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多忙、しかし何とかせねば ~Scratch禁止?!~

 最近読んで危機感をもった記事がこちらです。プログラミング教育に欠かせないであろうツール「Scratch」を禁止する学校があるということに関してです。

 一部引用します。

「Google検索でもゲームはたくさんできます。でも、これでGoogle検索止める自治体は無いと思うんですよね。それは大人がGoogle検索とは何かをある程度知っているから。使い方でしょ?って。そしたら、Scratchも使い方なんですよね、本来は。よく分からないから止めちゃうの、分かりますけど、知って、使い方を一緒に考えて、子どもたちと一緒にルール化していくのが、本来は筋だと思います。(中略) とは言え、日頃超忙しいのに、GIGAスクール構想で端末だけ先にどんどん導入されるもんだから、何をどう指導していいのか分からん、という先生方は多いと思うんですよね。そこら辺のカリキュラムというか、子どもたちへの使い方指導が、一般化されたり共有されて浸透することを急がないと、本当に制限ばかりかかってしまう流れになりつつあるのが残念で仕方ありません。」

 児童がPCでゲームばかり探してはやって、いたちごっこというのは、他でもよく聞く状況です。先日から私も参加している、「GIGA構想 ICTチャット」というLINEオープンチャットでも、その話題になりました。
 我が勤務校もいずれ迎えるかもしれない状況に備えて、できることを考えました。

① 「GIGA推進リーダー」のような存在と、自治体内での連携
 小規模校が多い自治体の場合、「GIGA推進リーダー」のような存在が各校にいない場合もあると思います。そのような場合、そしてそうでない場合も含めて、自治体内で連携すれば解決できます。例えば、Scratchのことをある程度知り、よさを説明できる人がいて、実践例を紹介する。また、実際に子どもたちと一緒にルールを作っている例を紹介する。そのような実践者が身近にいることが重要なのだと思います。私の市では、Teamsでその雰囲気ができつつあるのが嬉しいことです。全ての学校を巻き込んでいくことが(私個人と、おそらく、そのTeamsを活用しているメンバーの)目標です。
 ちなみに、「プログラミング教育 年間カリキュラム」も他校のものを共有してもらい、参考にして作成しました。

②「学びのために使う」雰囲気の醸成方法、ルールづくりの例の共有
 上記①の中でも、特にこの具体的なイメージが湧かないのが私の中の課題でもあります。自分でも考えたいですし、もっと調べ、知りたいと思います。
 最近知った中で参考になった例を共有します。

 子どもたちのモチベーションを引き出し、かつ正しい使い方を浸透させる仕組みとして、さとえ小学校の先生方が保護者とも連携して構築した「さとえ式レベルアップ型ルール」。レベルごとにできること(してもいいこと)が決められていて、レベルアップに必要な「スキル」と「モラル」、「チェックシート」「スキルチェックテスト」「よい活用Book」等が具体的に掲載されています。かなり大掛かりだ…と感じましたが、実態によっては必要ですし、よく考えられている仕組みだと感じました。


  PCを文房具のように使っているあの風越学園が、昼休みのネット禁止?!しかも子どもたちのミーティングを大切にしているのにそんな風になるの?!一年前にこの記事を読み、驚きました。参考になるという域ではなく、深く考えさせられる記事です。
「自由な学校」ではなく「自由になるための学校」、
自由とは、「自分をコントロールできている状態」。
学校とは何か、子どもとはどんな存在か、勉強とは何のためにするのかというところから考え抜いてつくられた風越学園らしさです。
 私立だからできる話だと思わず、公立学校も大いに参考にして、大人も子どもも一緒になって考えていけたらと思います。

 風越学園についてはこちらです。教育哲学者、苫野一徳氏や、実践者の岩瀬直樹氏らが作った学校で、私は4年前からずっと追いかけていますが、最近は読んでいない記事もあったので、この夏、「かぜのーと」等を一から読み直しています。


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