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私の昭和歌謡34 伊勢佐木町ブルース 1968

イントロに喘ぎ悶える ァハーンアン 前代未聞の昭和の演歌


「♪♪♪ ♪♬ ♪♪ ♪ アーン アーン」
このイントロにのけぞった!

すごい。こんな始まり方を考える作者も偉大だし、それをやってしまう青江美奈も超一流のプロ歌手だ。

この曲が出てから、モノマネ、パロディ、もうテレビのネタに困らないくらいの大人気だった。

でも、くったくなくマネしちゃうの私が、このイントロだけは・・・恥ずかしい“お年頃”になっていた。

でも、ヒット曲を歌わずにはいられない。

この曲の前に「恍惚のブルース」がヒットしていた。ハマクラさんの曲。

これは好きだったなぁ。
🎵おんなーのーいのちはーこいだからーー🎵
始まりが高音から落ちてくメロディーがいい。
🎵あとは、おぼろー、あとはーおぼろー🎵でメロメロww

この歌詞に出てくる「ブルーシルクの雨」とか「ブルーパールの霧」ってどんな雨?どんな霧?って小学生の私は、お絵かき帳に再現しようとした。

それほど、演歌の歌に出てくる言葉とは違う、魔法の表現だった。

伊勢崎町のほうも、作詞は同じ「骨まで愛して」の川内康範。
川内さんが、青江美奈さんに、とにかくアハーンを入れるように言った。

最後のスキャットでヒットは決まった。
🎵ドゥドゥビ シュビドゥビ シュビドゥヴァァーーー🎵

米国のポップスは「売れ筋はこんな風にした方がいいよ」とか、若いヒットメーカーが自慢げに言ってるのを見かける。

でも、日本の演歌の作詞作曲家たちは黙ってやる。
そういうとこが、かっこいいゼ。

青江美奈さんはもうこの世にいない。
ものすごくウケない、自虐ネタのCMをしっかり演じていた。若い私は、そういうの憐れっぽくて見たくなかった。

でも、老年の私は、YouTubeなんかで見ると、感動している。応援している。あっぱれだと思う。

「恍惚のブルース」のジャケットの青江美奈は、銀幕のスターのようだ。

昭和歌謡をあらためて聞くと、子供の私には気づかなかった素敵な発見がある。


【参考資料】




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