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コンセンサスアルゴリズムとは?特徴と種類を詳しく解説

コンセンサスアルゴリズムは、分散システムにおいて複数のノードが同じ結果を合意するためのアルゴリズムである。

ノード同士が通信を行い、取引の承認やブロック生成などを決定する。

主な種類にはPoWPoSがある。

今回の記事ではコンセンサスアルゴリズムについて解説する。

コンセンサスアルゴリズムとは?

コンセンサスアルゴリズムは、分散型システムにおいて、一致した状態を維持するために用いられるアルゴリズムの総称である。

分散型システムでは、複数のノードによってデータが管理されるため、一部のノードが故障してもシステム全体が機能するように、ノード間で一致を取ることが重要となる。

コンセンサスアルゴリズムは、ノードが一致した状態に到達するための手段として、各ノードに対して決定を行わせ、その結果に基づいてデータの取り扱いを行う。

代表的なコンセンサスアルゴリズムには、PoW、PoS、DPoS、PoAなどがある。

PoWは、膨大な計算量を要する問題を解くことで、ブロックを作成するノードを決定するアルゴリズムである。

PoSは、保有する暗号通貨の量に応じてノードを決定するアルゴリズムであり、よりエネルギー効率の良いシステムが実現される。

DPoSは、保有する暗号通貨の量に応じて、一部のノードが代表としてブロックを作成し、その他のノードが承認を行うアルゴリズムである。

PoAは、ネットワーク上の信頼できるノードによって、ブロックの作成権限を決定するアルゴリズムであり、承認のスピードが速いことが特徴である。

これらのコンセンサスアルゴリズムは、それぞれの特徴に応じて選択されることが多く、分散型システムの実現に欠かせない技術である。

また、ブロックチェーンをはじめとする分散型システムの応用は、ますます進展しており、コンセンサスアルゴリズムの発展も引き続き注目される。

コンセンサスアルゴリズムの種類とは?

コンセンサスアルゴリズムにはいくつかの種類がある。

以下に代表的なものを説明する。

  1. PoW (Proof of Work)
    ビットコインなどの暗号通貨で採用されているアルゴリズムで、計算力を用いた承認方法である。ネットワーク上で競合するマイナーが複雑な計算を行い、先に正しい解答を見つけた者がトランザクションを承認する権利を得ます。承認には膨大な計算能力が必要であり、攻撃を困難にすることができる。

  2. PoS (Proof of Stake)
    イーサリアム2.0やCardanoなどで採用されているアルゴリズムで、所有している通貨量によって承認権を決定する方法である。通貨の保有者がトランザクションを承認することで報酬を得ることができる。所有している通貨量が多いほど承認権を得やすくなるため、攻撃を困難にすることができる。

  3. DPoS (Delegated Proof of Stake)
    EOSやTRONなどで採用されているアルゴリズムで、承認権を保有するための通貨保有量が必要ない方法である。代わりに、一定の数の代表者を選出して承認権を与え、彼らが取引を承認することで報酬を得ることができる。代表者は投票によって選出され、承認権を乱用した場合には投票によって罷免される仕組みになっている。

  4. PoA (Proof of Authority)
    企業や団体内でのブロックチェーンに使用されることが多く、承認権を持つ特定の人物や組織によってトランザクションが承認される方法である。信頼性の高い承認者を選ぶことで攻撃を困難にし、高速な処理を実現することができる。

以上が代表的なコンセンサスアルゴリズムの種類である。

それぞれのアルゴリズムには特徴やメリット・デメリットがあり、用途に応じて適切なアルゴリズムを選択することが重要である。

PoW (Proof of Work)とは

PoW (Proof of Work)は、ブロックチェーンで使用される一種のコンセンサスアルゴリズムで、ネットワーク参加者がパズルを解いて新しいブロックを生成し、そのブロックを承認する仕組みである。

