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素朴で素敵な音楽と楽器っていいなぁ

私の店は東京都荒川区南千住にある小さな楽器店です。主にエレキギターを取り扱っておりますが、アコースティックギター、ペダルスチールギターやコンソールスティールギター、Rhodes Pianoも取り扱っております。
特にRhodes Pianoは今日現在4台在庫しており、置く場所がなくて困っているのが現状です。

エレキギターだけでなく、スティールギターやRhodesピアノを取り扱っておいるのは、私がそれらの楽器を好きだということもありますが、国内にあまりそれらの楽器を専門に取り扱っている楽器店が多くないということもあり、誰かがやらなければいけないのではないかと考えているからです。

それは、使命感というよりも「あったほうが面白そうだから」という動機からと、私がそれらの楽器をメンテナンスした経験があったからです。ペダルスティールギターもRhodesピアノも探せば手に入らないわけではないのですが、きちんとメンテナンスするのは意外と大変な楽器です。

Rhodesピアノはピックアップの不良だけでなく、鍵盤(アクション)やハープアセンブリ(音色の調整)によって弾き心地や音がガラリと変わる楽器です。ペダルスティールギターはそもそもが複雑な楽器で、壊れやすいパーツもあるので、きちんとチェック・メンテナンスができていないと故障したりチューニングが合わなくなってしまったりします。

自分でもそれらの楽器を所有しているので、メンテナンスは自分でするしかなく、実際に行っておりました。それが結構手間がかかるので、メンテナンス済の楽器を取り扱っていて、購入後困った時もどこかそういうことをお願いできる店が必要だなと常日頃考えておりました。

それらの楽器は演奏される方の人数も少数ですので、なかなか商売には結びついておりませんが、続けたいと考えております。

その一方でエレキギターについても、主にカントリーミュージックやカントリーテイストな楽器を取り扱っております。楽器の在庫数はまだまだ少ないのですが、オリジナルモデルと都内の他の店にはあまり取り扱いのないものを中心に置いています。

何故、カントリーミュージックやカントリーテイストな楽器を取り扱っているかというと、それも私の趣味なのですが、今まで色々な楽器を私個人でも買ってきましたが、近年の楽器は個性がある楽器というものがそもそも少なく、どれもヴァーサタイルに作っているが故に、のっぺらぼうな楽器になりがちです。そのことに、なんとなく物足りなさを感じておりました。

そこで、ちょっと個性的な楽器を自分の店に置いてみたら、同じように考えている人たちが来てくれるのではないかと考えて、そういうコンセプトで店をやっております。これも、なかなかニッチな商売なので現在のところ商売として成功しているとは言い難いですが、少しづつ愛好家の方や近所の方が来てくれるようになりました。

カントリーミュージックやカントリーテイストな楽器と言っても、ピンとこない方もいらっしゃるかもしれませんが、雑にいうと古いアメリカンなテイストの音楽、テンガロンハットをかぶっている方々が奏でているような音楽、ナッシュビルのライブハウスなんかで演奏されているような音楽やそれにまつわるイメージを基にした楽器です。

私自身、音楽は演歌からオペラまでなんでも聴くのが好きですが、中でもとりわけカントリーミュージックや古いアメリカンな音楽が好きなもので、そういうのを好きな方々と繋がれれば良いなぁと思い、店をやっております。

そういう趣味や、音楽一般についての話題をきっかけにうちのお店のファンを少しでも増やせれば、少しでも商売につながるのではないかと、目論んでおります。

今朝は、Willie Nelsonのライブ版を聴いておりました。素朴で、素敵な音楽で溢れている素晴らしいアルバムでした。

素朴で素敵なものは、ヴィヴィッドな色合いではなく、もともと少しだけ色褪せておりますので、色褪せてきてもそれが欠点にはならず、逆に味わいが出てくるように感じます。

私の店も、そのようにありたいと思っております。

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