見出し画像

2stジャイロキャノピー 2024#22 ウエイトローラー交換

ジャイロキャノピーの駆動系をセットで交換したい、部品は用意する。

と言うので、初対面の方だけど、ちゃっちゃと片づけましょうと行ってみた。
ご自身で部品を用意すると言うので、新旧どちらかも聞かなかった。
2stだったら前期と後期でベルトのサイズが違うけれど、用意されたものを付け替えるだけ、のはず。

ところが、実車を目前にして少し気が重くなった。
ほぼ完全なノーマル2st車、しかも、薄い青に車体は塗り替えたばかり、といった感じであった。
なんでも、不動・放置車を見つけて運んできたらしい。
タンクのガソリンを抜いて、キャブレタを掃除したら、あっさり動いたらしい。
がぜん、愛着が沸いてしまいウレタン塗装を外注したとのこと。
じゃあベルト交換もやればいいのに、と思うが、三輪だとめんどくさいだろ?と言う。
ちょっと理解に苦しんだが、どうやらホイールを自力で外すことに抵抗があるようだ。

か、どノーマルなので手数が多すぎると考えたのか?
正確なところはわからないが、めんどくさいのは確かだ。
ホイール・タイヤもノーマルなので、ホイールを外してからハブを外すという手順をふまないとならない。
エンジンカバーのフレームは、しっかり観察すればよいだけ、なんだけどな。

さて、いよいよクランクケースカバーを外しましょう。
走行距離が少ないので外すのはおそらく今回が初めてであろうと考えると、手こずるかと思いきや、あんがい簡単に外れた。
カバーの内側はあまりにキレイすぎて、申し訳なくなるくらい。
ベルトの劣化もほぼなく、そのカスもほとんど飛散していない。

どうします、一式交換します?と聞くとかなり迷っている様子なので、とりあえず外してみましょう、と言った。
ベルトはひっくり返しても全くヒビはなく、摩耗もほぼ感じない。
スライドピースとウエイトローラーは、ごくわずかに使用感があるけれど、交換する必要はないレベル。
クラッチはグリスが片寄ったか、回転させるとあまり気分の良くない音の出かたがするので、古いグリスを洗い流してから新しいグリスを入れた。
アクスルシャフトのオイルシールは、変形があるようでわずかにオイル滲みがある。
走らせなくても車体の重みで劣化してくるものなのか、と妙な発見をしたが、部品の用意はないのでグリスを打ち直して終了。
そのあたりで意を決したか、ローラーは少し軽いものを買ったので替える、と言い出した。
乗り方にも関わってくることだし悪くはないなと同意した、もったいない気も少しするが。

問題は戻していく作業。
ホイール以外は全部M6なのに、長さとフランジ有無、それから頭の形の違いで10種類、計30本ほどある。
そりゃあ、みんなノーマルをやめたくなる。
とはいえ、ボルト穴に差してみて余り具合をみていけば、間違いが起きる確率は、そう高くない。
自信ありげに手を動かしているけど、じっさいは、ただ試して間違っていたら替える、を繰り返しているだけのこと。

では乗ってみてください、と言って手を洗っていると、思っていたより早く戻ってきて、加速が良くなった、と言ってきた。

うむ、良かったじゃないですかローラーを替えて。

その後、ベルトを交換するタイミングをどうはかるか?の議論になったが、ノーマルだから15000kmくらいは乗れるのではなかろうか、で落ち着いた。
あと12000kmも走れるってことになる。
20年前の車両だというのに。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?