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越前和紙一部:「 神と紙の祭り 」

こんにちは、現場の前田です。
今回は、ゴールデンウィーク中に行なった研修のレポートを三部に分けてお届けします!

私 前田と、箔押し加工やデザインを担当している辻は、和紙の生産量一位の越前和紙の産地、福井県越前市に行ってまいりました。

コスモテックの自社製品である、辻がデザインした「夏の彩」ななめリングノートには美しい和紙が使用されています。また、普段お客様からの案件でも和紙を使用する機会がよくあります。

今回の研修の目的は、それらの和紙がどのようにつくられているのか、機械漉きや手漉き和紙の工房を訪ねて、今後の加工のためにも和紙についてより深く理解するためです!

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辻デザインの「夏の彩」ななめリングノート( 写真上 )
和紙「 大静海波浅黄 」が使われている。

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安藤次朗さまデザインによる酒ラベル「 soboku 」( 写真上 )を
コスモテックで箔押し加工。和紙「 真珠白 」を使用。


今回、幸運なことに山伝製紙株式会社 山口 真史さんのご厚意で工場見学に伺える機会を得ました。そして、見学時に越前市でちょうど催されていた「 神と紙の祭り 」 にも同時に行ってまいりました!


レポートは充実の三部構成です。
一部:「 神と紙の祭り 」
二部:「 山伝製紙株式会社の機械漉き和紙 」
三部:「 長田製紙所の手漉き和紙 」

一部:「 神と紙の祭りについて 」

1500年という長い歴史と、高い品質・伝統技術を誇る越前和紙。
「 神と紙の祭り 」 は、全国でも唯一の紙の神さま 「 川上御前 」 を祀る岡太神社・大瀧神社の春例祭です。


その春例祭では、紙漉き体験や職人さんの紙漉き見学、さまざまな種類の越前和紙が販売されている大掘り出し市も催されていました!

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版画に使用されるような和紙から、インテリアに使用されるような和紙、インクジェットプリンターに対応した和紙、和紙のアクセサリーなど、さまざまな技術によって製作された和紙が販売されていました。

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○ 若い力で変化を生み出す

出店者の方にお話を伺うと、職人さんの中には若い方や女性も多く見受けられ、家業を継ぐ方や、県外からも若い方たちが職人を志して集まってきているそうです。

イベントへの参加も販売が目的というよりも、若い人たちに越前和紙を知ってもらう目的で参加されている方が多く、加工に関して工夫されている点などを熱くお話してくださいました。

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○ 受け継がれる思いやりの精神

具体的には、若手職人の方たちで越前和紙を残していくための商品開発や広報活動を行なっていたり、加工では長年使用されている模様の型を若い人たちにも受け入れやすい形に落とし込む工夫がされており、元からある道具や技術を工夫して新たな技術を生み出すなどされていました。

「 その意欲や実践はコスモテックの現場でも参考にしなければ! 」 と切に感じました。


越前市内には和紙を製作する工場や工房、その工房で使用される道具や機械を作ったり直したりする道具屋さんや機械屋さんなど、和紙関連の会社が約50社程あります。

今回見学をさせていただいたのは、機械を使って和紙を漉く「 機械漉き 」を専門とする山伝製紙と、昔ながらの「 手漉き 」の和紙を専門とする長田製紙所です。

どちらの工場・工房もゴールデンウィークでお休みだったため、稼働している様子は残念ながら見られませんでしたが、案内をしてくださった山伝製紙の山口真史さんや長田製紙所5代目の長田泉さんの細やかで丁寧な説明のおかげで機械漉き、手漉き和紙の製造の仕方、それぞれの違いや良さがよく理解できました。

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