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X100V、手放しました

突然ですが、昨年10月から使っていたFUJIFILMのX100Vを売りました。

直接的なきっかけは、近々でちょっと気合を入れたレンズが欲しいなーっていうイベントができた(自分の結婚式なんですが)のでそのファイナンスのため、ということなんですが、使っていて思うところがあったからこそX100Vが売却候補になった訳で、何の役に立つかも分かりませんがその辺りの理由を書きながら考えてみます。

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「不満はないけど満足もしなかった」

一言で言うとこういうことになるのかな。前提としてX100V、見た目よし・質感よし・写りよしでとてもよいカメラでした。でも、いまいちハッとするような写りに出会えなかったというのが正直なところです。全体としてそつなく綺麗だとは思うのですが、振り返って見たときに「お、いいなこれ」とはならない。AFは十分に早いし連写だってできる、だから撮りこぼしも少ないし不満はないんだけど、かといって満足もしない、という。

でも、それでは趣味の道具としては不十分な訳です。

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趣味だからこそ、「(ここはダメだけど、)この写りが好きなんだよな」というポイントがほしい。別に「(ここはダメだけど、)」は必要じゃないけれど、「この写りが好きなんだよな」が十分に強ければ「(ここはダメだけど、)」は気にならないし、むしろあった方が逆説的に満足度が上がったりするものです。
そういう意味では、「この写りが好きなんだよな」は絶対に必要です。
ここが人によっては「デザインが良い」とか「軽くて持ち出しやすい」とか様々に置き換わるのだろうけど、少なくとも僕の場合は「(好みの)写り」が必要だった。X100Vはそれに合わなかったという結論です。

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で、もう少し掘り下げて考えると、写りに満足しなかった要素として3点ありました。

① 色

FUJIFILMといえばフィルムシミュレーションですが、これがどれもいまいちしっくりと来なかった。

過去こんな記事まで書いて検討していますが(目星が付いたら第2弾書くと言いながら書いてない、結局目星が付かなかったので…)、最終的に納得のいく設定が見つかりませんでした。
というかおそらくそもそもの発想が根本から異なっていて、僕の場合は全てのシチュエーションで使えるベースとなる設定を求めているのに対して、フィルムシミュレーションは撮影状況に応じて「フィルムを入れ替えるように」最適な設定に撮影者が都度変更することを念頭に置いている(たぶん。そうですよね?)のでした。
でも、それするんだったら撮るときは撮ることだけに集中して、後から(それこそ1枚1枚の状況に合わせて)RAW現像するわ、という思いがあり…。どうしてもフィルムシミュレーションにお任せ、とはなれませんでした。しっくりきてないベースから現像で調整していくのも面倒だし…。

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みんな大好きClassic Neg. 僕も好きです。でも光量が少ないときの色のコントロールが難しかった

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PRO Neg.Std 秋のまだ温かみが残っている光とか、春先の柔らかい光にマッチすると思う

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ASTIA 最終的にASTIAが一番バランスが取れているように感じた(ちょっと派手だけど。透明感もある)。淡い色を綺麗に引き出してくれる

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Velvia 派手派手Velvia、たまに使うとこんなに綺麗だったっけ?と思うけど嘘の色じゃんとの思いは変わらない

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ACROS これはとても良かった。こういう階調のあるモノクロが好き

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実は、特にここはちょっと…、というのがあって、それが室内光で撮ったときの色でした。

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なんかくすんだ色で出てくるんですよね。。特にPRO Neg.系で顕著な印象。忠実といえば忠実なのかもしれないですけど、食べ物とかよく撮るので、ここがいつもうーん、って感じでした。ホワイトバランスが正確じゃないってことなのかなあ。

② 階調

これ使い始めた日から感じてたんですが、白飛びしやすいように思います。

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これとか

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これとか。比較対象がもう1台の手持ち機材でα7Sなので、目が厳しくなりがちなのかもしれないですが、飛びやすいなあとは常々感じていました。
この辺りは、APS‐Cなりということなんでしょうか…。

③レンズ

最後はレンズ。いや、コンパクトだし寄れるし滲まずキッチリ写るしやっぱり不満はないんですが。やっぱり換算35㎜(23㎜)という宿命なのか、どうしてもぐっとくる立体感、というのが中々感じられなかったんですよね…。

この点、X100F以前のオールドレンズ的な描写だったら立体感とか気にする前に、その描写にハマってたのかなあとは思うところです。

撮影枚数とコスト

こんなところですかね。色々書きましたが、もちろん一定以上のクオリティのアウトプットは確実に出てくるし、デザインも良い、何より質感が高いという点ではとても良いカメラだと思います。でも、将来同じ金額出して同じタイプのカメラを買うとしたら、RX1RIIにするかなあ。

使用期間:2020年10月30日~2021年6月30日
撮影枚数:4,504枚
購入金額:137,800円(中古)
売却金額:101,700円

ひと月あたりにすると560枚ちょっと撮って、約4,500円といったところ。

売った元手で買ったレンズについては、また次回にでも書きます。
それではまた。


載せ切れなかった写真たち

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高感度も悪くない

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FUJIの強み、星の色が良く出る。このためにX-E4辺り買っても良いかなとも考えた。高いからやめたけど

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連写で捉える一瞬

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35㎜、街中スナップにはちょうど良かった。持ってても目立たないし

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嘘の色だってたまには悪くないとも思う

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ブラックミストを付けて。

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