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【TECHBLOG】メルマガ担当初心者がBIMIについて調べてみた話

はじめに

皆さん、初めまして。C&R社 平田です。
昨今のGmail/Yahooメールのポリシー強化などがメルマガ担当界隈では話題ですが、そのセキュリティ強化の延長として”BIMI(ビミ)”について初心者なりに調べる機会がありました。というわけで、TECHBLOGの第2弾として、BIMIとはなにか、設定方法からメリットデメリットまでお話しします。


BIMIについて知る

BIMIとは

BIMI = Brand Indicators for Message Identification
ブランド表示によるメッセージ認証
正式な配信元から配信されたメールであることを認証できた場合にのみ、メールの表示欄に配信元のロゴを表示する規格のことを指します。

BIMI設定有無の比較

認証されている=公式の配信元から配信されていることが受信者に対してわかりやすく示せる規格ですが、導入するには様々な認証や手順を踏む必要があります。

認証の仕組み

BIMIの設定にはドメイン認証の一つであるDMARCを使用します。
DMARCとは、簡単に言うとメール送信の際に、送信先のメールサーバー情報を問い合わせるDNSサーバーの中にある、認証に失敗したメールをどのように扱うかを規定するものです。
このDMARCポリシーが、"p=quarantine"もしくは"p=reject"のどちらかに設定されている場合、BIMIを設定できます。

BIMIを設定してみる

BIMIの定義や仕組みについて理解できたところで、次に具体的な設定方法をご紹介します。

設定方法

設定方法

  1. SPF、DKIM、DMARCによるドメイン認証を行う。

  2. DMARCの設定で、ポリシーを"p=quarantine"(適用率を100%とする)もしくは、"p=reject"を指定する。

  3. ロゴの画像ファイルを外部からアクセスできるサーバー上にアップロードする。

  4. ロゴのVMC証明書を取得する。(詳細は後ほど記載)

  5. 利用中のDNSサーバーにTXTレコードを追加する。

簡単にまとめるとBIMIは上記の手順で設定できます。
とはいっても、実際にやってみようと思うとかなり複雑です。
特に4番のVMC証明書(※)の取得については、下記の手順を踏む必要があります。
※VMC証明書とは、ロゴの法的所有者であることを示す証明書です。

  1. 商標登録されているか確認する。→こちらのサイトから確認できます。

  2. VMC申請をする。

  3. VMC証明書を取得する。

  4. 証明書をWEBサーバーにアップする。

その他にもロゴの画像形式はSVG形式(ベクトルベースの画像形式)かつ、以下の2つの要件を満たす必要があります。
・ロゴは平面である(2D)
・ユーザーが簡単に認識できる簡素化されたデザインである

このように様々な手順があります。
いくつかの段階(ドメイン認証やVMC証明書の取得)を踏む必要があるので、少し大変なのがわかると思います。

各ツールでの設定方法

受信側とMAツール側で導入の際の要件がまとめられていたので、
気になった方はリンクからご確認ください。

MAツール

Salesforce Marketing Cloud
Marketo
Eloqua

メールサービス
Gmail
iCloudメール
Yahooメール

BIMIのメリット・デメリット

ここまでBIMIの設定の方法をみてきましたが、そもそも設定するとどのような効果を期待できるのでしょうか。
設定するメリットとデメリットを簡単にまとめてみたいと思います。

メリット・デメリット

メリット

メールが正しい配信元から届いていることを購読者に対して、ロゴ表示で
わかりやすく示せるのが、大きなメリットです。
これにより、なりすまし防止や自社のブランドイメージの保全、さらには
開封率・到達率の向上まで期待できます。

・なりすまし防止
・自社のブランドイメージの保全
・開封率・到達率の向上

デメリット

一方で、導入コストがかかるのが最大のデメリットです。
例えば、設定するために様々な認証が必要であったり、VMC証明書を発行するために手続きや費用がかかったり……。
また、対応メールサービスが限定されているので、全ての購読者に対して効果があるということはできません。

・設定するためにドメイン認証が必要
・VMC証明書(有料)が必要
・対応メールサービスが限定されている

まとめ

簡単にいうとBIMIとは、ブランドロゴを受信ボックスのアイコンに表示するものです。何かと手続きが大変であったり、費用がかかったりもしますが、
導入してしまえば、開封率の向上やなりすまし対策にもなる便利な規格ですので、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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