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【音楽×珈琲 鑑賞録】12月15日~ジョルジェ・エネスク 『ピアノ・ソナタ』第2番

音楽観を鍛える鑑賞録。 
エンディングまであと【17日】
12月15日のテーマは、【謎】

とりあげる作品は、 
ジョルジェ・エネスク /
『ピアノ・ソナタ』第2番
です。

ジョルジェ・エネスク
George Enescu
1881年8月19日 - 1955年5月4日
ルーマニアの作曲家、ヴァイオリニスト、ピアニスト、指揮者、音楽教師

ルーマニアに生まれた音楽の天才エネスクの「存在しないピアノ・ソナタ」で、1926年から1931年の間に作曲されたのではないかといわれています。

この作品はジョルジェ・エネスクが「頭のなかでは曲は出来上がっているが、まだ紙に書いていないだけだ」と語っていて、1924年作曲の「ピアノ・ソナタ第1番」と1934~35年に作曲した「ピアノ・ソナタ第3番」は譜面で存在していますが、この第2番は紙に書いたのかも未完なのかも不明なものです。

この話が口から出まかせっぽくないのがエネスクの凄さで、20世紀前半の3大ヴァイオリニストのひとりという名誉だけでなく、ピアニストとしても達人、交響曲もオペラも書けるよ!というくらい、音楽の才能において20世紀最高の人だったといいます。

上記の動画はピアノ・ソナタ第3番ですが、その音感、技巧的難しさは推して知るべしといった具合に、凄まじい才能が窺えます。

「音楽の才能は遺伝で決まる」
といいますが、圧倒的才能の前にはその奇跡をリスナーとして大いに愛好したようと思っています。
人類が編み出した音楽の世界のなかで、傑出した才能を発揮し、後世に遺るかたちで手がけたものたちだけでなく、こういった想像を膨らませてくれるエピソードもまた遺された作品たちの味わいを深め、人生を豊かにしてくれる気がしますね。

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