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何を持って優秀なのか?について思うこと

東京医科大学にはじまる一連の女子、多浪人生の不遇問題。

福岡大の医学部でもやっていたとのこと。福岡大は当初、点数操作はしていないとしていたけど、それは試験の点数だけの話で、いわゆる内申点(正確には高校時代の成績が記載された調査書)は一浪はマイナス10点、2浪はマイナス20点していたそうな。

これを持って点数操作はしていない!って言っていたとは。。。

福岡大の理屈は、多浪している人はだんだん学校からの評価は経年劣化していくということなのだろうけど、いわゆる内申点は学校や先生の一存でどうにでもなるもので、それはもともと低い人もいるだろう。(確かあれ、相対評価だったはずだから、下駄を履かせたい生徒がいればそちらを上げて、ほかは下げるという操作がされたはず。)

自分の努力でどうにもならず、且つ自分の点数も知らされない類のものを、多浪が原因で点数を下げられるのは、寧ろ、入試の点数をイジられるより悪質なのではないか?

おそらく大学としては当然優秀な学生が欲しいと思っているはず。

上記、サイトによれば福岡大医学の偏差値は64.5。一般的に見れば高い偏差値だが、医学部としてはそれ程高くない。69/82位だ。1位の東大の医学部は76.8。だからといって難易度が低いかというとそうでもない。64.5というのは早慶の文系レベルの偏差値だ。そのくらいの努力が必要になる。

当然、医学部に入ったからといって医者になれるはずもなく、その後には医師国家試験を受けなければならない。その合格率は90%となっている。簡単か?というともちろん簡単ではなく、医学部の人たちが2年間必死に勉強して受ける試験なので受かる人が多いだけ。そして、各大学間でその合格率を競っている。その数字によって受験生の人気が変わってくるから。
TOPの東大の合格率合格率は90%と決して高くないが(自治医大は99.2!)上位陣にそのあたりの変動は少なく、下位校になればなるほど重要になってくる。

では、優秀とはどういうことなのだろうか?

逆に、多浪人は何故嫌われるのだろうか?それは理解するのが遅いことがまず挙げられると思う。私も大学は浪人して入った。自分のことを考えてもわかるが、人よりも理解するのに時間がかかる。現役生が3年で修めることをエキストラの時間がかかる。
そして、要領が悪い。理解力にも若干関係があるが、いろいろなことを卒なくこなす力が低い。
さらに、エンジンがかかるのが遅い。他の人が全力疾走している時に、ジョグをはじめたばかりなら、同じ距離を走っても当然ゴールにたどり着くのが遅くなる。

・理解が遅い
・要領が悪い
・エンジンがかかるのが遅い

上記の3つに共通することは、ゴールに達するまでに時間がかかるということである。時間がかかるということは、コストも余計にかかるということになる。つまり燃費が悪い。私の嫌いな言葉でいうと、コスパが悪い人だということになる。

話を戻すと、つまり優秀な人というのは、

短時間で結果を残す人

だと言える。少なくとも福岡大医学の考えではそういう理解が成り立つ。現役で合格できなかった人は、この先も結果を出すのに時間がかかるから、試験で現役生と同じ点数をとれても我々の大学には必要ない(だから内申点を下げておく)、と。

確かに、合理的な考えであるとは言える。短期で成果(医学部6年間で医師国家試験に合格する)出せる人という定義においては。

しかし、本当にそれでいいのか?とも思う。大器晩成という言葉あるように、人よりも時間がかかっても大きな成果を出す人もいるのではないか?今回は古い体質の大学医学部の入試という形で問題になっているが、実際の今の社会は短時間で結果を残す人だけが評価されいるように感じることが多い。

もちろん、短期で大きな成果を出すことに越したことはない。でも、世の中、そんなことができる人たりばかりではない。LGBTで性的マイノリティーの権利をいうのも大事だが、人の理解力にも早い遅いがあり、それも個性で、時間がかかっても成果を出す人もいるという社会になる方が健全ではないかと思う。

何かやたら長く、論点もぼやけてきたが福岡大医学部のニュースを見て、優秀さとは何かをぼんやり思ったことを書いてみた。

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