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3月映画録『ドライブマイカー』『ドリームプラン』etc...

映画や舞台、本の感想は忘れる前にパパっとメモにぐっちゃぐちゃの言葉で書いておいている。
自分が何に心動いたかを知りたいから。

3月は1ヶ月半ぶりぐらいに映画館に行くことができた。嬉しい!

ドライブマイカー

TSUTAYAでレンタル。
実は(?)小さい頃から西島さんが好きで、インタビューでの言葉や映像の中でまとう空気感に惚れていた。アカデミー賞、とても嬉しい。

映像の中で流れる時間がいいなって感じた。(ムズい)
稽古中の俳優に対して「上手くやらなくていいんだ、ただ、やってくれればいい」と言うセリフがあるんだけど、なんとなくずっと心に残っている。
きっと、何かあるたびに思い出す、引っかかりのある映画だった。

万引き家族

2回目の鑑賞。
是枝裕和監督と樹木希林さんの対談本『希林さんといっしょに。』という本を読んで、また観たくなってしまった。

本で裏話やこだわったところを知ってからは、1回目のときには気が付かなかった細部まで味わうことがてきて、改めて面白かった。
子役のふたりの小さいけれど大きな内圧や、松岡茉優さんの瞳、みんな「本当の」自分じゃない感じが不気味でアンマッチで、だけど心地よい。
「本当の」ってなんだろうね。

殺さない彼と死なない彼女

好き……。かなり好き。
まだ観ていない人にネタバレしたくないからあんまり書けないんだけど。死にたがりな女の子と殺したがりの男の子、高校生たちの群像劇。

登場人物たちが「映像の中で」確かに生きていると思えた。そういうリアルさから、彼らに起こること全部を自分や自分の大切な人に起こることと同じぐらい実感できてとにかく心動かされたな。
ずっと見ていたいし、彼らの未来を覗きたい。
自分の高校時代のなんでもない一日をふと思い出した。

あと、きゃぴ子、愛おしい。

原作は四コマ漫画らしい。読んでみようかな。

かそけきサンカヨウ

今泉作品のしっとり感。小さな世界をこっそり覗いているような、そういう生々しさがある。
父子家庭の父と娘、家族のお話。

一見不思議なタイトルと映像の中の日常がアンマッチなようで、やっぱり似合っていて心地よかった。
陸(鈴鹿央士)のぽつりぽつりと言葉を「つむぐ」感じいいな。
あとはヨウ(志田彩良)が妹に怒るところ。そうだよねって。
あまりに大人びて見えるけど、確かな10代を感じた。生だなあ。

ドリームプラン

映画館で。アカデミーの前に観たけどちょうどタイムリーだね。
最強の女子テニスプレイヤー、ビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹のお父さんの考えた、世界チャンピオンを目指すための最強の計画「ドリームプラン」のお話。

改めてウィルが好きになった。ウィル演じるお父さんはあんまり好きじゃないけれど。
ドキュメンタリーを見ているような生々しさ、人種差別の歴史、勇気が出る言葉の数々、アメリカ映画だなって思いながらも「実感」がともなっていて面白かったな。
「勝つ力はもうあるから、あとはプレーするだけ」とかすごいよね!!美しい自信。
試合でのあのソワソワ、ピリピリする感じ妙にリアルだったなあ。息遣いかな。試合のシーンは『アンダードッグ』と同じ感覚になった。

リトルフォレスト

はぁ…、良い。
東北の小森という村で暮らすいち子のお話。野菜を育てたり、薪を割ったり、自分のものは自分でやる、自分で作る。
春夏秋冬と4つのお話、全部で4時間ぐらいある。

衣食住が意志を持って描かれているところが好きだ。いち子の暮らしにちょっぴり憧れたし。
もちろん田舎暮らしという部分だけでなくて、小森で暮らす中でいち子が自分を確立していく物語でもあって、いまの自分と重ねてしまった。
いち子がユラユラするとき、私も一緒にユラユラする感じ。
これもまた、時間の流れ方が好きな映画だったな。


以上!
今月は映画はあまり観れなかったけど、舞台と、ドラマと、本と、色々吸収できて満足している。

同じものを何度も繰り返し見る、読む、はこれまであまりしてこなかったけれど、1度も同じ視点で見ることなんてないんだから好きなものは何度でも繰り返し吸収したい。その度に感じるものが違うのもまた面白いよね。

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