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2022年リーグワン順位予想 Division1

こんにちは!今回は日本のリーグワンの順位を予想してみます。
徹底的な下調べに基づく記事ではありませんので、確度や読み応えはあまり期待しないでください。こういう見方もある、程度に読んで頂ければ幸いです。

ディビジョン2・3だけで長文記事になってしまいましたので、ディビジョン1と切り分ける形にしました。さらに長文になってしまいました。
気になるチームだけつまみ食いする読み方がおすすめです。

ディビジョン1は12チームあり、カンファレンスAとカンファレンスBに分かれています。地域で東西に分かれているわけでもなさそうです。
個人的にはフランスのTOP14のように12チーム総当たりでホーム&アウェイ方式で合計22試合やっても良いと思います。これは今後の長期計画での動きに期待します。

なお、移籍情報はこちらである程度確認できます。ラグビーマガジン2月号の付録の名鑑の方が見やすいと思います。
余談ですがラグビーマガジンの版元ってベースボールマガジン社なのですね。ベースボール誌のプロ野球選手名鑑には10年ほどお世話になりました。

1.Division-1 Conference A

カンファレンスAはパナソニック、コベルコ、クボタ、横浜、浦安、東葛の6チームで構成されています。千葉県に本拠地がある3チームがすべてカンファレンスAに集まっています。
チームの強さとしてはやはりパナソニックが選手層の面で抜きんでている印象です。個人的にはスーパーラグビーの下位~中位くらいは狙えると思います。パナソニックの後をコベルコクボタが追うような構図になると思います。
横浜浦安にはそれぞれ海外から有力な選手と契約し国内の有力な選手と合わせて選手の顔が分かりやすいチームになっています。カンファレンスAにおいてはダークホース的存在です。
最後に東葛は去年の低迷から恐らく2-3年スパンで再建を図っている所です。今年はすぐに結果は出ないものの今後のチームビルディング・方向性が見える年になりそうです。

1-a. Division-1A 順位予想

1位 埼玉パナソニックワイルドナイツ
2位 コベルコ神戸スティーラーズ
3位 クボタスピアーズ 船橋・東京ベイ
4位 横浜キヤノンイーグルス
5位 NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安
6位 NECグリーンロケッツ東葛

(※開幕戦でパナソニックvsクボタがcovid-19陽性者が出たため中止+クボタに勝ち点5が与えられたことで神戸が1位・パナソニックが2位になる可能性も高まったと思います。1/5時点)

1-b.各チームに対する印象

1位はパナソニックの可能性が高いと思いますが、2位以降は混戦になりそうです。
コベルコクボタが1位を取るにはセットピース面での詰めが重要になりそうです。横浜浦安は大型選手をそれぞれ抱えていますが選手層の面で上位3チームに後れを取るので4-5位と予想しています。ただし、1-3位の調整失敗・怪我次第では上位に食い込む可能性は十分にあります。
東葛は新たに10選手ほど招聘・契約をしましたが選手間のリズムを合わせるための調整・新規チームメンバーでの試合水準の確認と必要なレベルのすり合わせに時間を要するのではないかと思います。このすり合わせがスムーズにいけば後半怖い存在にはなりえます。

埼玉パナソニック

ステータス:攻撃9/防御9/選手層9
2021年の最後のトップリーグの王者であり、トップリーグの期間中最も優勝回数の多いチームの1つでもあります。本拠地は元々群馬県の太田市にありましたが今年から熊谷に居を構えました。
これは選手層の厚さのみならずロビー・ディーンズ(NZ→AUS)監督の手腕の大きさもあります。彼らに匹敵する日本人監督の登場が待たれる所です。

選手に目を向けると、医師になるため引退した福岡堅樹選手の穴を埋めるかのようにオーストラリアからマリカ・コロインベテ選手がやってきました。恐らく2023W杯にもワラビーズとして出場する選手です。(オーストラリアの代表資格ルール面で障壁はありますが2023年にルールをいじることは考えられます)これに加え、FL/NO8でもラクラン・ボーシェー選手、CTBでヴィンス・アソ選手がNZのチームより加入しました。ボーシェー選手は元々NZのチーフスに在籍しておりここでもNO8に先発として出場し続けていました。

