見出し画像

【2022.9】今月良かった曲20選レビュー

 どうもです。

 月末恒例、音楽紹介記事の9月分です。今月もリリースされた楽曲(アルバム、EP、シングルetc…)を対象に、良かった楽曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に!ではどうぞー。



#1『Disparity』/ Oceans Ate Alaska

 UKバーミンガム出身のプログレッシヴ・メタルコアバンド。前作『Hikari』から実に5年ぶり、3rdフルアルバムをリリース。2016年に脱退したオリジナル・ボーカリストJames Harrisonが2020年に復帰してくれたのもあり、待望の復帰作でした。
 いやぁ…良かった!期待以上に。9月1日リリースだったんですが、未だに聴くくらいにはハマってます。全体の印象としては、バンド史上"最も聴きやすく耳に残る"に尽きるかなと。名盤1st『Lost Isles』での複雑に転調を続けるマスコア的アプローチとエキゾチックな雰囲気が復活するも、クセの強さを削ぎ落して、2nd『Hikari』で魅せてくれた繊細で美しい、聴き心地の良いメロディをバランスよく融合させた作品だった様に思います。良いトコ取りで磨きをかけてきたなと。総時間も約30分でコンパクトではあるけどインパクトは充分、さすがはOAAと云った処。相変わらずヘヴィでテクニカルで、Vo. Jamesの歌声も良い意味で変わってなくて堪らなかった。
 特に気に入っているのは、Tr.3『Metamorph』, Tr.6『Dead Behind The Eyes』, Tr.7『Plague Speech』, Tr.11『Hallucinogen』です。


#2『Dimension』/ Ghost Wish

 UKサマセット出身のプログレッシヴ・メタルコアバンド。2020年にユニット結成、2021年からシングルをリリースしており、待望のデビューアルバムを今月リリースしました。
 正直これと云ったパンチがある訳ではないんですけど、プログレッシヴメタルコア好きとしては、普通に満足できてしまった。"こーゆーでの良いんだよ"系。自主制作故のクセはあるものの、それすらも楽曲エネルギーになっているので、そこまで気にならない。ボーカルも伸びやかなクリーンと厚みのあるスクリーム、その中間も自在に扱える感じで良かったです。サウンドもピロピロしたメロディーあり、ヘヴィなブレイクダウンもしっかりキメて、何よりスピードとテンポが好み。丁寧に奏でられたフレーズで楽曲の世界観を確かに構築しようとするスタンスが垣間見えると云うか。浮遊感も充分。
 Tr.1「Exogenesis」, Tr.6「Dimension」, Tr.7「Solstice」, Tr.11「Infinity」が特に気に入っています。


#3『Malevolence』/ AetherWave

  アメリカはセントルイス出身のメタルコアバンド。2021年からシングルリリースを続け、それらを含む6曲入りデビューEPをリリース。新規曲は2曲のみでしたが、それらも中々良かったので紹介。
 世界観が強烈なこのバンド、テクニカルでダーク、そしてノイジーなカオティックメタルコアをプレイ。これに関してはデビューしたばかりのバンドにしてはクオリティ高めだなと。ボーカルも狂気的スクリームを得意としてそうで、ハードコア由来のストイックな力強さや、デスメタル由来の血生臭さもあって良かったなと。Tr.4「Malevolence」なんかはMVも普通にグロめなので閲覧注意。イチバン好きなのは、上記にも貼ったTr.3「In My Way」です。2:29~以降、グラインド疾走してからの展開が堪らん。


#4『八月三十二日』/ 十五少女

 ディストピアな音楽性と現代を切り取った鋭利なジュブナイル小説で注目を集めるバーチャル・アーティスト「十五少女」。今年8月に6曲入りEP『ASTRONOTES』をリリースしたばかりですが、これの延長線に当たるシングルをリリースしました。
 子供の象徴である夏休みにあったらいいのにという延長願望を、"8月32日"という実在しない日付で標榜したタイトルには、『社会に出る(大人になる)直前にほんの少しだけ与えられた執行猶予』という意味が込められているそうです。浜辺に打ち寄せる波の音と鴎の泣き声、弦楽器などによる、夏の終りらしさ120%の雰囲気は圧倒的。その終りに悟りと諦めを感じ聴く者の心を突き刺す様な歌詞も好き。今年も夏の終りに関する楽曲をいくつか聴きましたが、本楽曲がイチバン好きでした。


