虫嫌いの司書がチョウを育てた話
1.虫が嫌いだった
虫が苦手です。
複雑な脚、予測不能な動き、群行動……一番嫌なのは、私の拒否を無視してくること。「こっちに来ないで!」と願っても、遠慮なく部屋に侵入し、腕を這い、髪の中に入り、コーヒーカップの中で暴れ、明かりの下を飛びまわります。
他人に無断でパーソナルスペースを侵されたら不愉快ですよね?私は絶対に許せないです。虫を見るだけでも体調が悪くなり、殺したいほど憎むようになりました。
今となっては、その考え方が間違いだったことがよくわかりますが。
できるか