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XL250R 2023年仕事始め

不動車を友人からもらうことになったのでキャブ清掃をお願いしたい、とその人は言う。
「不動車」は状態がまちまちなので、「キャブ清掃」だけでよいのかはわからない。
一般的には燃料とオイルを入れ替えてキャブレタを掃除してやれば、たいてい始動はする。
けれども、保管の状態しだいでは、ゴム類は硬化しているし、ワイヤー類が動かない。
入ってはいけないところに水が入って修復するのに高額を支払わなければならないケースもある。
つまり、不動車が必ずしも、お得、ではない。

では、一度見に行って、どこに、どこまで手を入れるか確認しましょう。
エンジンが動くことと、乗って走れることとは別ですよ。
そんなことを先に伝えて見に行った。

HONDA XL250R
かなり古いマシンである。
パリダカ仕様のガソリンタンクがバカでかい車体も市販されていて、キャンプツアラーには人気があった。
街行くオフ車はセローかXLしかない、という時期はたしかにあったけれど、ぼくはオフロード車にはあまり興味がなかったので注目はしていなかった。
とうぜん、触るのは初めてである。

その車両は、アパートの階段下にシートをかけられて置いてあった。
聞くと、3年ほど前に不動状態で入手したが時間がなくて修復せずに放置していた、と同席した「友人」は言う。
ふた夏か?タンクのガソリンはダメだろうな、と予想しながらキャップを開けてみたが、腐ったニオイはしない。色はやや赤すぎるが、これなら火は入るであろう。
キャブレタドレンからガソリンを抜き、クリーナーを大量に吹き込んだ後、プラグを外して火が飛ぶことを確認した。

「これ、このまま始動できるんじゃないかな」
ガソリンコックをONにして、キックすること5回。
始動しない。
ダメか、やはりキャブレタを降ろさないと?
あと3回くらいであきらめるかな、と思っていたところ、火が入った。
このときの持ち主の喜び顔がたまらない、ぼくも同じだけど。
しかも、意外とアイドリングしている。
が、スロットルを開けると、すぐにストール。
「そんなに都合よくはいかないですわな」

状態は把握できたので、手を入れる箇所を決めて、後日本格的に整備することになった。
1月は忙しいらしくて、本格整備は2月になる。

本当にやるかね?2月は寒いよ。
お話は続く。

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