#5『Eraser』/ Stepson

 オーストラリアはブリスベンのパンク/メロディックハードコア・バンド。昨年3月にリリースされた、デビューアルバム『Help Me Help You』以降は初となるシングルをリリースしました。
 これだけスピード感があって激しいのに、どこかノスタルジックなテイストが溢れ出てるのが心を掴んできます。そんで、ブレイクダウンが最高にキマっててもうメタルコア。ボーカルを支えるコーラスだったり、サビ裏でピロピロしてるギターだったりも好き。


#6『Restore.』/ Mnmlst

 アメリカコロラド州デンバー出身、日本人ギタリストKeitoも在籍しているプログレッシヴ・メタルコアバンド。2019年に自主制作1st EPをリリースして以降、音沙汰無しでしたが、今年7月にシングル「Destroy.」をリリースし、今月も1曲リリースされました。
 疾走感あるメタルコアをグルーヴィーに展開しつつ、後半では繊細で浮遊感のあるパートも織り交ぜてくれました。サビでは、ギター兼クリーンボーカルも担当しているKeitoが綺麗に歌い上げ、スクリームとのコントラストを演出。やはり彼が在籍しているのもあり、サビメロは相変わらずアジアっぽい。親しみがあるエモさと云うか、哀愁漂ってて好きですね。


#7『Culling Kindness』/ Saving Vice

 アメリカバーモント州を拠点に活動しているメタルコアバンド。今年通算5曲目となるシングルをリリース。デビュー以降、コンスタントにリリースしてくれているバンド、個人的にドンピシャの曲が久々に来ました。
 勝利を約束するイントロ。仄暗い音像の中でメタルコアサウンドが猛進する様に突き抜け、ヘヴィリフも容赦なく刻み込んでくれます。ボーカルワークも良いですね、ローからハイまで自由自在。終盤はクリーンで余韻重視。最後までスクリームでも良かった気がしますが、コレはコレで満足です。
 デビューアルバム『Hello There』では、シンフォニック要素やストリングスが際立つバンドでもあったんですけど、こーゆーゴリゴリのメタルコアもできるの器用だなぁと思います。そろそろアルバムも出るのかと期待。


#8『N.W.O』/ Evilgloom

 2019年に福岡を拠点に結成したニューメタルコアバンド。昨年2月には新Vo.Demiを迎え入れたSingle『Dawg』を、同年9月には1st Mini Album『Keter』をリリースし注目を集めました。そんな彼らが今年3曲目となるシングルをリリースしました。
 素直にむっちゃ気持ちが良い、即効性もあるし。ヒップホップの影響を色濃く受けたフロウは耳心地が良く、グルーヴ感に拍車を掛けてくれているなと。凶悪バウンシーリフと不協和音、ブレイクダウン、かなりヘヴィなのにノリやすい。各要素を3分以内にまとめあげた技量とセンスに拍手。


#9『Reorient』/ Nevrness

 国内メタルコアバンドSailing Before The Windや、Alphoenixのベーシストとして活躍中、Bitokuによるベースインストプロジェクトの1stアルバムがリリース。6弦ベースとドラムのみによるピュアベースインスト作品です。
 収録曲数は驚異の20曲で、総時間は32分ほど。ピック弾きを軸にしつつ、タッピングやスラップ、ハイブリッドピッキングなども織り交ぜたバリエーション豊かな楽曲達が揃っていました。ベース特有の、太い弦が確かに振動してる!ってのがダイレクトに伝わってくる感じ(伝われ)がマジで気持ちいい。あと純粋に低音ってやっぱ落ち着くなと再認識させられました(科学的根拠があるとかないとか)。その上で音色が綺麗なんだからもう堪らん。
 卓抜したメロディセンスとエレガンスはソロでも健在、バーとかで流れてたら普通にオシャレだな~って云う曲も多くて。あとはインスト曲なので仕事や作業のお供に最高でした。何となく世界観がイメージできたり、情景が目に浮かぶ様な楽曲が好きなので、Tr.3「Diurnal」, Tr.7「Sanctuarize」, Tr10「Skyline」, Tr.13「Dazzlement」, Tr.17「Cloudscape」, Tr.18「Moonnight」辺りが特に気に入っています。
 気になった方は、ビトクさん本人によるライナーノーツも是非ご一緒に。


