夫の家事に対する意識が変わったとき
共働きの夫婦でよく壁にぶつかるのが「家事分担」。
共働きが増え、家事をする男性が増えたと言われているけれど、女性の負担割合が大きい家庭はまだまだ多いよう。
以前この記事でも家事分担について少し触れた。
我が家は細かく話し合ったわけではないけど、今のところ家事のバランスにおおむね満足している。
実際にいろいろやってくれているのもあるし、当事者意識を持っている。
でも、夫は最初からそういう人だったわけではない。
多分、あのときから変わったように思う。
夫とは結婚前、2年程、半同棲していた。
半同棲と言うと、どちらかが住んでる家にもう片方が週末転がり込む、というイメージだけれど私たちは違った。
家賃を折半し、お互い使いたいときに使う部屋というイメージ。
大抵は2人でいるけど1人のときもあった。
第2の部屋って感じで、使わないときはそれぞれ実家で生活する。
この半同棲の経緯は今回は置いといて、今私が家事分担について満足できているのは、あの半同棲時代の、あの一言から始まったと思う。
部屋に入居して、1週間くらい。
まだテーブルすらない何もない部屋で、キッチン用品はホットサンドメーカーとプラスチック皿2枚だけ。
朝はその唯一のキッチン用品でホットサンドを作って食べていた。
毎回、食べ終わってしばらくすると、私はお皿を持ってキッチンへ。
お皿を洗って、リビングへ戻る。
その間、いつも夫はまるで私が見えていないかのようだった。
トイレに行ったと思っているのかな?というような感じ。
たかが皿2枚、30秒で洗える。
違和感を感じつつ、わざわざ言うことでもない、何も言わなかった。
私がやらなければ、やるのかな?と長くそのままにしてたこともあった。
それでも、皿は一向に放置されたままだから、私が洗った。
その日は違った。
リビングの扉を開けた瞬間、夫が「電気!」と言った。
キッチンの電気を消し忘れていたのだ。
忘れてるよ!と、親切心で言っただけだろう。
しかし、私からすると、やってあげてるときは存在を無視するかのようにスルーするくせに、そういうことはきちんと指摘してくるのかよ、と思ってしまった。
そして、私がキレた。
「電気!じゃない。ありがとうでしょ。」
キレたと言っても、怒鳴ったわけではなく、ムッとした感じで言い返した。
でも、夫はそれで全て悟ったようだった。
そう言われた時のハッとした夫の表情は今でもよく覚えている。
そして私に「ありがとう」と言った。
それから夫の意識が変わったように思う。
私が何かしていると、手伝うことないかな?と様子を見にきたり、小さなことでも感謝の言葉を欠かさない。
夫は会社員の父と専業主婦の母の家庭で育った。
お母さんは私から見るとそれはもうびっくりするくらいの心配性で、あらゆるところまで考えを巡らせ、気を配り世話を焼く人。
実家にいると座ってるだけでお茶からご飯まで出てきて、食べたら目の前から食器がなくなり、お風呂は沸いていて、服を脱いだら着るものまで用意されていたんだろう。
夫からすると、家事は自分がやるものという意識ももちろんないし、私にやらせるというつもりも全くなかったんだろう。
感覚的に言うと、夫からすると家事は、ただ息をしてるだけで、全てが自動的に終わっているものだったんだと思う。
あの時、あの一言で全てを理解してくれて、本当に良かった。
男性からすると、いきなりキレたように見えたと思う。
ここで口論になってたとしてもおかしくないな、と今なら思うし、短気だったなぁと今書いてて思う。
ただあのまま我慢して、何も言わずにいたら、きっと夫はそのまま変わらなかっただろうし、結婚しようとは思ってなかっただろう。
結局1番大事なのは「思いやり」だと思う。
大変そうだなと思ったら手伝う。
やってくれたことに感謝する。
それは分担制であろうと、専業主婦(夫)であろうと、変わらない。
ここを大事にしていると、分担の割合がどうとか考えなくても、二人にとって最適なバランスになるんじゃないかと思う。
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