日本代表のメンバーも多く在籍しており、特にFWのフロントローは稲垣啓太選手、堀江翔太選手、坂手淳史選手などパナソニックの選手が多いのでスクラムやラックが形成されたときに2019W杯日本代表でおなじみの顔がたくさん見られると思います。27歳までの選手に絞ると松田力也選手、山沢拓也・恭平兄弟、福井翔大選手、竹山晃輝選手も出てきます。

コベルコ神戸

ステータス:攻撃9/防御7/選手層8
2003-04シーズン、2018-19シーズンのトップリーグ王者です。オールブラックスの伝説的SOダン・カーターが2017-19年に在籍していたチームでもあります。(今はアドバイザーになっています)
本拠地は神戸市東灘区にあります。グラウンドの近くに白鶴酒造資料館がありますがグラウンド訪問の際は行きではなく、帰りに訪れるようにしましょう。コベルコ自体は重機の製造・鉄鋼の生産をしている企業です。
監督はウェイン・スミス(NZ)が指揮を執っています。彼の求める規律として、トライを決めた後にボールを蹴りだすような選手は契約しないというものがあります。

選手について見ていくと、サバティカル契約を終えたブロティ・レタリックの穴を埋めるようにLO/FLができる2選手と新たに契約しました。一人はNZブルーズからジェラード・カウリートゥイオティ選手、もう一人はRSAストーマーズからJD・シカリング選手です。それぞれチームの主力的存在であり、チームにフィットすればレタリックの穴は簡単に埋まると思います。
張碩煥選手がアジア選手権のために一時離脱する可能性はありますが、他にもトム・フランクリン選手、小瀧尚弘選手もいます。LO・FLの選手層については文句の付け所が無いでしょう。

バックス陣に目を向けると、李承信選手が20歳でバイスキャプテンに就任しました。ジュニア・ジャパンでの主将⇒帝京大中退ののちコベルコに加入しています。速い段階での日本代表選出が見たい選手です。
また、NECから移籍した中嶋大希選手、アタアタ・モエアキオラ選手など若い選手、中堅では山下楽平選手とラファエレ・ティモシー選手。アーロン・クルーデン選手・日和佐篤選手のベテランもいます。若手、中堅、ベテランのバランスがいい状態です。

クボタスピアーズ

ステータス:攻撃8/防御8/選手層7
長年トップリーグ中位の常連だったチームですが、2021年躍進を遂げベスト4進出したチームです。クボタはクレーンやトラクターなどを製造する重機メーカーで京葉工業地帯に工場が点在しています。
練習グラウンドは船橋にあるクボタ京葉工場敷地内ですが、試合をやる際のホームグラウンドは江戸川区陸上競技場です。
指揮を執るのはフラン・ルディケ(RSA)で、上記2チームとは異なり、南アフリカのチームを率いたキャリアを持っています。これが影響してか、クボタは南アフリカの選手が多い傾向にあります。

新加入は静岡ブルーレヴズからのヘルウヴェ選手のみですが、主力がほとんど抜けていない事から影響はあまりないと思います。2021年秋の日本代表主将を務めたピーター・ラピース・ラブスカフニ選手が在籍しています。
選手名鑑を見る限り53人のメンバーのうち20人ほどがJLO未出場なので長期戦でデビューを果たす選手が大量に出てくるかもしれません。
ニューフェイスの台頭を期待すると同時に若手の台頭が優勝するためのキーになると思います。

ルアン・ボタ選手は既に日本代表レベルにありますし、藤原忍選手や金秀隆選手、岸岡智樹選手のさらなるブレークも楽しみです。他にも未出場でブレークする選手が出てくるのではないかと思います。

