まず初めに デジタル録音の歴史を紐解いていきましょう。アナログ録音(オープンリール・コンパクトカセット・ビデオレコーダーのHIFI録音モード等)につきましては 後日述べることにします!

デジタル録音っていうのは、従来アナログ信号をそのままで記録したのを、全て0と1の2進法に数値化して記録する方式のことであります。アナログ録音は、そのまま記録するやり方ですが、多量のノイズがのってしまうため、ノイズを除去するためにシンプルな形で記録した方がいいということで 0 と1に置き換えればいいということで、デジタル録音が開発されたということです。しかしながら 従来の50倍以上もの速度で記録しなくてはいけないので 非常に大変でした。

当初は音楽信号(アナログ信号)の音の強弱をそのまま デジタル信号に変換して録音再生する方法が取られました。 その録音方式のことを 逐次比較型変換とか積分形などが使われておりました。 特に逐次比較型が多く使われてるかのような気がします。逐次比較型はバーブラウン今の Ti 社なんかがよくつくっておりましたし、積分型はソニーが多くつくっておりました。

そして DA コンバーターは R 2 R 型とか DEM 型とか 積分形が使われておりました。 このうち R2R型は先述のバー ブラウンがよく使っておりましたし、 積分型はソニーがつくっておりましたし、DEM型は フィリップスがつくっておりました 。

マルチビット型は90年代まで続いており、オーディオ用途は21世紀に入って生産中止になってしまいました。オーディオ用AD コンバーターは18 bit まで DA コンバーターは24ビットまでつくられました。

ところが ビット数を上げていけば 上げていくほど特にアナログからデジタルへ変換する時に非常に高精度を要求するためオーディオ用 ADコンバーター は18 bit までしか作られませんでした。 DA コンバーターはバーブラウンの PCM1704っていうのが 24ビットまで 作っておりますが 実際に スペックを測っていますとSNで18ビット相当みたいです。(測定器がそこまでしか計測できないという情報もありますが不明です) ですから 相当 無理をして 24ビットに押し込めたものだと推測しております。

現在のマルチビット型方式の ADDA コンバーターが測定器用でわずかながら 存在しております。

AD コンバーターは24ビットまでありますが、 24ビットは常時 デジタルフィルターがオンの状態で動作しております。 デジタルフィルターなしは20 ビット までだったらあります。

一方 DA コンバーターは20 ビット までです。 24ビット 精度を取るのはそれだけ大変なことなんですですから、 20ビットまでしか出てないのです。 例え 出たといたしましても 実際の SN 等 の スペックは18ビット を超えて20ビット相当でしょう。 ですから オーディオメーカーはマルチビットの ADD A コンバーターを作るのをやめてしまったのです。

そして マルチビットADコンバーターの弱点を克服するために、1ビットデルタシグマ という方法が出てきました。

1ビットデルタシグマはどのような方式かと言いますと、従来の マルチビット型 PCM 方式というのが、音の強弱つまり音の絶対値をADDA変換するのに対し、1ビットデルタシグマ というのは、音の前後の差分をADDA 変換する方式です。 つまり 前の音より大きいか小さいかで ADDA へ変換するのです。 もしこれを超高速に演算できれば1ビットのままできるという理屈で当時の技術者は開発しました。ところが実際にやっていますと、あまりにも高速で処理をしていかなくてはなりませんので、多量のノイズが出て困ってしまったということがあります。 特に再生系の DA 変換の方はそれを処理するのに四苦八苦しました。録音の方はデジタルフィルターで強引にかければ何とかなるのですが再生の方で特に苦労していたそうです。(その証拠としてオーディオ用ADコンバーターは1ビットデルタシグマが現在も主流です!)

そのため、2000年に入ってマルチビットデルタシグマ というADDA コンバーター出てきました。 プロ用の dcs はすでに 1980年後半あたりから開発され ま して、 dbx 社やウルトラアナログ社も プロ用として生産しておりました。

マルチビット デルタシグマと言いますのは、その名の通り 前後の差分であるデルタシグマ型をマルチビット化したものです。

ただし、16ビットとかではなくて、初期の頃は3 ビット 最近では 7ビットというものが使われております。

具体例をあげます と、バーブラウンのPCM1710Uやエソテリックのディスクリート型が3bit、 AK4191EQとAK 4499 EXの組み合わせが7bitに該当します。

最近主流なのは 6ビットの DA コンバーターでしょうか。 ただこれは あまりメーカーでは宣伝されておりません。 宣伝すると売れなくなるからでしょう。

多いからと言って高音質ではありません。平面的で音のつながりが悪くなります。32ビット録音も同様です!(24bitが良い!)

初期の3 ビットというのは PCM 1710 Uや銘機のWM8741などがあります。それが4ビットになって、最近主流の6ビットになったというわけです。

もちろん 昔ながらのワンピットデルタシグマという製品も存在します。(TIのDSD179シリーズのDSDモード)

または大昔からやっている 純粋 マルチビットの R 2型の DA コンバーターも 測定 器用 または自社でディスクリートで生産してるというのもあります。

もちろん デルタシグマ方式で ワンビット、マルチビット用双方でディスクリートで作ってる会社もあります。 例えば イギリスのchordさんとか dcs さんなどが挙げられます。

あと複合型というのもあります。 これはどういうことかと言いますと、上位の6ビットを従来の マルチビット型 PCM でやって、下位の5 ビットを2ビット分をデルタシグマとして使っている製品もあります。バーブラウンの PCM  179 シリーズというのが それに該当します。なお 複合型の AD コンバーターは、中国企業が2009年頃の開発したそうですが、試作段階ということで、まだ実用化されておりません。

従いまして 今ある DA コンバーターを分けますと大きく 3種類になります。 1つ目は 従来型のマルチビット PCM 型 、もう1つは前後の差分を取った1ビットまたはマルチビ ットデルタシグマ(DSD)型、 最後に PCM と DSD のいいとこどりの複合型です。

でこの中でどれが一番 主流かと言いますと、 AD コンバーターは1ビットデルタシグマ で 、DA コンバーターはマルチビット デルタ シグマが主流であります!

ただ これらに関する問題点は後日 述べようかと思います!

以上 ご清聴ありがとうございました!

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