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2stジャイロX 2024#12 始動不能

負けた、申し訳ないことに。
一年に一件くらいのペースでこういうことが起きる。
原因は単純に準備・装備の不足で、後悔が残る作業になった。

さて、TD01といえば、2ストのジャイロXだということはすぐに解る。
走行中にエンジンがストールして、その後キックペダルをいくらふんづけても始動しないと言う。

という場合、焼き付きか圧縮抜けか、電装の不具合かを想像するが、状態を明らかにするところからはじめる。
何度キックしても始動しない、と言っているので焼き付いてはいない、か、始動不動になるほどの焼き付きではないであろう、と想像した。
が、電装系の不具合なのではないか、となぜかぼくの中で片づいてしまい、圧縮計を持参しないで現地に向かった。

到着するなり、バッテリー電圧が低いのはわかったが、ブーストしてもプラグの火が弱い。
これもプラグチェッカーを持ってこなかったので、「という気がする」としか伝えられない。
点火プラグはそれほど高価なものではないので、買いに行ってもらい、青い火花が出るのを確認した。
が、装着しても点火する気配がない。

この時点でキックペダルが軽いことに気づいてはいたが、圧縮計がないからには迷走するしかない。

圧縮抜けだとは思いますが、キャブレタをみてみましょうか。
キャブレタを分解清掃しても効果がなければ、圧縮抜けを疑うしかないと思うんです。

ジャイロ系のキャブレタを降ろすには、左ホイールをはじめ、いろいろと外していかないとならない。
三輪なのであっちへ行ったりこっちに戻ったりと手を入れていって、フロート室を開けると、たいして汚れていない。
これは、オートチョークの不良も併発しているな、とはわかったけれど、始動しないとは思えない。

やはり、掃除して戻しても、始動にはいたらない。
うーん、あとできることといえば、右側のカバーを外して様子をみるくらいですね。

と、エンジンのカバーを外すと、フライホイールの周辺にかなりの汚れがある。
全体的にオイル汚れの激しいエンジンではあるんだけど、クランクシャフトオイルシールが抜けてるな、これは。

申し訳ない、いろいろやったけど、このエンジンはいわゆるオーバーホールをしないとならない状態です。

圧縮計を持参していればすぐにわかったものを、余計なことをした感触だけが残った。

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