横浜キヤノン

ステータス:攻撃8/防御7/選手層7
カンファレンスAのダークホース的存在1です。トップリーグに上がってきたのは2013年でそれ以降定着しています。2019年W杯日本代表の司令塔だった田村優選手がキヤノンでも主将を務めています。
また、JLOでは外国人監督が多い中、キヤノンは沢木敬介(JPN)監督が指揮を振るっています。彼は2021年6月の日本代表vsサンウルブズ戦でサンウルブズ側のヘッドコーチも務めています。
練習拠点は町田市ですが、試合は新横浜の日産スタジアム、大分の昭和電工スタジアムなどを使います。

選手に目を向けると、FW陣ではリアキ・モリ選手とアマナキ・レレイ・マフィ選手のトンガコンビがそろっています。プレー面ではフィジカルの高さが際立ちます。また、プレー外の話になりますが、この二人の奥様がInstagramでトンガ料理の作り方を紹介しています。これは一例ですが、オタイカは日本人の舌にも合う料理なのでぜひ試してみてください。(筆者はこれに生卵やしょうゆをかけてアレンジします。もはや海鮮丼。)

BK陣では東京五輪の日本代表セブンズでトライを量産した松井千士選手、日野から加入した竹澤正祥選手、サントリーから移籍した梶村祐介選手と、トライを取りに行ける選手がそろっているのが強みです。また、スクラムハーフも荒井康植選手が去年、田中史朗選手から先発の座を奪い取るなどまだまだ成長曲線を見せているので面白い存在です。

NTTコミュニケーションズ

ステータス:攻撃8/防御6/選手層7
カンファレンスAのダークホース的存在2です。キヤノン同様、2011年頃にトップリーグに上がってきたチームです。本拠地は浦安市にあります。浦安の中でも一番奥の方にあり、東京とディズニーランドに近いながらも首都圏ではサイズの大きい200㎡の広さを持つ住宅と質の良いマンションが立ち並ぶエリアです。海外選手にとっても生活しやすそうです。
去年はスコットランドの英雄グレイグ・レイドロー選手が加入したことが話題になりました。今年はこれに加え、イズラエル・フォラウ選手、オテレ・ブラック選手、トンプソンルーク選手が加入しました。
ただ、話題先行の印象が拭えていないのが現状でもあります。
ただヘッドコーチのロブ・ペニー(NZ*)は去年低迷したワラタスで不遇をかこったので、Nコムのコーチに復帰した今年は気合が入っているかもしれません。アイルランドでのマンスター、豊田自動織機で指揮を振るった経験もあります。

そんな生き字引が勢揃いの環境であえて若手にスポットを当ててみたいと思います。FW陣ではカラム・マクドナルド選手、アメリカからやってきたマッケンジー・アレキサンダー選手の2人に注目したいです。マッケンジー・アレキサンダー選手は日米ハーフでセブンズアメリカ代表にもなっています。走れるFLとして戦力になりそうです。チームからは竹内柊平選手が推されています。
BK陣については、サンウルブズにも選ばれ僅かながら出場した前田土芽選手、石田大河選手らに期待したいです。特にこの二人はポジション的にもオテレ・ブラック、イズラエル・フォラウ選手と重なるので彼らの良い所を吸収しつつパワーアップが待たれます。

NEC

ステータス:攻撃6?/防御6?/選手層6?
ディビジョン1全体で最も未知数なチームです。NEC自体は芝に本社があるのですが、ラグビーチームは我孫子市にあります。東葛全体と協定を結び、柏の葉キャンパス(東京大学)ともインテリジェンス面で手を組んでいます。
なお、女子バレーチームのレッドロケッツは川崎市(武蔵小杉駅東側に事業所、等々力アリーナ・大田区で試合)にあります。
ヘッドコーチはロバート・テイラー(AUS)が新たに就任しました。主に大学クラブ(去年はシドニー大学)の指導に当たっていますが、イングランドのレスター・タイガースのアシスタントコーチの経験もあります。

