ことこ

うつくしいもの、とりわけアート好き。 落ち着く場所は美術館。 巷で話題のHSPに当た…

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うつくしいもの、とりわけアート好き。 落ち着く場所は美術館。 巷で話題のHSPに当たらずとも遠からずと思っていたら、HSPのひとつである「エンパス」にややハマり気味。共感し過ぎて、相手が話しているテンションに合わせがち。

最近の記事

『楽園のカンヴァス』 原田マハ著

早川織絵は倉敷の美観地区にある大原美術館で勤務する美術館の監視員。 ある日、学芸課に呼び出され、アンリ・ルソーの大規模な展覧会を日本で催すのに、ニューヨーク近代美術館(MoMA)が所蔵するルソーの大作『夢』の貸し出しの交渉役に立って欲しいと要請される。 織絵を指名してきたのは、MoMAのチーフ・キュレーターであるティム・ブラウンだった。 織絵とティムは17年前、コレクターであるバイラー氏が所有するルソー作品の真贋判定を行い、その作品の取り扱い権利をめぐって対決を行った仲

    • 『他者の靴を履く』〜エンパシーについての本〜

      はじめに この本はブレイディみかこさんの著書で前作の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の副読本とも言える一冊。 前作に登場した「エンパシー」について深く掘り下げた本。エンパス気味な私としては聞き捨てならぬ、もとい、読み捨てならぬ本です。 エンパシーとシンパシー エンパシーとシンパシー、どちらも日本語では「共感」と訳されがちですが、両者は似て非なるもの。 エンパシー…他者の感情や経験などを理解する能力。 シンパシー…①誰かをかわいそうだと思う感情、誰かの問題

      • キース・ヘリング特集

        昨日、「新美の巨人たち」という番組でキース・ヘリングが特集されていた。 メッセージ性の強い彼の作品は、UNIQLOのTシャツの絵柄に起用されたりもしていて、普段生活している中でも目にする機会が多い。 しかしながら作者である彼自身については、今回初めて深く知ったので、ここに記しておこうと思う。 落書きから現代アートへ キース・ヘリングは街の中の落書き(グラフィティ)から現代アート界の寵児へと上りつめた。 それは彼が生きた80年代アメリカの時代背景が大きく関わっていた。

        • クリスチャン・ボルタンスキー氏が教えてくれたこと

          昨日、クリスチャン・ボルタンスキー氏の訃報を知りました。 76歳だったとのこと。 クリスチャン・ボルタンスキー氏は「生と死」をテーマとした体感型アートとも言えるインスタレーションの作品を多く手がけた現代美術のアーティスト。 私が彼のことを初めて知ったのは、大地の芸術祭の「最後の教室」。知人のSNSでの投稿がきっかけでした。心臓音と共に明滅する照明…なんだかすごそうだなぁというのが最初の印象です。 実際に彼の作品に触れたのは瀬戸内国際芸術祭に行ったとき。豊島の「心臓音の

        『楽園のカンヴァス』 原田マハ著

          『リボルバー』

          一丁の錆びついたリボルバー(拳銃)をめぐる ゴッホとゴーギャンの物語。 作者の原田マハさんは、アートの史実に基づいたノンフィクションの本をたくさん執筆されていて、本書もそのうちのひとつ。 今まで原田マハさんの存在は知っていたけれど、 読み始めたのはここ数年。 最近は何かとマハさんの本を手に取ることが多く、今回は5月に発売された新刊を手に取りました。 マハさんはご自身もキュレーター(学芸員)を務められたご経験があり、アートへの造詣が深く、登場人物の心理描写が細やかで感情

          『リボルバー』

          エンパスはHSPのひとつ

          巷で話題のHSP、私は『光・音・匂いに敏感』という項目には当てはまらないので該当しないのかなと思っていたのですが、HSPのひとつである「エンパス」には当てはまる部分が多いことに気づきました。 「エンパス(empath)」とは、「エンパシー(empathy)=共感、感情移入の力」とも呼ばれる、「共感力、共感力の高い人」という意味の言葉だそうです。 とある映画やLIVEでほとんど涙流しっぱなしになったりととにかく涙もろく、今まで私は人より共感力が高いのかな〜とぼんやり思ってい

          エンパスはHSPのひとつ