見出し画像

2022年 出たら聴きたいアルバム達

 明けましておめでとうございます。聴いてますかThe Weeknd。私は初期のファンにありがちな、暗いマイコーみたいな三部作は好きですが売れてからなんか違うと距離を置き始め、サブスクに入って予算を気にせずアルバムを聴けるようになってから戻ってきたクチなので、波に乗り遅れたというやっかみからあまりのめり込むアーティストではありません。好きですが。

本当は2021年のがっかりアルバムでもあげつらおうかと思ったのですが、年明けからそんな後ろ向きなことをするべきではないと思い直し、備忘録を兼ねて個人的に今年楽しみにしている(…とまでは行かなくてもリリースされたら聴く予定の)アルバムを書いていこうと思います。一応発売日順になっているはずです。理想は随時更新。

1/14

Elvis Costello & The Imposters / The Boy Named If

ソロ名義の前作は何がしたいのか分からなくてあんまりハマらなかったのですが、大傑作の前々作'Look Now"(2018)以来のバンド名義作には期待大です。なんせ既に公開されている冒頭曲からしてファニーなキーボードに乗せて「さよなら、OK/自分の道を行けよ」と斜に構える伝家の宝刀の振りかざしっぷりです。稀代の捻くれ者完全復活なるか。

Cat Power / Covers

お久しぶりのカバー集。今作でもIggy PopからThe Replacements、Nick Cave等のクールなレジェンドから共演経験もあるLana Der Layやセルフカバー等、いかにもかつめちゃくちゃ興味をそそられる、グンバツのセンスの選曲です。今回はどこまで暗くしてくれるのでしょうか。

Bonobo / Fragments 

個人的にはUlrich Schnaussあたりと並んですっかり睡眠導入音楽として定着している彼ですが、先行曲を聞く限りここ数作で1番眠りにくそうな曲が多い気がします。NMEによると「ここ最近で一番魅力的-なだめるようで、いまの状況に合っている」ということなのでそうでもないのかもしれません。いずれにしても楽しみです。

1/21

Miles Kane / Change The Show

この人に関しては楽しみというよりは出たらまあ聴いてみるか、といった感じです。アルバム全体を通してもう少しシングル曲に近い水準で揃えられたらAlex Turnerじゃない方を卒業できると思うんですが、今回はどうでしょう。今までの経験から過剰な期待はしていません。

1/28

Bernard Butler / People Move On (Reissue)

98年の1stソロのリイシューです。目玉はアルバム本編とカップリング全曲のボーカル再録バージョンが収録されること。再録はギターじゃないんかい、と誰もがずっこけたこと間違いなしですが、裏方に徹する的な発言もあった彼の現在の歌声が聴けるというのもファンにとっては嬉しいものです。元々の歌の上手くなさと加齢による声質の変化を味と言い張るとでもいいますか、要は復帰後のオザケンみたいな雰囲気も嫌いじゃありません。

2/4

Animal Collective / Time Skiffs

今回はどのメンバーが参加しているんでしょうか?Bandcampのインフォでは詳細までは分かりませんが、「ここに収められた9曲はラブレターであり、遭難信号であり、戸外製作であり、リラクゼーション音楽であり、成長して絆と親であること、大人としての心配が分かるようになった4人の人間による通信である」という説明は最高ですね。先行曲ではその説明どおりこれまでの躁鬱的なサイケデリアとは違う、どこか落ち着いた雰囲気すら感じます。これはもしかするともしかして大傑作になるかも?

2/11

Spoon / Lucifer On The Sofa

The Nationalと並ぶイケてる中年ロッカーの代表格、Spoon。今回の先行曲はなんとグラムロックです。相変わらずキメのギターの使い方・音・タイミングの全てがカッコ良すぎます。前情報を全く調べていないのですが、タイトルもグラムの厨二感(ルシファー)とくたびれた中年感(オン・ザ・ソファ)の組み合わせが絶妙ですし、とてつもない名盤のかほりがします。

Andy Bell / Flicker

Rideのメインソングライターの一人であり、元Oasisのベースのソロ2nd。1stもそうでしたが、今回も先行曲は古き良きギタポ〜シューゲイザーの王道って感じでその手の音楽が好きな人間にはたまらないですね。エレクロニカなプロジェクトGlokを経てどんなアルバムなんでしょう。Oasis好きとしてはOasis時代のバンドメイト、Gemと作っているらしいのもなんだか嬉しいですね。

2/18

Metronomy / Small World

ちゃんと調べてないのでナンですが、このヘナチョコダンスバンドの新作はタイトルからしてモロに今だからこそ生まれたという感じです。収録曲のタイトルが「生と死」に始まり「良くなるさ」「戻ってこれて嬉しい」「今夜は抱きしめて」ときて、「もうたくさん」ですからね。何を語っているのでしょう?

