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その瞬間私の頭の中に何があったのか?

頭をハンマーで殴られたような、あり得ない激痛が頭の中を稲妻のように走った0.00000000001マイクロ秒、右半身がなくなり、体が崩れ落ちていったが、頭の中はとても冷静だった。

というお話しでした。

私は以前から、

TED Talks(さまざまな分野のエキスパートたちが彼らの経験談やアイディアを世界に向け発信する動画サイト)

を見ていたのだが、その中の一つが、脳出血を起こした神経解剖学者Jillの動画だった。


彼女には統合失調症を患っている兄がいるのだが、なぜ兄の脳の中では夢をみんなと同じように普通の現実に結び付けることができず、妄想となってしまうのか知りたく、脳の研究をするようになったそうだ。
そんな彼女がある日、脳卒中を患うことになったのだ。

TED Talksで話されている内容はどれも面白く、勉強になるため、脳とは関係ない動画や彼女以外の動画も、私はたくさん見てきたのだが、右半身のすべてがなくなった瞬間から、私の脳の中では彼女の動画が再生され始めた。



彼女の動画が頭の中で再生されているなか、その状況を冷静に捉え、スローモーションの世界のなかにいる私は、

「えー、これが彼女が言ってたやつかぁ~!すごい、これが脳卒中かぁ~。私も彼女と同じ体験してるんだ~!私は脳卒中で今倒れているんだ~!すごいなぁ~」

などと、悠長に考えていたのだ。

そりゃ、周りの人から

「変わり者」

として見られていてもおかしくないだろう。

「脳卒中」を起こしているにも関わらず、

「すごーい!」

なんて思ってるんだから。

そんなことを考え終わった0.00000000001マイクロ秒後、私は1m×1mのシャワールームの冷たいタイルの上で動けなくなった。

長くなるので一旦区切ります。

#脳卒中 #シャワールーム #変わり者 #TEDTalks #神経解剖学者 #Jill


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