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為替の年初の予想は大外れ

9月のFOMCが終わりました。大方の予想通り、いったん利上げは休止、しかし年末にかけて慎重に判断する、というような利上げもあるかもよ?的なタカ派より発言で終わっています。このまま23年は円安で終了しそうな気配です。金曜日の日銀会合次第ではありますが。

年初のドル/円レートの予想は円高だったが

23年の年初は皆さん、こぞってドル安、円高基調になるとコメントを出しておりました。所詮、予想なので当たらなくても当たり前なのですが。根拠としては当初、FRBの利上げが22年の急激な利上げの反動で鈍化する、という予想の元、これ以上の円安は進まないだろうとの背景を元にしていました。
しかし、大方の予想を裏切り、インフレは簡単に収まらず、利下げの予測もどんどん後ろ倒しになりました。
さらにはアメリカの景気が悪くなるとみんな声をそろえて叫んでいましたが、失業率は下がりっぱなし、企業業績もそれほど悪化しない、住宅需要も思ったほど下がらない、などなど、景気後退の雰囲気も22年の年末から23年の年明けに散々叫ばれていたほど悪くなっていません。
日本はというと、インフレの兆しは出て来ているものの、企業の業績が爆発的に改善したか?というとそうでも無く、賃上げは微増であり、どちらかというとインフレの方が進行し、実質賃金はマイナスなどという状況で、とても金利を上げるという政策転換に踏み切れるような状況ではなさそうです。

結果、今年もドル高/円安が続いています。結果としてはごくごく当たり前な状況なわけですが、予想というモノが当てにならないと言うことを実証してくれたいい例になったと思っています。必ずそうなるわけではないのですが、みんながみんな、左だ!と言っていると右に行くことは相場ではよくあります。そんなことを考えながら今後の動向を見てみるのも一つの手です。

悲観も楽観も想像でしかない

今も、様々な予測が立てられています、まだまだ、悲観的な予測が多いようなので、突然、暴落するということはあまり無いかもしれません。
あまのじゃく的な考え方なのですが、悲観が多い方が将来に対して希望が持てる事が多いのが相場です。もちろん、悲観が多くなってからどのくらいの時間が経ったかにもよるのですが、22年は散々な逆回転状況だったので、そろそろ打ち止めかとも思える部分もあります。22年の後半、よく言われたのは23年は景気後退、回復するのは23年の後半からだ、という、いったんは悲観、その後楽観という記事がよく見られました。それは最初の方に書いたFRBの金利操作の予測とも一致しています。
22年に散々引き締めた反動で23年は最初、景気が悪化し、それにFRBが反応して金融緩和に舵を切り、結果23年後半から景気が回復する、というシナリオが想定されていました。
最近はアメリカの景気後退があった様で無かった、ということに起因しているのか分かりませんが、いつ、景気後退があるか分からないけどインフレが収まらないと金利が下がらないので下振れリスクが払拭できない、という予想が多い様に見受けられます。それもすべて想像なのでその通りなのかどうか分かりません。

為替はどうなる?

さて、為替の話に戻りましょう。結局、しばらくドルの金利は高止まり、日銀の政策転換は先送りだとすると、23年はドル高/円安のまま終わる、という可能性も出て来ました。短期的に日銀や財務省の口先介入で円高に振れることもあるかもしれませんが、アメリカと日本の経済のファンダメンタルを考えたときに、円安傾向が収まるとも思えないので、しばらくは円安なのかなーとぼんやり考えています。日本が浮上するには構造改革が必要だと思われますが、構造改革というのは1年やそこらで出来るモノでもないので、時間がかかりそうです。あくまで私の想像の世界では、です。

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