために場所は伏せます)。

そんなオシャンティープレイスで、何せお昼休みに会ってくれるというのだから、妄想は膨らんだ。

傍らにスマートな男性、お洒落で美味しいランチが食べられる。

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↑※イメージです

しかしお昼休みに会う、だなんて。

そこまで忙しいのか、そんな時間割いてくれなくってもいいのに。大変なんだな…くらいに思っていた。


この頃、特別なやり取りはしていなかったつもりだが、向こうは私ともっと仲良くなりたいとか、早く会いたいだとか、気になって仕方ないとか、そういったLINEがくるようになりつつあった。

人間の情というのは不思議なもので、よく分からない相手であっても情熱的な言葉を投げかけられると、心がどうしても揺さぶられるものらしい。

気付けば、私もKがそれなりに気になっており

アクセサリーなんて興味ないけど、大丈夫かな…

年下と付き合ったことはないけど、進展するかな…

服は何着ていこうか、お洒落な人だしどうしよう

その前に私の容姿は幻滅されないだろうか…

写メ詐欺とか思われないだろうか…

嫌われたらどうしよう…

…等々、いい年して仄かな恋心のような感情が芽生えてしまった。我ながらおめでたい頭の持ち主だ…。

まぁこういう人がいるからこそ、デート商法って減らないんだよね!知ってる!

会うのは半分の不安、もう半分は楽しみであったというのは否めない。

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