おいしく食べる姿でバズを連発!クリエイター・知花瞳さんに聞く「好き×自分」で伸ばすSNS発信
誰もが発信者となれる今。SNSでどのように自分の魅力を発信していけばよいか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回取材したのは、アイドルグループ「向日葵プリンセス」の元メンバーで、現在フリーのタレント・クリエイターとして活躍中の“ひとみん”こと知花 瞳(ちはなひとみ)さん。
現在Instagramのフォロワーは1.6万人、TikTokのフォロワーは4.6万人を抱える彼女が発信するコンテンツは、グルメ系の情報がメインなのです。
知花さんは、なぜグルメをテーマにSNS発信を始め、どのようにクリエイターとして成長していったのか。「SNSでの自分の魅せ方」をテーマに詳しく聞きました。
「私が食べている姿は人を笑顔にできるんだ!」TikTokで見つけた自分だけにできること
ーー知花さんは、2022年に、在籍していたアイドルグループ「向日葵プリンセス」を卒業されていますが、フリーのクリエイターに転身したきっかけを教えてください。
知花さん :
もともと、私が芸能活動をする目的は「たくさんの人に元気と笑顔を届ける」ことなんです。
アイドルになったのも、「コロナ禍の暗い世の中を元気に明るくしていこう」というテーマに惹かれたから。でも、どうやって人を笑顔にすればいいのか、明確な手段はわかりませんでした。
当時はまだファンがいない状態だったので、まずは自分のことを知ってもらうために、発信をすることを決めました。そこで、食べることが好きだったことから、“ただ食べているだけ”の動画をとりあえずTikTokに載せてみたんです。
知花さん:
そんな投稿をしばらく続けていたら、1本の動画が急にバズり、連鎖するようにほかの動画も次々に伸びていって。そのときに「私が食べている姿は人を笑顔にできるんだ!」と気がつきました。
そこで、アイドルをやりきったタイミングで、思い切って独立。今はSNSを通じてグルメやお店の魅力を紹介しています。
ーー発信を続けるうちに「食べている姿」が強みになると気づいたんですね。ちなみに、自分のどこを切り取ってアピールすればいいのかわからない人は、セールスポイントをどう見つければいいと思いますか?
知花さん:
「強み」と考えずに自分の「好きなこと」から考えればいいと思います。好きではないことを永遠と続けるのってしんどいじゃないですか!
映画やお洋服など何でもいいので、まずは「語れるほど好きなもの」と「自分」を掛け合わせて発信することから始めてみるといいと思います。
「好き×自分」でアカウントを伸ばすコツは?
ーーとはいえ、自分の「好きなもの」を発信しようと思っても、すでに同じテーマで発信されている人もいますよね。差別化のポイントや、知花さんならではのコンテンツにするために意識していることはありますか?
知花さん:
大前提として、私には「人を笑顔にしたい」という目的が1番にあるので、見ている人が楽しめるようなコンテンツ作りを意識しています。
グルメ紹介をしている人はもちろん多くいます。ただ、ほかのクリエイターさんだと、動画や写真をきれいに見せていたり、料理を作る工程を載せていたりするのですが、私の場合は私の表情や言葉の表現でグルメをよりおいしそうに魅せようと考えています。
あと、グルメ系では動画に顔を出している人が少ないので、自分が実際に料理を食べる姿も写していること自体が差別化になるのかも。食べるときの仕草も差別化ポイントです!
ーー顔出しがグルメ紹介の差別化ポイントなんですね。その発信スタイルにはどのように辿り着いたんですか?
知花さん :
とにかくグルメ系の発信をよく見て、研究しています。伸びている人は一貫してグルメで発信しているなど、ずっと見ていると伸びる法則がなんとなくわかってくる…気が…します!(笑)。
あとは、自分をフォローしている人の年齢や性別を見ることができるインサイト機能を活用して、自分の伸びた動画の共通点を洗い出しています。逆に全然伸びなかった動画は、求められていないと判断して、同じようなコンテンツを載せないようにしたり。
ーー楽しい動画の裏にはそんな地道な研究が…!
知花さん :
投稿を遡っていただくと、試行錯誤しながら発信スタイルをアップデートしてきているのがおわかりいただけるかと思います(笑)。
ーーたしかに、Instagramを見てみると、アイドル時代はグルメ系の投稿でも知花さんご自身の写真がメインで、最近では文字やグルメがメインの投稿が多いですね。
知花瞳さん:
そうですね。アイドル時代は「商品=自分」のイメージだったのですが、今は「商品=お店・グルメ」だと考えています。
以前は自分をよく見せて伝えることが大切だと考えていたのですが、今は逆においしいお店やグルメがメインで、それを魅力的に見せるために私がいると思っています。主眼の違いで投稿スタイルも変わっていったのかな。
ーーなんて戦略的…! 知花さんの投稿は元アイドルやタレントの方には珍しく、情報量の多さも魅力ですよね。好きなもの・自分・情報のバランスがいいと感じます。
知花さん:
自分のことを伝えるだけではなく、誰かのためになる情報を届けるというのは意識していることですね。フォロワーさんが何を求めているか、フォロワーさんの立場に立った発信を意識することが大切だと考えています!