#10『ぽいずにゃ~しんどろーむ』/ 猫又おかゆ

 VTuberグループホロライブ所属の猫又おかゆが、待望の1stフルアルバムをリリース。これまでに発表してきたオリジナル楽曲に加え、本人が予てからのファンだというピノキオピーをはじめ、DECO*27、ナナホシ管弦楽団、烏屋茶房、Neko Hacker、すりぃ、FAKE TYPE.など、今を代表するクリエイター達が新たに楽曲を提供。彼女の個性的な歌声等の魅力を最大現に引き出した最高の1枚でした。
 「ホロライブゲーマーズ」の一員で元々ゲームにしか興味なかった彼女。ホロライブでの音楽活動を通して、"応援してくれているファンのみんなが僕のことをアイドルにした"と云います。ファンとしても嬉しい限り。
 楽曲制作に関しては、"毒っ気の強い曲が好き"と、自ら希望を出してお願いしていったそう。毒をテーマにしている通り、じわじわと身体中に残って離れなる位の中毒性がある楽曲が勢揃い。コレは彼女の代表曲、Tr.1「もぐもぐYUMMY!」が解り易いですが、スルメ曲でもあるなと。Tr.3「あっかんべ」はメタルリスナー大歓喜でイチバン気に入っています。他にも、コール&レスポンス必至のTr.7「カミサマ・ネコサマ」と、彼女と同期で仲が良い戌神いぬがみころねがフィーチャリングしたTr.12「ORANGE PARADE」は盛り上がる事間違いなし、ライブ映え確定楽曲でした。
 今年9月30日には立川ステージガーデンにて、1stワンマンライブが開催されます。現地チケット戦争に勝利したので、この記事が投稿される日は「ライブ最高!!」ってなってるはずですw 気になった方は是非とも配信を。


#11『Sign』/ ときのそら

 VTuberグループホロライブ所属のときのそらが活動5周年を迎えた9月7日に、4枚目となるアルバム「Sign」をリリース。広瀬香美や田淵智也、多田慎也といったヒットソングの名手から、柊キライやユリイ・カノンといった超有名ボカロPまで多彩なクリエイター陣が楽曲提供し、バラエティに富んだ1枚となっていました。
 アニバーサリー作品なだけあって、クオリティ高く、何より"イマ"の彼女の才能と魅力が過去最高に詰まってると思います。特に、VTuber界屈指の異常なまでのハイトーンボイスを活かしきった楽曲が目白押し。Tr.1「ピッとして!マーマレード」の段階的にキーが上がっていくサビが解り易いですね。あと、本作でイチバン気に入っている、Tr.3「ロゴバッジ」。キラキラしててパワフルで疾走感もあるメロディも好きですが、歌詞も好き。"昨日よりも加速してる ちゃんと繋いでて"とか。他は、高音中毒になるTr.8「デジタリックリリック」、新境地を魅せたTr.10「メアリースイート」、MV含め5年の歴史を感じる純粋エモのTr.11「そらのとき」。そして、本作を締めくくるTr.12「ポラリスソラリス」…コレはずっとずっと成長して輝き続ける曲だなと確信しました。"これまで"と"これから"を感じさせる歌詞、星空や風景が目に浮かぶ様なメロディは、聴く時々で表情を変えてくれるなと。彼女の夢の舞台である、横浜アリーナでも聴ける日が来るはず…。
 今年11月19日には、5th Anniversary Live「宇宙と時空のミルキーウェイ」が東京・かつしかシンフォニーヒルズモーツァルトホールで開催されます。しかもキャリア初の生バンドセット。幸運な事にチケット握れたので、今からもう楽しみで仕方ないです。


