こんにちは。
昨晩、夕食を作る旦那さんの背中を見ながら、昔読んだ本をふと思い出した鳥飼です。

確かタイトルは『結婚するなら、猫好きオトコ』。

旦那さんと結婚を決めた当時。
渋谷の書店をフラフラしていて見つけた本だった。

そして、旦那さんは猫を飼っていた。

「お、当てはまるんじゃない？」
なんて思いながら手に取り、レジへ向かったのを覚えている。

当時は本のジャケ買いなんて贅沢なことをしていたのだ。

中身は「結婚するなら猫好きオトコとしなさい！」という、まさにタイトル通りの本だった。

猫のワガママに振り回されるのに慣れている男性は、女性のワガママにも対応可能！
優しく（時折ぶつくさ言いながらも）付き合ってくれる！！というのだ。

確かにね。

包丁で肉を切りながら、フライパンをチラ見する旦那さんを見ながら、一人頷く。

あのときの私の選択は、まちがっていなかった。

旦那さんは面倒見がいいし、ぶつくさ言いながらも世話焼きだ。

……だが、誤算もある。

猫は、自分が嫌なことはしない。

旦那さんも、嫌なことはしない。

徹底している。

おかげで、家の中は全く片付かない。
困ったものだ……。

この傾向は、好きな「料理」にもお構いなしに現れる。

彼が料理した後のキッチンは、気が遠くなるほど荒れ果てている。
それを片付けるのが、私の役割。

確かに、ご飯は美味しいけれど……

「ねぇ、片付けもちょっとはしてくれないかな？」
そう声をかけると、
「じゃあやらない」
ツーンとむくれる旦那さんを見ると、ひょっとして猫なのは旦那さんの方ではないかと思うのだ。

「猫好きな嫁」の方が、嫁に向いているのかも知れませんな。

荒地を片付けながら、リビングに移動した旦那をチラリと睨む。
猫旦那はお気に入りの長椅子（私の！）に寝そべり、優雅にビールを口に運んでいた。

鳥飼家の日常を切り取ってみました。
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。