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本の学び方を”復習した”本

これまでも、所感を書かせていただいたり、中国古典について書かせていただいたりしています。

それなりに、読書をしていますが、中々上手く本を”使えていない”気がしていました。そんな時に、出会った本がこちらです。

本の「使い方」

著者の出口さんは、今や国内でも有数の大学である立命館アジア太平洋大学の学長を務められている方です。最近の著書ですと、「宗教と哲学 全史」という本の中で、東洋西洋の様々な思想を非常にわかりやすく整理されていたりします。

この本は、「本の『使い方』」という大学生に向けた様な書き方をされていますが、全ての年代の人にとって、勉強になります。
そもそも本の読み方として、次のような読み方を提言されています。

きちんと書かれたテキストを一言一句丁寧に読み込んで、その人の思考のプロセスを追体験することによってしか、思考力は養えない

確かに、ついつい情報を得ることを目的に読書をしていると、あまり一言一句読み込んでいくということをせずに、ノウハウだけ取っていこうと読んでしまっています。
そんな中で、特に流行りの本などを選ぶのではなく、古典を一言一句読んでいくことを提案されています。

その古典が「優れている」理由として、次の4点を挙げています。

①時代を超えて残ったものは、無条件に正しい(より正確には「正しいと仮置きする」)
②人間の基本的、普遍的な喜怒哀楽が学べる
③ケーススタディとして勉強になる
④自分の頭で考える力を鍛錬できる

この①は確かにそのとおりですよね。
今は流行りの本であっても、時代によって淘汰されていくことになるでしょう。それが既になされたということで、価値のある本だけが残ったものが”古典”といえるのでしょう。

更に、③ケーススタディとして勉強になるとは、正しくなぜ歴史に学ぶべきなのだろうか?でも書いた通り、歴史で学ぶとそれぞれに応じた対応が可能になるということではないでしょうか。

未来を読むことは誰にもできません。世の中は常に変わっていきます。だとすれば、人より1歩先を読もうなどというムダな努力は捨て、川の流れに身を任せて、日々、与えられたことをきちんとやって生きていくのが僕の好きな生き方です。無理して先を読むよりも、起こってしまった変化に適切に対応するほうが、はるかに重要です。

と書かれている通り、無理に未来を予測するのではなく、歴史に学びながら起こった変化に対応していくことが重要なのかもしれません。

最後に、様々な年代の人たちに対して、多数の本を紹介してくれています。確かに、この本は良かったというものもあれば、こんな本あったんだと新たに知った本も多数ありました。

ぜひ、ここで紹介された本も、これから読んでいきたいですね。

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