パズルを解くためには、多数の計算能力を必要とするため、攻撃者がブロックチェーンを改ざんすることが困難になる。

一方で、パズルの解き方は簡単であるため、ブロックを生成できる人が多く存在するという特徴がある。

この仕組みにより、ブロックチェーンネットワークの参加者が、分散的かつ安全な方法で共同してブロックを承認し、ブロックチェーンの改ざんを防止することができる。

ビットコインやライトコインなど、初期の仮想通貨で広く採用されたPoWを採用している通貨が多い。また、イーサリアムやビットコインキャッシュも初期はPoWを採用していたが、後にPoSに移行する計画を発表している。

PoS (Proof of Stake)とは

Proof of Stake(PoS)は、ブロックチェーンのコンセンサスアルゴリズムの1つで、ネットワークの参加者が自らの暗号通貨をステーク(担保)としてロックすることで、ブロックを生成する権利を獲得する方式である。

より多くの暗号通貨をステークしたユーザーほど、ブロックを生成する権利が高くなる。

これにより、PoSではPoWと比べて電力消費が少なくて済み、ネットワークのスケーラビリティも高まるという利点がある。

ただし、ステークした暗号通貨を失うリスクもあるため、セキュリティの観点からも慎重な運用が必要である。

PoSを採用している主な暗号通貨には、イーサリアム、カルダノポリゴンソラナ、テゾス、アルゴランなどがある。

それぞれの暗号通貨で異なるPoSの方式が採用されており、ステーキングを行うことで報酬を得ることができる。

また、イーサリアムはPoWからPoSに移行することが計画されており、今後ますますPoSが普及していくことが予想されている。

DPoS (Delegated Proof of Stake)とは

DPoS (Delegated Proof of Stake)は、PoSの一種で、ステークホルダーがブロックプロデューサーを選出することで、ブロックを生成する権限を委譲する方式である。

ステークホルダーは自身の保有するトークンをステーキングして、ネットワークの運営に参加する。

ブロックプロデューサーは選出されたノードがブロックを生成するため、その報酬としてトランザクション手数料やブロック報酬を受け取る。

また、ブロックプロデューサーには運営に貢献したステークホルダーからの信任に基づき、信頼性が求められる。

DPoSは、PoWに比べてエネルギー消費量が少なく、ブロック生成速度も速いことが特徴である。

ただし、ブロックプロデューサーの中心化が進む可能性があるため、その点についての議論もある。

DPoSを採用する暗号通貨には、EOS、Tron、BitShares、Lisk、ARKなどがある。

これらの暗号通貨では、ステークホルダーは代表者に投票することで、ブロック生成に参加する代表者を選出する。

代表者はブロックチェーンの運営に関する意思決定を行い、ブロックを生成する。

これにより、高速でスケーラブルなトランザクション処理を実現している。

また、DPoSの利用により、ブロック生成に必要なエネルギー消費量を抑えることができる。

PoA (Proof of Authority)とは

PoA (Proof of Authority) は、特定のノードがトランザクションを検証することで合意形成を行うコンセンサスアルゴリズムである。

このアルゴリズムでは、認証局 (authority) が新しいブロックを作成するために権限を持ち、検証を行うノードが一定数以上であることが要件となる。

そのため、PoAは、PoWやPoSよりも高速でスケーラブルな特徴があり、主に企業内ブロックチェーンやプライベートブロックチェーンに使用されている。

ただし、ネットワークに参加するノードは認証局から選ばれ、ノード数が限られているため、中央集権的な側面があるという批判もある。

PoAは、GethやParityなどのEthereumクライアントが実装することができるプライベートまたはコンソーシアムブロックチェーンによく使われるアルゴリズムである。

認証者のリストがあらかじめ決められており、ブロック生成者は事前に定義された認証者であることを証明する必要がある。

認証者は通常、ノードオペレータ、企業、または信頼できる個人である。

PoAは高速かつ信頼性が高く、企業がブロックチェーンを導入するのに適している。

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