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スタートしたけど、アップするのか?

私たちは、まだ「死の谷」を超えておらず、スターしただけでアップしてないので、どんなやり方がスタートアップ企業として正解かを語れる立場ではありませんが、社会課題に向き合い、ビジネスとして課題解決しようとしている立場で、絶対にこの課題は解決しようという強い思いだけは、誰にも負けない自信があります。そんな状況で感じていることを描いてみました。

自分たちが取り組む産前産後の課題、広義でいうヘルスケアの課題、他の業界や領域の課題解決と同じアプローチで考えて良いのか?、いや違うアプローチがあるだとう!と思っています。

ヘルスケア領域でスタートアップするには

ヘルスケア領域のスタートアップの難しさは、サイエンスとビジネスが関わるため、ニーズだけではビジネスならず、サイエンスとして正しいことが証明されて初めてビジネスになる特性があります。だから、どうしてもリードタイムが長くな利、ちょっとやってみようかという感じでは進まないところに難しさがあると認識しています。

「競争」ではなく、「共創」の重要性

また、ヘルスケア領域は人体の課題を扱うため、人体の課題は生体の課題、精神的な課題、生活や社会環境の課題などが複合的に関連するため、モデルを単純化しても、ソリューションの効果に網羅性があると言えない課題があります。このような複雑な課題を解決するためには、1社が単独で解決するよりも、目的や課題に共感する人たちが集まり、それぞれのリソースを持ち寄り、課題解決のために活動するモデルが有効であると考えているが、ビジネスプランを投資家や金融機関の人たちに説明する時、そう説明してもなかなか理解されません。やろうとしていることは理解されても、収益が上がる魅力的な事業に見えないからだと思います。

ちょっと違う価値観が必要では?

事業を評価するポイントは収益性だけか?社会の課題を解決するためにチャレンジすることは大事だと思いませんか?誰かがチャレンジして、課題を突破しないと、社会はよくなりませんよ?

このように考えはじめると、「それは個人の趣味でやって」と言われます。
ほんとにそんな趣味でやって、この複雑に絡み合う出産、育児の課題を解決できるのか?と思ってしまいます。そして、従来のビジネスを評価する思考ではここが限界なんだろうなぁと思ってたりしていました。

発想の転換により、「新産業」という視点

しかしながら、世の中にはいろんなことを考える人がいるもので、ビジネスという単体の事業のことを考えるのではなく、「産業」という単位で物ごとを考えてみようという人たちがいて、実際にそれをビジネスとしてアプローチしている人たちがいたので、紹介させて頂きます。

SUNDRED株式会社
https://sundred.co.jp/

この会社は、新産業を100個共創することを目標に活動しています。

「目的の共創」からはじまる

彼らのアプローチは、目的の共創から始まります。
一見当たり前のように思いますが、スタートアップ企業はそれを単独で行い、自分たちの思いで課題を設定するため、他社と課題と目的を共感することが難しいことがよくあります。しかし、彼らは新しい産業を創り出すことをゴールにしているので、複数の人を巻き込むために必要な「目的」の議論からスタートします。

勇者を集める「クエスト」という考え方

さらに、目的を共創した後は、目的に共感する仲間集めをしています。
それを彼らは「クエスト」と表現しており、課題を解決するために勇敢に立ち向かう勇者たちを集めることの重要性を説いています。全くその通りだと思います。

実際、自分が起業して感じることは、創業の時の仲間と事業をドライブする時の仲間は変わります。また、自分たちの活動や目的をブラッシュアップする過程で、段々とずれていくため、目的を達成するためには仲間を変える必要が生まれてきます。そして実際に、行動を起こしていこうとする時、単独で全てのリソースを確保することは時間もかかるし、コストもかかるため、大きな目的に集まる仲間を探す必要があります。
このあたりをきっちりサポートする仕組みを彼らが認識し、持っているところに、地味だけど重要な要素を抑えているなぁと思っています。

このように目的を共創し、共感する仲間を集める時に大事なことは、自分の取り分がどれくらいかという意識を持たないことだと思います。なぜならこのようなアプローチでは、課題に対する目的への共感が大事であり、目的を達成するために試行錯誤することになり、自分のできる範囲を先に決めるタイプの人たちは目的を中心に思考していないからです。

すごく気になる会社であり、アプローチ!

このSUNDREDの活動を初めて知ったときは、ちょっとフワフワしている印象を持っていましたが、活動報告と実績を聞いていると、ほんとスタートアップが苦しいところを、地味だけどきっちりと時間と手間をかけてサポートしている感じがし、時間と共に大きなパワーを発揮していきそうな予感がしています。

一度、今後の出産、育児の課題を解決するためのプランを持ち込み、コラボレーションできないかと相談したいなぁと思っているところです。

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