どうもです。

　毎週恒例の新曲感想記事。2/26～3/4リリース分です。アルバム、EP、シングルを対象に自信をもってオススメできる曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に。ではどうぞー。※今回ボリュームが凄いので、記事を２つに分けております。Part2の方も是非。

#1『Stellar Symphony』/ 大空スバル

　VTuberグループ「ホロライブ」所属の2期生、大空スバルの新しいオリジナル楽曲。作詞・作編曲：せきこみごはん。5周年記念ライブにて初披露されました。
　名曲です。サビが泣きメロすぎる、圧倒的。ピアノとストリングが織り成す壮大なオーケストラは輝きに満ちた星空をイメージさせますね。3分尺ながら起伏に富んだドラマティックな構成も最高ですし、照らされる側から照らす側へとストーリー性の高い歌詞もファンには堪らないモノでした。

#2『絶対零度の世界から』/ VEE

　Sony MusicによるVTuberプロジェクト「VEE」所属タレント全員による、初となる全体オリジナル楽曲。作詞：ヒグチアイ、作曲：草野華余子、編曲：堀江晶太。初のオフラインイベント『Merge』にて初披露されました。
　“VEEが届けたい想い”を歌い上げた力強いメッセージソングとの事で、歌詞もメロディも心に直接伝わるような熱意溢れるストレートな仕上がりになってました。彩り豊かなバンドサウンドとサビでの盛り上がりが素晴らしい。歌声も全員が個性的で歌い繋いでいく熱さはやっぱり全体曲ならでは。

#3『Stareal』/ 餅々さくら

　メディアミックスを展開するVTuber事務所「星めぐり学園」所属、餅々さくらの待望の初オリジナル楽曲。作詞・作編曲：琴吹むつみ。活動3周年を記念してリリースされました。
　名曲です。切なげなピアノの旋律が響くイントロから一変、壮大なストリングスが特徴的なロックナンバー。力強くエモーショナルなサビメロに心を締め付けられますし、1stオリ曲らしい等身大の想いを詰め込んだメッセージ性の高い歌詞、"この先の景色を絶対叶えてみせるから"と決意の強さを感じる歌声も余計に泣けます…。これから活動を続ける中で育っていくだろう、こーゆー曲がオタクは大好きです、現地ライブでいつか聴きたい…。

#4『ほろはにヶ丘高校-Originals-』/ hololive × HoneyWorks

　VTuberグループ「ホロライブ」とクリエイターユニット「HoneyWorks」がコラボした新音楽プロジェクト『ホロハニ』より、HoneyWorks新規書き下ろし楽曲11曲を収録したアルバム。HoneyWorksの名曲11曲をホロライブタレントが新たにカバーしたアルバム『ほろはにヶ丘高校 -Covers-』も同時発売され、こちらも超オススメです。
　ハニワらしいアップテンポでノリのポップナンバーから、力強くエモーショナルなロックナンバーまで多彩な楽曲が収録され、ホロライブタレントの魅力を最大限に引き出してくれた1枚に仕上がっていたと思います。期待通りアイドルとは相性抜群ですし、“ほろはにヶ丘高校”と云う舞台が設定された青春の空気感がプラスされたのは本作ならでは。ベスト3を挙げるなら、ファンファーレ的な華やかさに満ち溢れた"ぺこマリ"によるメロコアソングTr.4「ブライダルドリーム」、洗練された切ないメロディが心を鷲掴みにするholoXによる激エモナンバーTr.9「アウトサイダー計画」、星街すいせいの圧倒的歌唱力を支える様に、爽快かつ壮大に駆け抜ける、ストリングスも鮮やかなロックナンバーTr.10「教室に青」が好きです。どの曲もライブで確実に盛り上がるであろう曲なので、3月16日の5th fes.が楽しみですね。

#5『不撓』/ 二ノ宮はぐ

　アーティストのVirtualとReal（"虚構"と"うつつ"）に実在性を求め発信していく「STUDIO KyoU」所属の“二ノ宮はぐ”の記念すべき1stアルバムをavexよりリリース。デビューシングル「殺されたい」を始め、新規書き下ろしの3曲を加えた全10曲を収録。
　”不撓不屈”の不撓がタイトルとなった今作は、これからも絶対に音楽の歩みを止めることはないと、強い意志を込めた1枚になったとの事。楽曲毎に明確な世界観が提示されており、情景を喚起させるメロディと情感豊かな歌声による独特の世界観を堪能できる作品でした。楽曲としてもサウンドの拡がりが美しいロックバラードTr.2「時間」、切なさ溢れるエモーショナルロックなTr.3「表象」、お洒落ながら熱く滾ってくるジャズロックなTr.4「Red Carpet」など多彩なロックナンバーが揃ってます。しっとりとした艶感もある歌声で、時にがなり声も混ぜた抑揚と突き抜けるハイトーンボイスが特に印象的。Tr.6「Non-lingua」やTr.9「銀杏」では、メロディに奥深さを加える美しいコーラスも素敵でした。異彩を放つデビュー曲Tr.10「殺されたい」がアルバムを締めくくった構成もかなり強気で、先述した意志を確かに感じましたね。今後の活躍が楽しみです。