選手の面では14人の選手が引退・移籍で離脱し、16人の選手が新たに加入しています。恐らくSOでフィンラッセル選手、ハンドレ・ポラード選手の獲得を試みた可能性がありますが、失敗に終わっています。
選手の出入りが激しい状況なので、チームの軸を作ること・コーチと選手間の意思疎通がポイントになると思います。アジャストに半年~1年かかると予想して6位としています。

チームの軸を作る面では2015年にハイランダーズがSR優勝、2018年にパナソニックで準優勝したアッシュ・ディクソン選手、田中史朗選手のコンビが旧知の仲なのと、生え抜きの瀧澤直選手が主将に就任したので彼らを中心に回るのではないかと思います。また、ジェイク・ボール選手が北半球のスタンダードを調味料のような形で持ってくると思います。本来ならそこにエネルギッシュな選手としてブレイク・ファーガソン選手が他の選手を引っ張ることを期待されていたのでしょうが、残念ながらこれは裏目に出てしまいました。(家族帯同で来日すればまた違った結果になったかもしれません)
レメキ・ロマノ ラヴァ選手がファーガソン選手に期待されていた役割を務めそうな予感はします。

また、コーチと選手間の意思疎通の面ではロバート・テイラーと同じシドニー大学クラブからルーク・ポーター選手、ベン・ヒューズ選手が加入しています。彼らがヘッドコーチの意図や思考を選手間でどれだけ共有できるかも重要になります。
また若手の山極大貴選手、13人制からギハマット・シバサキ選手がいるので彼ら含め選手の底上げをこの2年でどれだけできるか注視していきたいと思います。

2.Division-1 Conference B

2-a.Division-1B 順位予想

1位 東京サンゴリアス
2位 トヨタヴェルブリッツ
3位 NTTドコモレッドハリケーンズ大阪
4位 東芝ブレイブルーバス東京
5位 リコーブラックラムズ東京
6位 静岡ブルーレヴズ

2-b.各チームに対する印象

1位はサントリーの可能性が高いと思いますが、2位以降は混戦になりそうです。
トヨタ大阪東芝ラムズ静岡の5チームすべてに2位の可能性が十分あり、混戦が予想されます。相性・ピーキング次第で順位に差がつくのではないかと思います。2位争いでは選手層・ビッグネームなどの面でトヨタが頭一つ抜けるのではないかと思います。ただし、トヨタがサントリーを上回るためにはビッグネーム以外の要素が重要になってきます。

サンゴリアス

ステータス:攻撃9/防御9/選手層9
トップリーグ時代、5回優勝している3チームの1つがサントリーです。過去にエディー・ジョーンズ(現イングランド代表HC)がHCとして指揮を執っていたチームでもあります。ある意味彼がサントリーをトップチームに押し上げたのでしょうか。
現在はNZのチームやジョージア代表を率いていたミルトン・ヘイグが監督になっています。
本社は港区にありますが、ラグビーのグラウンドは府中市にあります。同じ府中市を本拠地とする東芝との試合は府中ダービーと言われています。

選手に関してはダミアン・マッケンジー選手(All Blacks 40cap)がペレナラに近い契約形態で1年契約(=1-5月のオンシーズン)でサントリーに加入しました。SOとFB両方こなせますので、状況に応じて両方のポジションで彼を観れると思います。2019W杯を怪我で出場できなかったこともあり、2023W杯に向けて本気のアピールをしていくと思われます。そういえば彼の怪我からの復帰戦は秩父宮でのサンウルブズ戦でしたね。身長も177cmと日本人に近い体格なので多くの学生が真似してほしいなと思います。
SOについては田村煕選手が去年ボーデン・バレットがお世辞が入っているとはいえ「彼がSOやるなら私はFBでいい」というくらいに成長しています。FBについては田村選手以外に尾崎晟也選手、江見翔太選手などがプレー可能です。ポジションは流動的になると思います。

