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半減期到来、ビットコイン価格の行方は?

今週、ビットコインの半減期がやってきます。個人的にはあまりコメントできることがないのですが、界隈ではそれなりの話題ですので、一応触れておきたいと思います。
半減期というのはビットコインの発行量が半分になるというタイミングですが、これがどのような影響を及ぼすのかについてはいろいろ言われており、それによるビットコインの価格変動についてもいろいろ言われています。

ビットコインマイナーの収益は半減

直接的にはビットコインマイナーの収入が半減するというのが大きいと思うのですが、それによる副作用については様々な意見があります。普通のビジネスで考えると収益が半分になるので当然のことながらマイナーの業績は悪化します。しかし、それでも止めないということは何らかの勝算があると言うことになります。
普通のビジネスでは需給の予測を立て、もし、景気が悪化しそうで売れ行きが半減するとなると、それなりの準備をしますが、景気が悪化して売れ行きが半減するかどうかは100%確実なのかどうか分かりません。なので、準備をしつつも、そうならなかった場合の対策も同時に考えるという結構大変な準備になります。
ところが、ビットコインマイニングビジネスの場合、半減期は何があろうとやってきます。もちろんそのときにビットコインの価格がどうなっているかは分からないので、そういう意味では不確定要素はあるのですが、少なくとも収穫できるビットコインの量は半分になるというのは予測と言うより予定です。そうなると取れる対策を絞り込むこともやりやすい。
ビットコインのマイニングに必要な費用は主に電気代で、コストカットをするには電気料金を下げるということがまず第1に考えることでしょう。そのために、最新のマイニングマシンをいち早く導入し、発掘効率を上げるということをやっているようです。
しかし、それが出来るのは投資余力のあるマイナーだけです。投資余力のないマイナーは降参するか、なんとかしてランニングコストを下げるしかない。それにしてもいきなり半減というのはなかなかの削減量です。今のところ、それなりのビットコイン価格なので、半減期がやってきて収益が半減しても、赤字にならないギリギリのラインが保てる可能性もあります。とはいえ、今までのように余力は生まれない可能性が高い。

半減期以降、余力のある企業は生き残り、余力のないマイナーは淘汰される可能性が高くなりそうです。これがどうなるのか注目しています。ビットコイン価格も各マイナーの業績が直接作用するのでビットコインがどのくらいの価格を維持するのかにより、生き残れるマイナーが変わってきますのでなかなか興味深い競争になりそうだと思っています。
余談になりますが、マイナーの淘汰が進んだ結果、分散性が損なわれる可能性があり、そうなるとビットコインネットワークの評価がどうなるのかも気になるところです。

ビットコイン価格はどうなる

大方の予想はビットコインの発行量が半減するので、価格が上がるというモノですが、さて、実際はどうなるのでしょう。相場なので絶対はありません。半減期を迎える前にみんな上がると思って買いまくり、事実で売られると逆に下がったりするかもしれません。短期ではもちろんその可能性も結構ありますが、長期で考えた場合はなかなか難しいところです。
すでにかなりの量のビットコインは発行済みであり、この先の供給量はかなり限られています。全発行量2100万枚に対して現在1930万枚が発行されているので残りは170万枚しか残っていません。その上で発行スピードが半減するので発行ペースはかなり落ちます。
あとは需要がどうなるかでしょう。ビットコインの現物ETFが承認されたことにより、一般的にはビットコインは資産として認められたという認識が広まりつつあります。逆に言うと通常資産と横並びになったため、他の資産との比較が平等に行われるものになったと言うことです。これは今まで世間的には余り認められていなかったモノが認められると言うデビューの敷居に比べると遙かに敷居が低く、期待需要が下がったとも言えます。そうなると今までの半減期のように、発行量が減ったからさらに期待が高まるというエネルギーが減少傾向にある気がします。

これまでの半減期のように単純に上がって行くかどうかは分かりません。一方、発行量が今まで以上に少なくなるので供給量も激減するということになります。期待需要度と供給量の激減とのバランスがどうなるのかこれも注目のポイントです。結果は7月頃見えてきそうなのでそれまではじっと見つめていきたいと思います。

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