見出し画像

マーケティングは何故狭義でしか語られないのか?

先日、OB/OB訪問について書いた。

その時によく「私はマーケティングに興味があります。ゼミではマーケティングを勉強しています」とか言われる。だいたい何をやっているかを聞くと、広告/プロモーション系と商品開発系に分かれ、それが全てだ。

それ以外のこともマーケティングだと思っていない。大学で教えていないことが原因の1つかもしれないが、世の中で語られるマーケティングもだいだいこの2つだ。乱暴に言えば、特にSNSなどのネットの中ではこれ以外をマーケティングとして扱っているのを見たことがないくらいだ。

でも、「ネットは広大だわ」と草薙素子が言った通り、マーケティングもまた広大である。

Marketing is the activity, set of institutions, and processes for creating, communicating, delivering, and exchanging offerings that have value for customers, clients, partners, and society at large.(2007)
マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである。

これはアメリカ・マーケティング協会(AMA)の定義だ。そして、

マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である。(1990)

これが日本マーケティング協会の定義。アメリカのより抽象度が高く、少しわかりにくい。そのため、引用はAMAの方が日本でも多いと思う。

そして、また有名なのがコトラーの定義もあるが割愛する。

つまり何がいいたいのかというと、マーケティングは総合的な活動であり、物流も調達も生産管理もマーケティングだということ。

新商品を作ること、広告を文を考えること、ポップアップストアの計画を練ることだけがマーケティングではなく、小売店の棚を取ること、全国の配送を考えること、量産計画を練ることもマーケティングなのである。

そういうことを理解せず、広告やプロモーションのことだけを言っている人は自分がどう思われているかを確認した方がよいと思う。そうすれば、アホだと思っていたクライアントが何を考えて、何を悩んでいるかもう少し深く理解でき、仕事を任せられる範囲が広がったりするかもしれない。



サポートを頂けると大変ありがたいですが、頂けなくても問題ありません。基本的にしょーもないことしか書けませんが、温かい目でみて頂ければ嬉しいです。