他に斎藤直人選手と流大選手、木村貴大選手のSHの定位置争いなど層の厚さが全体的に際立ちます。フォワード陣ではテビタ・タタフ選手、ショーン・マクマーン選手はもちろんですが、呉希依典選手・ハリー・ホッキングス選手・箸本龍雅選手など将来有望な人も多いので試合数が増えた分、幅広い選手に出場機会が出てくることに期待したいです。

トヨタ

ステータス:攻撃9/防御7/選手層8
2020年はキアラン・リードとマイケル・フーパーと2019W杯時のNZとAUSの主将が2人並ぶ夢のタッグが見られましたが、優勝にはあと一歩手が届きませんでした。
トップリーグ時代の成績を見ても上位の常連ですが一度も優勝できていません。そろそろ優勝を観たいファンも多いのではないでしょうか。ヘッドコーチはサイモン・クロン(NZ)でディレクターにスティーブ・ハンセン(2012-2019 NZ代表HC)が入っています。

キアラン・リード、マイケル・フーパーに代わり、パトリック・トゥイプロトゥ選手とピーター・ステフ・デュトイ選手が加入しました。ややNZの選手が多い顔ぶれ+ウィリー・ルルー選手が合流できていないのでデュトイ選手は順応に時間がかかる可能性もあります。
ルルーがいない今、個人的にはティアーン・ファルコン選手のブレイクに期待したい所です。アンドリュー・ケラウェイ選手のように日本でラグビーを磨いたのち帰国して母国代表としてブレイクする事があればうれしいですね。

日本人選手に目を向けると、NZ帰りの姫野和樹選手と茂野海人選手が共同主将になりました。ただし、トヨタが優勝するための鍵はむしろそれ以外の選手で規律面・ディフェンスの向上が不可欠になってくると思います。
レフリーと二足の草鞋を履く滑川剛人選手の目線・指導によるトヨタの規律面の向上に期待したいです。
浅岡俊亮選手、古川聖人選手、吉田杏選手、高橋汰地選手、山口修平選手など25歳前後で有望な選手が多いので彼らのパワーアップがトヨタの大きな注目ポイントです。

NTTドコモ

ステータス:攻撃7/防御8/選手層8
去年はTJペレナラ選手とマカゾレ・マピンピ選手が起爆剤になりましたが、今年は外国人枠的に南アフリカ色が強いチームになりそうです。南アフリカの選手が多いのはNTTドコモとクボタの2チームです。
ヨハン・アッカーマンHC(RSA→ENG)が2期目になるので去年以上に彼のカラーが出てくると思います。その兆しは2021年トップリーグ終盤の試合やプレーオフでトヨタ戦の最後の方で見せていますのでJSPORTSで視聴可能なら再度見てみると良いかもしれません。

意識改革から着手。自らが持つ3つの哲学を訴えた。「Hard Work」(献身性)、「Play to Inspire」(関わる全ての人へいい影響を与えること)、「PRIDE(Personal Responsibility in Delivering Excellents)」(最高な自分でチームに貢献する自己責任)だ。  
「チームには決まりごとがある。例えば、練習のセッション間には走って移動する。そこで歩くような選手が、試合で決まりごとを守れるとは思えない。また周りの心配をせず、まず自分が与えられた責任を全うする。睡眠や休息、栄養をしっかり取り、自身の最高の形をチームに届ける。それが、結果的にチームの成功に貢献することになる。細かい点から指導していくことが必要だが、いずれは選手が自主的に指摘し合う文化をつくっていきたい」

https://news.yahoo.co.jp/articles/5434eda1bab57acb926bb5ab4af9959ddab75f2a

彼の考え方について述べた記事を抜粋しました。こういった名将の哲学的な部分はあらゆる面で活かせそうですね。個人的に2024年以降の日本代表のヘッドコーチに就任したらどうなるか見てみたい方です。(契約可能かもわかりませんが…)

選手に関してはSOにエルトン・ヤンチース選手が加入しています。アッカーマンHCとは南アフリカのライオンズ時代に一緒にやっているのでスムーズにフィットすると思います。主将のローレンス・エラスマス選手やフランコ・マレー選手もプレミアシップのグロスター(ENG)で一緒にやっています。
TJペレナラ選手の穴は浜野達也選手が去年後半から台頭してきたので今年レギュラーに定着・奮闘することに期待したいです。

