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汚泥を、フライパンで煮たり焼いたりしてみた。これって、汚くなくない?

石けんをつくるときに、生成されている汚泥。今は捨てられているだけですが、東京高専の学生のみなさんが粘土に生まれ変わる可能性を見出してくれました。

学生のみなさんと一緒に粘土にする実験をして、ふと、ある思いが芽生えてきました。


でも、自分でやったことない

学生のみなさんが地道な実験を1年間つづけてくれました。学校の研究室で、限られた予算や器具を使いながら。立派な施設で、高価な器具を使ったりしていたわけではありません。実験って言うと、素人ではできないような、そんなイメージがありました。

こんなイメージ。なんだかすごそう。

学生のみなさんと、一緒に粘土にする作業をしたのが、自分にとって初めての実験でした。

・・・初めて。

そう、これまでは汚泥を自分でどうにかしようとしたことはありませんでした。

そう思うと、人にやってもらうばかりじゃなく、まずは自分でもやってみなければ!という想いが湧いてきました。今後も社外の人と一緒に、汚泥のアップサイクルに取り組むことがあるはず。相手に実験してもらっても、同じ目線で話すことができないかもしれない!

実験ってなにも、大層な設備とか器具がなければできないわけじゃない。身の回りの物でもできることがある・・・。学生のみなさんから学んだことです。

煮るなり焼くなり好きにしてやる!

自分で実験をすることにしました。けど、何をしよう?学生のみなさんは粘土にしようと試行錯誤してくれました。けど、自分にはまだそういった目標がない。

・・・とにかく、煮るなり焼くなり好きにしてみよう!!どうしたいかは、そのあと考えよう(笑)

ということで、実験をするのに研究所行って、場所を借りました。研究所メンバーが温かい目で見守ってくれます!

実験用に安いフライパンを買ってきました。


それでは、さっそく、煮る。

汚泥を押しつぶしながら、湯に溶かそうとすのですが、溶けません。実は、水に溶けない性質があることは分かっていました。煮たらどうなるか、試したみたものの、溶けないことに変わりはありませんでした。

つづきまして、焼く。

焼き始めは、ポロポロと崩れるような感じです。水分が抜けていく感じがしました。

フライパンで汚泥を焼いていきます。しばらくすると、研究所内がざわざわし始めました。どうやら、焦げ臭い匂いが充満してしまってたようです!笑

換気扇のあるところに案内してもらって、再開!焼きはじめは、水分が抜けていっているのかポロポロと崩れていくような感じでした。しかし、さらに熱を加えていくと、だんだんとひとつにまとまりに。そして最終的には、堅い板状のものができました!

熱を加え続けると、だんだんまとまりがでてきました。
まとまりをさらに押しつぶて、薄く延ばすと板状に固まりました。

焼いてみたら、最終的にかたまりました。これはなんだか面白い性質かもしれない。

なんだか可能性を感じる・・・。これが石けん置きになったら、いい感じじゃないか??これをひとつの目標にしよう!

やってて思った。これって汚くなくない?

煮たり焼いたりして、水に溶けない、焼いたら固まるなど特性が分かりました。そして、思いました。今はただ使い道がないだけで、これってひとつの素材なのでは??

「汚泥」という言葉は、いつまにか定着していました。捨てられている=汚い、というイメージでそう呼ばれ始めたのでしょう。

この汚泥は石けんをつくる過程で"自然発生"するものではなく、廃液を再生エネルギーに変えるために、”あえて生み出されている”ものです。どちらかというと"副生成物"のニュアンスの方が近いかもしれません。

本当は、"汚泥"の呼び名も変えたいのですが、いまさら変えると混乱しそうなので、このまま呼び続けます(twitterも急にXとなり、呼びづらいですよね笑)。なので、本当は汚くないのに!と心の中でツッコミを入れつつ、引き続き読んでいただけたら嬉しいです!

東京高専の学生の皆さんに実験してもらったり、自分で実験したり、まだまだ模索している汚泥。これからも、たくさんの知恵や知識が必要になりそうです!











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