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私の昭和歌謡88 女心の唄 1964 

1拍も2拍も遅れて歌ってもそれが演歌の自然なリズム

ダンナに聞いた。

「ねえ、子供の頃はやった歌何かある?」

すると、ぶっきらぼうに「バーブ佐竹。青江美奈。」と返ってきたw

私が歌番組が大好きだったのと正反対に、主人は大嫌いだったらしい。

たぶん、バーブ佐竹も青江美奈も顔がいいわけではないから(ごめんなさい)余計ムカついて、チャンネルを回したんだろうと想像した。

グループサウンズもまだ登場しない時代に、何よりの楽しみは「シャボン玉ホリデー」だった。そういう私には演歌はちょっとムリ。

でもね、私はバーブ佐竹の「女心の唄」を、なんと歌えてしまうんだ。

これって、6番まであるって知ってますか?
短いフレーズだけど、6場面あるって、ある意味すごい。女心を愚痴っているw

歌い始めが絶妙な歌詞です。
「あなただけはと信じつつ」 あーあ
「どうせ私をだますなら」 そーね
「うわべばかりとつい知らず」 ばかね
「女ですもの人並みに」 わかるわ
「逃げた人など追うものか」 あたりまえよ
「散って砕けた夢の数」 でもまだ・・・ 

楽しみはテレビの歌番組だった昭和っ子。どんな歌だって、覚えて歌うのが自然だったから。

今、しみじみと聞くと、若い頃より、亡くなる前のバーブ佐竹さんの低音は、ますます冴えていた。

そして、拍が・・拍が・・・www
バーブさんお前もか!というくらいに、演歌歌手が歌い出しを遅らせるくらいならまだ許せるが、拍を合わせるなど考えない自由奔放な、勝手な、祝詞のような歌い方で、全曲を歌い通す。

でも、不思議なことに、あまりの響く低音のビブラートに(年とってバーブさんはすごく響く低音になったと思う)圧倒されて、リズムがないなど気にならないのだ。

ただ。
私はこのトランペットが合いの手のようにプワップワッと鳴らすアレンジが好きだ。若い時は、合いの手になっていたこのペットも、晩年は、気にもせず歌うバーブさんに、歳とった私は、いい、いい、それでいい、演歌だもん、と肯定的だ。

童謡のように短いフレーズの女心を繰り返す、この曲は、主婦として幸せになった私は歌う機会もない。

北海道出身の佐武 豊くん。下積みの後、この曲がヒットして紅白にも出場。68歳で死去。いい人生だったのかなあ?

私も今年68歳だ。






【参考資料】



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