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疲弊していく人を前にしてできること・・?

2021年1月
コロナを前にして、ボロボロになっている人が周りに増えてきた。

自分もその一人であるように思うが、地元を離れて一人暮らしをしている人たちの疲弊はその比ではない。その中でもきちんと自粛している人ほど苦しい状況だ。

だから仕事以外で人に会うことがなくなっている。かろうじてオンラインで誰かと会話できるのが限界で、人と「接する」ことは手に入らない。人と接するのは会話するのとは違う。不思議なことに。声以外にたくさんの情報があるのが大事なのか、見られているという感覚なのか、場所と紐づいてコミュニティの中にいる感覚になるのか。

いずれにしてもオンラインだけでは次第に孤独感が増す。「何か」足りない感覚に陥る。欠乏感に至る。心の穴を埋めようと他のいろんなことを試すんだろうけど、そんなんじゃやっぱり満たされない。穴が埋まらないだけではなく、いろんな感情は捌け口を失い、内に溜まっていく。明確なストレスのような言語化しやすいものなら、溜まっているのが誰にでもわかるんだけど、ぼんやりとした穴ほど気づかない内に広がる。穴は小さい時には簡単に埋められるが、大きくなってしまうと大規模な補修工事をする必要がある。だから本人は気がつかないくらいの小さいところで埋めておくのがいいし、穴に気付く外側の人からすれば早めに埋めておきたい。

でもやっぱり問題なのは、本人は問題だと思っていないし、元気だと認識しておきたいということだ。周りの人は、吐き出したいと思って欲しいし、例えばその矛先にしてくれて、解消してくれることを願う。けれど、こちらからできることなんて実際ほとんどない。疲れてるんじゃないかといえば、そんなことはないと気を張られるだけ。元気出せるようにと何かアプローチしても、別に求めてないと断られる。外へ連れ出そうにもコロナがあるから今避けておこう、という話になる。そこにちょっとした穴が開いていることを認めるところから始まるのだが、それが一向に進まない。むしろ気づいた時は穴が埋まった時である。

穴を埋める方法は、単純にコミュニケーションを取るだけでいいことが多いと思う。できればもっと大きな悩みを抱えている可能性は今は考えないでおきたい。大きな悩みは、その大元を取り除かない限りはどうしようもないし、ほとんどの対処は気休めにしからならないからだ。

ともかくできることをしよう。なんでもいいから外へ引きずり出して、明るすぎず、暗すぎず、普通に過ごすのである。包み込むように、あたたかく。拒まれるようでも、こちらのわがままとして引きずり出す。それしかできないのだから。

こんな時だから、様子を知る手立てが減っている時だから、いつもより繊細にならなくてはいけない。

友達は、変わらず過ごしているだろうか。

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