東芝

ステータス:攻撃7/防御7/選手層8
東芝府中時代からラグビーの強豪であり、トップリーグも5回優勝しています。ここ3-4年は中位に甘んじています。
東芝単体は川崎駅の近くに本社がありますが東芝ブレイブルーパスは株式会社化しており府中が本拠地になっています。東芝は製造業を幅広く手掛けている企業です。身近なものではエレベーター、エスカレーターがあります。
(バスケットボールのチームは川崎市が本拠地です。ラグビーも川崎市の等々力を第2本拠地にしないかな…)
ヘッドコーチはトッド・ブラックアダー(NZ)が務めており、息子のイーサン・ブラックアダーはクルセイダーズのFLです。2009-16年のクルセイダーズ黄金期のヘッドコーチですね。一部のメディアでどこで道を間違えたかという論調の記事がありましたが、オールブラックスのHCになりえる位の人ではあります。

2019年W杯日本代表のキャプテンだったリーチマイケル選手がここでプレーしています。ただし、東芝での主将は小川高廣選手、徳永祥堯選手が共同で務めています。二人ともワークレートの高いタイプの選手です。
また、もともとハンマー投げの選手で22歳からラグビーを始めて日本代表にもなっている知念雄選手もいます。始めるのに遅すぎることはない感じですね。

他にはトップリーグのデビューより先に19歳で2021年秋にポルトガル戦で日本代表デビューしたワーナー・ディアンズ選手や天理大優勝メンバーの松永拓朗選手・小鍛治悠太選手も今シーズンの活躍が待ちきれません。

リコー(ラムズ)

ステータス:攻撃8/防御7/選手層7
世田谷区を本拠地とするチームです。グラウンドは多摩川の土手の上からでも見れます。最寄り駅は二子玉川駅ですね。
リコー自体は複合機(コンビニに置いてあるプリント機の類)メーカーですが、お手軽にVRに触れられる360°カメラのTHETAもリコーが製造しています。
ヘッドコーチは明治大学の監督になった神鳥裕之氏に代わり、アシスタントコーチからピーター・ヒューワット(AUS/ENG)が就任しました。コーチの変化の影響が予想され5位としていますが、FWとBKが一体となったラグビースタイルは基本的に継続されると思います。従って2位に上がる可能性は十分にあります。

ブラックラムズの選手構成の特徴として、兄弟が多い・日本人選手で25歳前後の選手が主力になっている点が挙げられます。
FW陣ではタラウ・ファカタヴァ選手、アマト・ファカタヴァ選手が双子です。ポジションもセカンドロー(LO)・バックロー(FL,NO8)と被ります。
BK陣ではアイザック・ルーカス選手(SO/FB)とマット・ルーカス選手(SH)が兄弟です。マツダのベン・ルーカス選手も兄弟ですね。4兄弟のうち3人が日本でプレーしています。特にアイザック・ルーカス選手はまだ22歳なので大化けする余地が沢山あるように思います。
2020年に加入した武井日向選手・メイン平選手、2021年に加入して今年初戦先発出場を取っている谷口祐一郎選手らの人数が多い20-22年加入組のレベルアップが進むと選手層に厚みが出てくるのではないかと思います。

静岡レヴズ

ステータス:攻撃7/防御7/選手層7
静岡県を本拠地とするチームです。スタジアムはヤマハスタジアム、エコパスタジアムです。東海道新幹線の掛川と浜松の中間の磐田市・袋井市に位置しています。さわやかハンバーグ、あげ潮やうなぎパイ、お茶などグルメに事欠かない地域です。
ヤマハ本体はバイクやスクーターに強みを持つ原動機メーカーです。
スクラムコーチとして日本で名高い長谷川慎コーチ、2015年W杯で一躍有名になった五郎丸歩選手がこのチームに縁があります。監督は長年静岡に関わっており、2018年にはNDSのヘッドコーチも務めた堀川隆延が務めています。