「おしゃれさよりも目立つこと」今すぐ真似できるインスタ発信のポイント
ーーそんな知花さんにぜひ私のInstagramを見てほしいです。文房具専用のアカウントなのですが、ちょっと伸び悩んでいて…。何かアドバイスをいただきたいです!
知花さん:
おお、めっちゃいいじゃないですか! でも、もう少し見やすいほうがいいかな。
フォロワーが少ないうちは、検索結果に表示されたときにタップされる投稿にならないと伸びません。自分がタップしたくなる投稿って、タイトルや画像がわかりやすくてキャッチーですよね?
ーー本当だ! 文字が大きくて読みやすい。
知花さん:
こつさんの投稿はおしゃれですが…。
知花さん:
たとえばこれ、「KAMI…?」と、拡大して読まないとわからないんです。もう少しキャッチーな言葉に変えて、文字を大きくしてみる。とにかく1枚目のデザインにこだわるといいと思います。
ーーみんなと同じになってしまうと考えて、差別化のつもりで無駄におしゃれにしていました…。ほかにこだわったほうがいいポイントはありますか?
知花さん:
今はやはり文字入れと、リール(縦型動画)が伸びている傾向にありますね。Instagramだったら、投稿テーマやスタイルで統一感を持たせることは必須です!
私はグルメの発信をメインにすると決めているので、美容などグルメ以外のことは極力載せないようにしています。
ーー参考になります! 知花さんの投稿は言葉を選ばずに言うと「めっちゃ映える」と感じるのですが、目を引く動画を作るときに意識していることはありますか?
知花さん:
スキップせずに続きを見てもらうために、インパクトのある素材を動画の最初に持ってくること。「動画は最初の2秒が大事」だとよく言われるので、「いい画が撮れた!」と思ったら、それから始めるようにしています。
あと、フォロワーさんの反応を見ていると「女の子が大きいものを食べる」というようなギャップがなんかいいみたいで…(笑)。だから、大きいものを食べるときは食べ物がより大きく見えるように意識して写しています。
ーーへえ! すごい! 細かいところまでこだわっているんですね。
知花さん:
頑張って作り込んでいます。そのうえで、18時から19時のあいだに投稿することをルーティンにしていますね。
どんなに頑張って作っても、見てもらえなかったら悲しいので、Instagramはできるだけ毎日投稿をするようにして、仕事おわりや学校おわりなど、SNSを見る時間を狙って投稿しています!頑張っています。
SNSを通して「自ら仕事を獲得」できた。発信で自分の規模を広げていきたい
ーー毎日投稿、本当に尊敬します。そんな知花さんがSNS発信を続けてよかったことはありますか?
知花さん:
以前は、事務所からいただいたお仕事を頑張るだけだったんです。でも今は、SNS発信を通して自分でお仕事を取れるようになりました。いつも投稿を見てくれて、活躍を期待してくれている方々のおかげです。
だから、フリーランスでもやっていけると思えたことが発信を続けてよかったことです。
ーー自分の好きなことがお仕事に繋がって、たくさんの人に喜んでもらえるって素敵です。最後に、今後やってみたいことを教えてください!
知花さん:
グルメを通して土地の魅力をアピールすることに憧れているので、いつかは朝の情報番組「ZIP」の「うまいもんジャーニー」のようなコーナーに出られたら嬉しいです。そのためにも、もっと影響力や発信力をつけていきたいですね。
自分自身の規模を広げて、知花瞳という存在を誰でも知っているぐらいになりたい。その手段の1つとして、今後も楽しみながらSNSをやっていきたいです。
「たくさんの人に笑顔と元気を届ける」という目的を叶えるためにSNS発信を続ける知花さん。ご本人も終始笑顔で「いつも応援してくれる人が楽しめるコンテンツを届けたい」と語る姿が印象的でした。
そんなSNSを通して活躍の場を広げる知花さんが出演する舞台「記憶という名のシャッター」が、2023年5月3日から7日にかけて溝ノ口劇場にて開催されます。
トリプルキャストで上演され、知花さんはA班とC班で主演の舞(現在)を演じます。
チケットの予約方法は知花さんのTwitterをご確認ください。
〈取材・文・撮影=こつ(@cotsu_ghn)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17)〉
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