見出し画像

Leicaに恋して。

Leicaというカメラを手にして、どっぷりと写真にハマってもうすぐ3年が経とうとしている。

Leica Q2

LeicaQ2から始まり、LeicaSL2-Sを手に入れ、そしてLeicaM11まで所有するほど沼落ちしていった。

さすがに当時の熱狂のような感覚は過ぎ去ったけど、今でも出かける時は必ずLeicaをカバンに入れていく。

このあたりでどうしてここまでLeicaにハマってしまったのかを少しずつ言語化していこうと思う。

不便しかないカメラ?

Leica M11を購入したのが2022年の5月。
次のGWで丸2年になるけど、相変わらず大好きなカメラだ。

いまや多種多様なハイスペックカメラが登場しているなか、Leicaはなかなかに制約が多い。
なんなら、不便とさえ言えるのではないかとも思う。

M11は、まず動画が撮れない。
今時、動画の撮れないカメラを探す方が難しいのではないかと思える時代だ。
もちろん知らないだけで、他にもあるとは思うけど、なかなかに珍しいと思う。

そしてレンジファインダー。
ガラス素通しなので、どんな絵が出てくるかは撮るまでわからない。
とても面白い部分でもあり、使いにくいなと感じる人も多いポイントだと思う。

さらにオートフォーカスが使えないというのもポイント。
かなり良いお値段のカメラなのに、全てが手動というのはなかなかに尖っている。
一応、ISOとかシャッタースピードはオートにできるけど、絞りについてはレンズ側で手動操作。
ピントについても手動操作が義務付けられている。
とにかく自動化する機能は可能な限り削ぎ落としているのだ。
良く言えば潔い。
悪く言えば、不便。笑

さらには液晶がフラット。
今の時代はチルト液晶やバリアングル、さらには2軸、4軸なんてモニターも増えているなか、M型の背面液晶は動かない。
どんな時代の流れにも揺るがない強い意思を感じる。

ミニマルなデザインのM11

それでもM型が好き

見る人によっては「不便しかないじゃん?」と言われかねないM型Leicaだけど、それでも人を虜にする魅力がある。

まず、Leicaのブランド力みたいなものは否定できない。
やっぱり憧れのカメラを持つことでテンションが上り、写真についてのめり込む、写欲が高まる、もっと持ち歩きたいと思える。みたいなことはあるだろう。
実際自分がそうなのだから間違いない。
ちなみに、ここで言うブランド力とは値段だけでなく、その歴史やデザイン、職人の手作りといったこだわりも含んでいる。

一方で、どれだけブランド力のあるカメラでも、使いにくいだけで好みの写真が撮れない、ということならここまで惚れ込まないとも思う。
個人的には先ほど述べた不便さが逆に撮影時の所作になるとからこそ魅力的に感じるのだと思っている。

所作と言うか、作法にちかいのかもしれない。
これは写真家・カメラマンの野村誠一さんもおっしゃっていたことで、やっぱり道具としてのLeicaの魅力という部分。
機械ではなく道具としてのカメラなのだと。

究極に写真撮影に特化した、写真しか撮れない道具。
それをすべて自分で操作して、自分好みの写真を仕上げてくださいね、という揺るぎない哲学や美学を感じる。
華道や茶道とも通じるような、Leicaだからこそ提供できる「写真道」みたいなものだと言うと言い過ぎだろうか。

Leica M11で撮影

Leicaの美学

便利かどうかを無視した、道具としての魅力はどんなものにもあると思っている。
それこそPC、スマホの時代に万年筆で手紙をしたためたり、オートマ車どころか自動運転車になっていく時代にあえてマニュアル車が好き、みたいなことと通じるロマンみたいなものだ。

何より、自分自身はプロカメラマンとしてやってるわけでもないから、撮影技法を極めるよりも、撮影所作を極めるというか、写真道を極めたいとするような美学、そんな感覚をこのLeicaというカメラは与えてくれるのではないかと思ってる。

また、ミニマルなデザインもとても好みだ。
徹底的に削ぎ落としてるので、ほとんどボタンがない。
なので直感的に使いやすく、何がどこにあるのか迷うことがとても少ない。
触ってるうちにいろいろ設定を覚えてしまうのは、iPhoneにも近い感覚だ。

そういう意味で、アナログなように見えて、実はその本質は機能的に削ぎ落としたからこそ研ぎ澄まされたカメラなんだと思っている。

手になじむ。
所有欲も満たされる。
写欲も湧く。

そうした機能とは違った良さがものすごく際立つカメラなのだ。

もちろん、カメラだけでなくレンズも魅力的なのは言うまでもない。

ズミクロンやズミルクス、アポズミクロンなどの銘玉と呼ばれるレンズが使えるのは嬉しい。
さらに70年、80年前のオールドレンズですら現役で使えるというのは最高に魅力的だと思う。

特に青が鮮明に出るような絵作りが好きで、それが叶うボディとレンズとなると、個人的にはLeica一択となる。

趣味でやってる限り、自分のほんと好きな世界を追求したい。
それを一緒に並走してくれるのがLeicaM型というわけだ。

動画解説はこちら

この内容は動画でも詳しく語っております。
ぜひこちらも御覧ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?