#12『Soon We'll All Disappear』/ Bitter Breath

 アメリカテネシー州ナッシュビル出身のプログレッシヴ・メタルコアバンド。約3年半ぶり、キャリア4枚目となるシングルをリリース。尚、ほぼ完成していると云うデビューアルバムからの1曲だそう。とりまお帰りなさい。
 ストリングスが入る事でお馴染みのバンドですが、今回のは何だ…チェロ?まぁ綺麗なので良し。忙しないドラミングとリフに絡みつく様に、しっかりと荘厳な雰囲気が出てます。そんで、最後まで予想できない展開が見事。迫力あるボーカルの存在感も抜群ですね。


#13『Anhedonia』/ Morphide

 ラトビア出身のモダンメタルコアバンド。2019年6月に結成され、コンポーザーChrisとボーカル兼作詞のEissaはご夫婦。待望のデビューアルバムをセルフリリースしました。全9曲の内、6曲は先行リリースされてしまっていたので、新鮮味が薄かったのだけ少し残念でしたね。
 でも、やはり良盤。魅惑的なメロディーから強靭なブレイクダウンまで、適切に感情を揺さぶってくれる粒揃いの1枚でした。人としての様々な葛藤や負の部分までをも捉えたアイデンティティを軸としたリリックが中心との事で、全体的なコンセプトが統一され、物語っぽい趣があるのも良かったです。サウンドはプログレッシヴメタルコアに通ずる空間的な広がりのある音作りと、起伏を重視したグルーヴが非常に好みで無限に心地良いですね。Monuments辺りを感じる(伝われ)。ボーカルEissaのスクリームも女性特有のどこか清涼感すらある綺麗な叫びで、スクリームに抵抗がある方でも嫌悪感ゼロでは?と思えるほど。女性は"無理して出してる感"があると好きになれないんですが、彼女のはホント綺麗。しかも、むっちゃ美人だし。
 Tr.1「Aftermath」, Tr.2「Mayhem」, Tr.3「Catharsis」, Tr.6「Enter The Storm」, Tr.8「Panoption」が特に気に入っています。


#14『THE ONE』/ 電音部

 DJをテーマにした物語や、新進気鋭のクリエイターによる最先端で上質なクラブミュージックを展開しているメディアミックスプロジェクト電音部。今年2周年を迎え、4月4日には第2部が開幕。そこで昨年も実施した40週連続リリースを9月15日に再始動。マジでバケモンすぎw そして、その1曲目を飾ったのがこの「THE ONE」。歌唱はシブヤエリアの鳳凰火凛 (CV: 健屋花那)。楽曲を手掛けたのは、有名海外レーベルからリリースを重ね、主にUKハードコアを制作するTatsunoshinで普通にひっくり返った。
 案の定、美しき激エモリード × 火凛の胸熱ビルドアップ × 正義のクソデカキックと云う組み合わせで、もう無敵!最強!神!いや、冗談抜きで。この曲を現地で浴びて狂える日がいつか来るともうニヤけが止まらんですね。今月リリースされたもう2曲「救済のファンタジア」と「Be All Right」もTatsunoshinが手掛けているので、マストチェック。


#15『New Order』/ The Gloom In The Corner

 オーストラリアはメルボルン出身のメタルコアバンド。2022年10月28日にSharpTone Recordsからリリース予定のアルバム『Trinity』に収録される「New Order」を先行リリース。Left To SufferのフロントマンであるTaylor Barberがゲスト参加しています。
 アルバムから3曲目となる先行リリースですが、とんでもねえ曲が来てしまったなと。元々彼らの魅力だったニューメタルコアスタイルは抑え目になり、シアトリカル要素マシマシのドラマティックなメタルコアへと進化した印象。開幕クリーン明け、鈍器を思いっきり振り下ろされたかの様なクソデカ音圧が兎に角気持ちよすぎます。ラストの脳天直下型ブレイクダウンもヤバいですね(正直全編ブレイクダウンみたいなもんですがw)。アルバムのストーリーがどうなっているのか今から楽しみです。


