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戦略立案フレームワーク:ポジショニングを決めてからマーケティングの4Pを検討しよう

無意味なマーケティング戦略


マーケティングの教科書には、下記4Pを考えましょうと記載されています。
1.Product:商品
2.Price:価格
3.Promotion:プロモーション/広告宣伝方法
4.Place:流通チャネル・販路

しかし、自社の大方針・戦略無しにマーケティングの4Pを考えると、下記のような無意味な戦略になりがちです。

1.Product:商品
→すべての想定ユーザーの要望に答える機能をすべて盛り込もう!

2.Price:価格
→業界最安値!

3.Promotion:プロモーション/広告宣伝方法
→テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、ネット、広告看板、動画広告等のすべての手段に出稿し、イベントも開催!

4.Place:流通チャネル・販路
→直接販売(D2C)、小売、卸売、EC、小売店、専門店、カタログ販売、テレビショッピング等、すべての流通チャネルに商品を展開しよう!

GAFAMやイーロン・マスクのように莫大な投資力がない場合は、実行不可能な戦略でしょう。市場の潜在顧客を分類し(顧客セグメンテーション)、自社が狙う顧客を選択(ターゲティング)した上で、競合と差別化するために、自社は業界にてどのようなポジションを取るのか?というポジショニングを考えることが、マーケティング戦略立案に繋がります。

ポジショニングマップ概要

仮に、洗剤業界を考えた際、下記のようなポジショニング軸(1.価格、2.洗浄力・除菌力)で各社が競争していたとします。高価格帯ではレッド社・ブルー社、低価格帯ではブラウン社・ピンク社が競い合っています。

架空の洗剤業界ポジショニング
架空の洗剤業界ポジショニング

あなたがピンク社のマーケティング担当だった場合、どのようなマーケティング戦略が有効でしょうか?冒頭に記載した、すべての機能を盛り込んだ商品を、業界最安値で、すべての広告チャネルに無尽蔵に資金を投入し、全流通チャネルに商品を投入する、という戦略は、ポジショニングマップ上で、下記位置を取ろうとする試みになります。

アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス(Jeffrey Preston Bezos)なら可能だと思いますが、業界最下位のピンク社に、上記戦略を実行するリソースはありません。

無意味なマーケティング戦略
無意味なマーケティング戦略

自社に有利なポジショニング軸を考える

下記がその例です。ピンク社は、手に優しく・環境への配慮がなされた洗剤を作る技術には優れていたとします。競合他社は、洗浄力・除菌力を競い合うレッドオーシャンにて激しく競争しており、手に優しい・環境に配慮されていることには無頓着な状況です。

自社が有利な競争軸を考える
自社が有利な競争軸を考える


マーケティングの4Pは、上記マーケティング戦略から導出され、下記のように戦略と整合性がある内容となります。

1.Product:商品
→手に優しく、環境に配慮されている洗剤の開発に注力

2.Price:価格
→想定顧客が一定のボリュームが存在するならば、安売りをする必要はなく、価値をわかってくれる顧客に適正価格で販売し、利益を商品にさらなる強化に充当する

3.Promotion:プロモーション/広告宣伝方法
→SDGsに興味がある潜在顧客や、肌アレルギーがある人にリーチできるメディアに集中して広告予算を投入

4.Place:流通チャネル・販路
→商品に込めたストーリー、背景を詳しく説明できるネット販売や直接販売(D2C)に集中。

サマリ

マーケティング戦略として、「すべての機能を盛り込んだ商品を、業界最安値で、すべての広告チャネルに無尽蔵に資金を投入し、全流通チャネルに商品を投入する」的な内容になりがちです。企業のリソースは通常有限であり、ビル・ゲイツでないと実行できないでしょう。

自社が優位に立てるポジショニング軸を考え出し、ポジショニングを強化する方向性に沿うマーケティングの4Pを考えることが有効です。


ベラスケス流風景画 Stable Diffusionで生成
(マーケティン戦略・ポジショニングマップをイメージ)

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