Sea Power / Everything Was Forever

国粋的な響きが嫌だとBritish Sea PowerからSea Powerへ改名した彼ら。何を今更、という感もなきにしもあらずですが、元々いつか自然に帰依していきそうな浮世離れした感覚の持ち主の彼らがこれまでに公開した曲では、遂にBroken Social Scene的な、幽玄でユーフォリックな世界にイってしまっています。俄然アルバムが楽しみです。

2/25

Spiritualized / Everything Was Beautiful

個人的に上半期一心待ちにしている本作。前作では予算がないから自分のスタジオで一人で作らなくてはならず、辛くてもう音楽を辞めようと思った、などとのたまっていましたが、今作はその後のツアーやリイシューで稼いだのか、世界各地のスタジオで録音しながらまとめていったようです(そんなことしてるから予算が尽きるのでは…?)。
先行曲"Always Together With You"は、一文字変えるだけでここまで気分を変えることができるのかと謎の感動を覚える一曲です。是非原曲"Always Forgetting With You (The Bride Song)"と続けてどうぞ。

3/4

Band Of Horses / Things Are Great

元々は1月に出る予定でしたが、コロナによるヴァイナル生産ラインの遅れに伴い3月に延期になりした。前作から5年の間にメンバーチェンジもあったようですが、プレイヤーの個性が光るタイプのバンドでもない気がするのでBenの甲高い声が変わらなければよし。
ここまで、国もジャンルも違うバンドで「小さな世界」「すべてが永遠だった」「すべて美しかった」と、否が応にもパンデミック/アフター・コロナな世界を連想するタイトルが付されているのはやはり時代を感じさせますね。その中で「グレードだぜ」と言い切る本作やいかに。

3/25

Destroyer / Labyrinthitis

SSW風だったりAOR風だったりBruce Springsteenだったりシンセポップだったりと、アクの強いボーカルの裏で毎回ひっそりと作風を変えている、かつてCar Seat Headrestに憧れられた男、ダン・ベイハー。先行曲はなんとポストパンク風です。アルバム全体はどうなっているのか予測がつかず、楽しみです。

Mystery Jets / Twenty One (Reissue)

2008年の傑作2ndのリイシュー。聞き所はデモやアウトテイクなどのレア音源集ですかね。今でもふとした時に聴きたくなる、早すぎた80sリバイバル。一度だけ会ったことのある雨で連絡先が掻き消されてしまったあの娘や、2つ隣の擦り切れたTelevisionのレコードで踊る近所迷惑なあの娘にふと恋に落ちる年齢ではなくなりましたが、聴くたびにそんな青い日々を思い出して仕方なくなる激エモな名盤は2022年にどう響くのでしょうか。

4/8

Father John Misty / Chloe & The Next 20th Century

当代きっての美メロSSWにしてトリックスター、今までのスパンから言えば異例な長さの4年振りとなる新作です。クロエとは誰か?思わせぶりな現代美術のようなジャケットの真意は?20th centuryとは某映画会社のことなのか?等々、御多分に洩れず人を食いまくり。その真意を理解するにはあと3ヶ月近く我慢するしかありません。

5/27

Liam Gallher / C'mon You Know

かのOasisネブワース公演のドキュメンタリーの発売、ソロとしてのネブワース凱旋公演の実現など相変わらず回顧商法が上手なギャラガー兄弟。凱旋公演をサポートするために新作も随分前から発表されました。ライブやパブの喧騒を思わせるジャケットのみが早々と公開され、流石に狙いすぎ、擦りすぎ感が否めませんが、まあ楽しみです。

発売日未定

Carl Barat

ソロ/サイドプロジェクトでの活動が目立ち始めたThe Libertines界隈。新婚のPeter Dohertyは近影が何やら凄いことになっていますが、Carl Baratはソロアルバムが完成したようです。今月始まったツアーでもそこに入ると思しき新曲が演奏されています。たまらずSNSにあがっている動画を見た感じこれまでのソロや別バンドに比べて、もっとストレートにブリットポップな趣き。どんな感じかとても楽しみです。3月にはなんとDirty Pretty Thingsの一夜限りの再結成ライブがあるとか。ところで、だいぶ前から作成中と言っているThe Libertinesの新作はまだでしょうか。

Pete Yorn / Hawaii

シングル、その名も"Elizabeth Taylor"は前作から引き続きよく言えば爽やか、悪く言えば起伏のないギターポップですが、1stばりの名盤をファンはいまだに期待してしまいます。テストプレスを手にした画像もありましたので、リリースは近そうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?