#16『Annihilation』/ The Archaic Epidemic

 アメリカ北ヴァージニア州出身のシンフォニック・デスコアバンド。Born of OsirisのRonnie Canizaroをフィーチャーした新曲「Annihilation」をリリース。今年3曲目で、11月4日にはNew EPのリリースも予定されています。
 Born of Osirisの最高傑作と呼び声の高いアルバム『Tomorrow We Die Alive』の血を確かに感じる、シンフォニック且つドラマティックなサウンドスケープのパワーを前に為す術無し…ガチで空前絶後のビッグスケール。ブルータリティと美メロがガッチリ融合してるのもタチが悪い(褒め言葉)。ボーカルも2人ともエゲツないし、ブレイクダウンとかガチで好き。


#17『TEKKNO』/ Electric Callboy

 ドイツを拠点に活動するメタルコア・エレクロニコアバンド。2020年6月に新Voが加入、今年3月には呼称問題から改名も果たし、Electric Callboyとしては初で、キャリア通算6作目のフルアルバムをリリースしました。
 新体制後すぐにリリースした「Hypa Hypa」が爆発的大ヒットしたのもあり、この路線に舵を切った彼ら。バンド初期のユーモア溢れるパーティーチューンに磨きを掛け、笑わずにはいられないMVはバズリまくり。聴く者を笑顔にさせ、楽しく踊れて、ちゃんとメタルコアな楽曲達が揃っているので、過去最高傑作と言われてもおかしくない素晴らしい作品でした。名盤。
 シングルカット済の曲だと、Tr.2「We Got the Moves」と、4月の記事でも取り上げたTr.4「Spaceman(feat. FiNCH)」がやっぱり好き。これ聴いてブチ上がらない奴は人間じゃないだろ、って位ヤバい。アルバム新規曲だと、Tr.6「Arrow of Love」, Tr.8「Tekkno Train」がかなり良かったです。前者はサビメロが良すぎてラスサビまでの運びとか神。後者はガッツリ落としながらもふざけてくれるブレイクダウンが堪らんです。
 アングリーな音楽やシリアスな音楽も好きだけれど、この鬱屈とした時代だからこそ、音楽聴いてる時くらいは現実から身を引いて、マイナス感情をゼロ越えてプラスにまで持ってってくれる、"音楽はこうあるべき"の答えの一つを提示してくれた彼らに感謝したいですね。楽しさが伝わってくるフル尺ライブ映像も公式から上がっているので、是非見てみてください。


#18『DO U』/ Takanashi Kiara

 VTuberグループホロライブ所属で、英語圏を中心に活動する部門「ホロライブEnglish」の神話をモチーフにした「holoMyth」のメンバー、小鳥遊キアラが5曲目となるオリジナル楽曲をリリース。活動2周年を記念して制作された今作は、作詞・作編曲をお馴染みKIRA氏が担当。
 もうブッ刺さりましたね。K-POPみあるオシャレなダンスチューンで、自然と体を揺らしたくなるメロディ。無限リピートできる中毒性もある。現地ライブで聴いた日には、テンション上がりすぎて狂う事確定。そんで、MVもむっちゃ良いのよ。相変わらずキレキレのあるダンスに、魅惑的な表情もたっぷりで目が離せません。MVは4K画質まで上げれるのと、日本語字幕も表示できるので是非見てください。


