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ギターのハイ起きについて

SNS上で「ハイ起き」がトレンドワードになっていた。

発端はギターバイヤー増田さんの方のポストのようだ。

ネックのハイフレット部分が起き上がるような形で反ってしまう「ハイ起き」は一般的にはネガティブに捉えられることが多いコンディションで、自分自身も多くのギターでこの現象に悩まされてきた。酷い場合は音の詰まりや演奏性の低下が生じてしまう。トラスロッドの調整だけで解消することが難しいので、すり合わせが必要になり今まで何本ものギターを擦り合わせに出したり自分で擦り合わせて調整してきた。

同時に、この投稿の真意(あるいはThe Beauty of the Burstに記載されている内容)と同一かはわからないが、ハイ起きならではのサウンドがあるというのも何度も経験してきた。ハイ起きの具合が絶妙だと、ハイフレットで少し金属音的な成分が多めの独特の響きが生まれる時がある。人間の声で言うところの嗄れ声、がなり声と言ったようなものに近い感覚で、ただフレーズを弾くだけで妙にカッコよく響いたりすることがある。厄介なのは、弾きやすさやサステインに若干の難が出たり、オン・オフをコントロールできないことだ。結局自分の場合は、その独特の響きが失われるのが惜しいなと思いつつ、「ハイ起きは悪」というなんとなくの思考で擦り合わせで修正してしまうのだが、今回の投稿を見て改めてハイ起きについて考えることになった。


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