選手の面では大きな構成の変化はありませんが、オーストラリアのレベルズからイシ・ナイサラニ選手が加入しました。非常にフィジカルが高く、突破力が高い選手ですが、若干調子の波がある選手です。
また、南アフリカ代表のクワッガ・スミス選手が現時点で合流できていません。この2人の動向の影響は少なからずありそうです。
バックス陣でも去年のトライ王のマロ・ツイタマ選手に加え新たにインド国籍を持つキーガン・ファリア選手、クリントン・スワート選手が加入したことで選手層に厚みが出てきそうです。
ディヴィジョン1の中で最も多国籍なチームでもあります。
(スコットランド・サモア・インド・オーストラリア・トンガ・NZ・南アフリカ・フィジー・台湾の9か国)

外国人選手ばかり取り上げていますがキャプテンの大戸裕矢選手・矢富勇毅選手等日本代表歴のある選手も在籍しています。


3.プレーオフ4チーム予想

◎埼玉パナソニックワイルドナイツ(※序盤2戦欠場で◎→○)
◎東京サンゴリアス
○トヨタヴェルブリッツ
○コベルコ神戸スティーラーズ
○クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
△NTTドコモレッドハリケーンズ大阪
△横浜キヤノンイーグルス

プレーオフに進出できる4チームは「勝ち点」で決まります。
最悪カンファレンスA上位4チームがそのままプレーオフに出場という事もあり得ます。
パナソニックとサンゴリアスがAとBに分かれている時点で実現はほぼないと思いますがルール上そういう仕組みであることは理解しておきましょう。

当初はパナソニックサンゴリアス+2チームと予想していましたが、埼玉パナソニックが序盤2戦欠場したことで混戦濃厚になってきました。もちろん14勝2不戦敗で1位通過もあり得る顔ぶれですが…
パナソニックが怪しくなったことでトヨタコベルコクボタにとっては大きなチャンスになるかもしれません。

また、NTTドコモ横浜も着実に力をつけており、アップセットが起こればこの2チームがプレーオフに進出する可能性もあります。もちろん他の5チームに関してもcovid-19の影響で試合中止が頻発するようであれば可能性は広がります。感染拡大が著しい南アフリカのカリーカップの直近の結果を見る限り、感染が非常に拡大した場合25%程度の試合が中止になることは十分あり得ます。

決勝の顔ぶれが去年と同じパナソニックvsサンゴリアスになるか、完全に別チーム同士の試合になるかも楽しみなポイントですね。

4.最後に・・・どこから観戦すればいいか

リーグワン ディビジョン1はチーム数が12チームと多く、日本代表に選ばれる選手も各チームに散らばっているので、ラグビー観戦をする時間を大きくとれない方はどのチームを観ればいいか悩むと思います。

そういう時は2つの方法のうち自分に合った方法でまずは観戦するチームを1つ決めてみると良いと思います。

①推しの選手を決めてその選手が所属しているチームを観戦・応援してみる。

②近所のチーム・または自分に縁のある土地に本拠点を置いているチームを観戦・応援してみる。

日本代表や海外代表の選手で気に入った選手がいれば①の方法でチームを観戦する事をお勧めします。ダミアン・マッケンジーがかっこいいからサントリーを観てみよう。という動機でもOKです。
特定の選手にこだわりない人は②の方法が良いです。

その上で、ラグビーのプレースタイルなどが分かってきたら好きなチームをその時その時で変えればいいと思います。
(参考までに筆者はリーチマイケル選手をきっかけに初めてトップリーグの東芝とサントリーの試合(2020)をテレビで見ましたが、現地で初めて観戦したのはリコーvs神戸製鋼(2021)でした。
何となく神戸が強いと聞いているというのが動機でした。)

リーグワン発足をきっかけに国内ラグビーの試合に足を運ぶ人・テレビで観る人が増えることを祈ってこの記事を終わりにしたいと思います。


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