#19『Oni』/ Darko US

 現Chelsea GrinのボーカリストTom Barberと現SPITEのドラマーJosh 'Baby J' Millerからなるニューメタルコア/デスコアデュオ。昨年にアルバム『Darko』をリリースしたばかりですが、今年も全15曲入りアルバムをリリースしました。
 破壊的かつ前衛的なアプローチが際立っていた彼らですが、この手のジャンルだと彼らが最先端にいる事を知らしめるかの様な一枚でした。新鮮且つハイクオリティすぎでお腹一杯。各楽曲もそこまで長くないのに、情報を詰め込んだ感が凄くて尺に収まってない(褒めてる)。そして、特筆すべきなのは、やはりサイケデリックで不穏なEDMサウンドの使い方が巧み。そのクセ所々で軽快になったり、美メロを挟んだりする奇天烈具合。これらはヒステリック且つテクニカルなフレーズによってグッと引き締められ、Barberの異次元ボーカルワークがあるからこそ許されてる感がありますね。
 あとアルバム通して感じたのはSCPの世界観、そこに付随する不気味さがあるなと。ブチギレ具合がカッコイイんだけど、同時に恐怖も覚えると云うか。ゾクゾクする。中でもアルバム全体を早送りで逆再生したようなTr.15「Redo」とか初めて聴いた時は普通に怖かったw…狂気。他は、Tr.3「Hyper Kill」, Tr.4「Dragon Chaser」, Tr.5「Rosaria's Fingers」, Tr.7「Evolving」, Tr.12「Sand Script」, Tr.13「Acid Inject」が好きです。


#20『Lotus』/ Within Destruction

 スロベニアはイェセニツェを拠点に活動するデスコア/メタルコアバンド。前作『Yokai』からメンバーが減り、オリジナルメンバーはDr. Luka VezzosiとVo. Rok Rupnikの2人で、2020年から加入したGt. Howard Fang(ex-Defying Decay, ex-Fallen, ex-Sinking City)を含むトリオ編成に。そんな新体制で通算5枚目のアルバムをリリース。
 リリース日が9月30日だったので、滑り込みで選出しました。それくらいには良かった。シングルカットされた曲達が全部最高!って感じではなかったので少し不安もあったんですが、後半の新規曲が軒並み良すぎた。Tr.8「Dehumanized」はニューメタルコアっぽいグルーヴィーなリフにトラップ系の不穏なシンセで装飾しつつ、デスコアの重さをしっかり残してあるのが素晴らしい。Tr.9「Illusions」はキラキラシンセと拳突き上げシンガロング必至のサビが最高。Tr.10「Neo-Yakuza」は曲名通りの極悪なナンバーで、ルーズなノリで耳に残るフレーズと、ピッグホイッスルが好き。Tr.11「P.O.P」も開幕グロウル⇒ピッグホイッスルでニヤけたし、むっちゃカッコイイギターソロから、エゲツねえブレイクダウンで落とし切ってくる神展開。そして、何と言っても作品を締めくくるTr.12「Ultima」が前作に続きやはりインスト曲だったんですが、今作は大・満・足。キラキラしててプログレッシヴで、ガチでヤバすぎ、天才!アートワークにかなり近い美しいメロディを奏でてくれました。無限リピート余裕でできる、てかもうした。
 バンド史上最高に個性豊かでキャッチー且つ、ガチのメタルコアをプレイする様にはなりましたが、進化大成功な気がします。ブルータルなスラミングデスコア時代の名残も僅かですが随所にありましたし。このバンド特有のグルーヴ感もちゃんと残っているのかなと。個人的には前作以上に気に入ったので、聴き込んでいきたいです。




ーーー以上、9月の良かった曲20選でした。

 今月はアルバム9枚、EP1枚、シングル10枚を紹介。アルバムが多かったのもあり、字数多め(一万字越え)。あと、新譜リリースって金曜が多いんですが、9月は最終日が金曜だったので、直前入れ替えも検討して困りましたね。まぁ嬉しい悲鳴。取り敢えず年内はもう残り三ヶ月しかないですし、このやり方で行きますが、来年はその辺りも含めてやり方工夫したいなぁと思ってます。コンパクトにしたさあるんですよね…。もし何かご意見あればコメント大歓迎ですので、いただけると幸いです。
 個人的トピックですと、9月は現地ライブ4本も行けたので最高でした。フロアもほぼほぼコ〇ナ禍以前の熱気を取り戻しつつあるなと感じていますし。10月は既に参戦するライブも決まっており、フィジカル予約済み大注目の新譜もかなり控えているので、今からもう楽しみです。

 とゆーことで、ここまで読んでくださって、ありがとうございました。何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキでの反応やTwitter等でシェアしていただけるとむっちゃ嬉しいです。よろしくお願いします!

 ではまた!


この記事が参加している募集

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?