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英語で話す訓練。「オンライン英会話」で会話のレゴブロックを作って使いまわす。

「オンライン英会話」のレッスン中に何を話せばいかイメージがわいてこない方に、「英会話のレゴブロック」を作るトレーニングを提案します。


私たちが英語を話す時、特に初めて海外にでかけた時や、留学のはじめの頃、英語で話す友人ができたばかりのころなど、初対面の人と話すテーマはけっこう限られます。


このよく話すテーマについて、自分らしい英語での会話を一通り考え、使えるまで練習しておくと、実践的で役立ちます。

(上の画像はレゴ本社のレゴハウスのサイトに掲載されていたものです。)

英会話のレゴブロックとは?
ひとつひとつのテーマをコンパクトなかたまりの「会話」として練習し、その会話のブロックを状況にあわせて組み合わせて使います。小さいブロックがたくさんあれば、組み合わせ次第で、いろいろな場にあわせた会話を作り上げられるのが、ちょうどレゴブロックのイメージです。そこで私が英語を教える際には、英語の「会話のレゴブロック」を作ろうと説明します。


この英会話のレゴブロックを作ってトレーニングする場として、私は「オンライン英会話」がとても優秀だと思います。実際、大学の英語の授業でも「オンライン英会話」を使って13個のレゴブロッグを作っていくカリキュラムを作ったのでその方法を紹介します。

英語会話に頻繁に登場するテーマ
英語のテキストには、文法中心型(日本でよくみかける)とテーマ中心型(海外出版社に多い)に大別できます。このテーマ中心型教科書を丁寧に見ていると、どの教科書も似たテーマを扱っていることがわかります。たとえば、学校、趣味、食事、スポーツなど。もう何回も授業でやったことがあるテーマかもしれません。


そうなんです、私たちの会話って、かなり限られたテーマについては、繰り返し、相手を変え、場面を変えて話すことが多いのです。特にあまり親しくない人との英語での会話は、一般的なテーマから始めることが多いと思います。

そこで、この限られた数のテーマについて、予め想定会話を作って、練習して、Q&Aも練習してしまおう。それを「オンライン英会話」でやってみようというのがこの記事です。


身近なテーマの場合
私が大学で教えた時は、学生にとって身近なことからテーマを広げていこうと考えました。大学の授業は15回だったので、最初と最後の授業をのぞく13回でこんなテーマを練習しました。

1 私の学校と学校生活
2 好きなこと・楽しいこと・大切に思うこと
3 私の家族
4 私の日常 毎日の習慣
5 私の町・故郷
7 私の好きな食べ物・食生活
8 私の子ども時代
9 旅行と思い出
10 私は震災のとき。。。
11 私と英語
12 私のストレス解消法・私の気分転換
13 私のキャリア・私の夢


10回目の震災のテーマは、日本が地震の多い国なので、海外の人との話題になることが多いからです。実際、世界の震度6以上の地震の20%が日本でおきています。地震のない国の人からは地震ってどんなものか興味をもって聞かれ、地震の多い国の人とは地震のこわさの話しで共感します。一度ちゃんと調べて話せるようにしておくといいと思っています。


12回目のストレス解消法は、ちょっとネタ切れで迷った上での選択です。もともとスポーツにしたかったのですが、スポーツ嫌いの学生もいるかな、と考えてやめました。

私が並べた13のテーマはできるだけ多くの人が興味があるものを選びました。みなさんは自分がどんな話をしたいかなと考えて、自分らしい個性的なテーマを選んでいくと楽しいし、役に立ちます。


ここでは大学の授業15回にあわせて13テーマ並べましたが、最初は10テーマぐらいがちょうどいいと思います。テーマごとに3回練習すると、毎日やってちょうどひと月かかります。


英会話レゴブロックの作り方のコツ
いろいろと試してわかったのですが、レゴブロックは一般的で「ひととおり」な話にせず、テーマを小さく絞ったり、個人の体験に焦点をあてて、印象的な物語にする方が話がもりあがります。


たとえば、地震でもいろいろな話しが考えられます。
*地震が多い国・日本というテーマに絞って数字をあげて日本と地震の関係を説明する。
*自分の家でどんな備えをしているかを話しながら、日本で地震への備えがどれほど広くおこなわれているかを説明する。
あるいは、
*個人的に震災の時に経験したり、ニュースを見て思ったことから話し始め、地震についての自分の考えを説明する。

この地震についてのサブテーマのひとつひとつがレゴブロックになります。欲を言えば、各テーマについて3つぐらいのレゴブロックを練習しておくと話しを深めることができます。


このブロックを作るために、私が大学で教えた時は最低5行の英文を作ることから始めました。最初の出だしの紹介に一行、一文。最後のまとめに一行、一文。ボディの部分は具体的に個人の視点を入れて、最低3行。


もちろん、具体的な経験を真に迫って話すともっと長くなりますが、それは大歓迎。それでも、読んで3分以内ぐらいにまとめます。


身近な話題について話すための英語の参考書はいくつもあります。ただ、今まで数冊使ってこれがベストというものはまだ見つけていないので、もしいいご提案があればぜひ教えてください。


「オンライン英会話」レッスンでの練習のし方
この英会話のレゴブロックを考えたら、いよいよ「オンライン英会話」のレッスンでトレーニングします。


一つのブロックは3分弱なので(3分でもかなりの長さです。5行だと一分もかかりません)、原稿を参考に話すだけでは時間がたっぷり余ります。この余った時間を使って、講師の先生の質問に答えたり、意見交換、つまりディスカッションをします。


実は日本のビジネスパーソンに聞くと、事前準備ができるプレゼンはいいけど、その場で考えて話さなくてはいけないQ&Aが苦手だ、怖いという方がたくさんいます。


でも英語のQ&Aを練習する機会はなかなかありません。そこで、マンツーマンの「オンライン英会話」が素晴らしいのです。

「最初に私の考えを話すから、たくさん質問してね」と講師に頼めば、いろいろと質問してくれます。質問に答えているうちに、そのテーマについて幅広い話題ついて語れるようになります。

また、一つのブロックで3回練習する際には、より良い語彙や表現を積極的に学んで、どんどん使う経験を積み重ねていきましょう。


いい表現や語彙を学ぶためには積極的に講師に教えてもらいます。まず最初に話した後で、自分が納得できなかった表現を上げて、具体的に困った点を説明して、より良い言い方を教えて欲しいと頼みましょう。また、自分では気づかないけどもっと言い方があるかもしれないので、最初に自分の意見を言う前に、「いい言い方があったら、どんどん指摘して教えてね」と積極的に頼むのもいいと思います。


以前書いたように、講師は生徒の満足度をあげるために楽しい英語レッスンをすることに焦点をあて、問題点を指摘するのは意識して控え目にすることがあります。直されると緊張しすぎてしまう生徒も多いからです。積極的に直してほしい人は自分から頼めばいいのです。

応用編
学校や趣味などの身近な話題は英語の雑談にはとても大事で人間関係を作るための基本になるので、ビジネスパーソンにも必要です。


それでも、身近な話題では物足りない方は、社会問題や仕事関係で同じようにレゴブロックを作ることをお勧めします。


社会問題であれば、自分が興味のある社会的なテーマを選んで、自分の考えを説明できるような英会話のレゴブロックを作っていきます。環境、貧困、年金、高齢化社会、女性の地位など、日本の課題に焦点を当てるのはどうでしょう。

グラフや表を利用するとさらに効果的です。私は大学の英語の授業でも、2分で社会問題について自分の考えを言う練習をしていますが、英語プレゼンテーションの練習としても効果的です。


ビジネス英語を練習したい方は、自分の仕事で英語を使っている、あるいは使いそうな場面を考え、それぞれの場面の英会話のブロックを作っていくといいと思います。


ビジネス英語の練習の最初には、自分の会社、自分の部署、自社製品の概要、自社製品のセールスポイント、自社商品の将来、マーケット戦略、などの基本ををそれぞれ2-3分で話せるようにレゴブロックにして練習していきます。その際に、社外秘の情報には注意を払い、具体的な部分はぼかすか、少し仮想を交えたり、同業他社に置き換えて話し方を練習するのがいいと思います。

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