#6『MIX』/ えのぐ

　鈴木あんず、白藤環、日向奈央の3名によるVRアイドルグループえのぐのニューEP。昨年末の「大絶響祭 2023 WINTER -ONE DAY MORE-」でも披露された3曲で、メンバー全員が初めてプロデュースした楽曲となりました。
　白藤環プロデュース『ビリパリッ!!!』は多彩なサウンドとコール盛り沢山で盛り上がれる最強ライブアンセム。ひなおプロデュース『BAD DANCE』はダークで色っぽい雰囲気が無茶苦茶カッコイイダンスナンバーで非常に新鮮な仕上がり。あんずプロデュース『小さな勇気』は逆に非常にえのぐらしいメッセージ性の高いエモーショナル応援ソング。「えのぐ合同会社」として再スタートを切った3人の意志も感じつつ、三者三様の魅力が詰まった1枚だったと思います。今年は5月3日にZepp Divercityにてenogu 6th Anniversary Liveの開催が決定。えのぐのライブ本当に凄いので是非。

#7『ギミギミ逃避行feat. #KTちゃん(Prod. peko)』/ 花譜

　KAMITSUBAKI STUDIO所属のVsinger花譜。活動3周年記念プロジェクトだったリアルアーティストとのコラボ企画『組曲』がまさかの再始動。新章第1弾となる今作は、ラッパー#KTちゃんとのコラボで、1月14日のワンマンライブ「怪歌」で初披露された楽曲になります。プロデュース/トラックメイクにはpeko(梅田サイファー)が参加し、花譜と#KTちゃんがリリックを担当。
　異なる音楽スタイルを持つふたりが、同世代の女の子の心情や等身大の感じでリアルな日常を描いた1曲。夜のキラキラした都会の雰囲気が拡がり、縦ノリを促すリズミカルなビートが心地良い。ラップは勿論、チャットで会話している様なパートで魅せる花譜ちゃんの可愛さは新鮮でした。同時リリースされた『BEKI feat. 花譜 (Prod. peko)』も良かったので是非。

#8『ZODIAC』/ Hakos Baelz

　VTuberグループ「ホロライブ」のホロライブEnglish所属、ハコ太郎やべーちゃんの愛称で親しまれているHakos Baelz（ハコス・ベールズ）の1stアルバム。十二支をコンセプトにした13曲入りで、4年に一度の誕生日の2月29日にリリースされました。ホロライブのメンバーである、兎田ぺこら、角巻わため、戌神ころねとのコラボ曲を収録。楽曲提供も、ZAQ、かめりあ、宇佐美祐二（Hifumi,inc.）、Kris Rocheなど豪華な1枚となりました。
　コンセプトアルバムにはなっていますが、どれも個性的でかなりバラエティ豊かなサウンド及びジャンルが揃った1枚でした。新規曲も多くて新鮮な驚きと興奮を覚えましたし、ハコ太郎の新しい歌の魅力にも気づく事ができましたね。驚異のスピード感と攻撃力で贈る、ZAQ作編曲のリード曲Tr.1「R×R×R」はライブアンセムになる事間違い無しでしょう。彼女とは1stオリ曲からの付き合いとなる、かめりあ作編曲の2曲のTr.5「GEGIRIN」、Tr.10「Ohayo-EST Gozai-MASTER ♡」では、ド派手なサウンドに乗せてクールなラップを披露しており、やっぱり最高でした。他にも雄大なストリングスが特徴的なTr.3「The Fight Song」、フォークソングっぽいTr.7「RIDE」、大人っぽいムーディーな雰囲気が拡がるK-POP的ナンバーTr.12「GIMME MORE」など挙げたらキリがない位には魅力に溢れてますね。そして、アルバムを締めくくるTr.13「EIEN」が僅か2分20秒ながら壮大なバラードナンバーとなっており、ジャケットイラストも恐らくこの曲をイメージしてると思います。女神を彷彿させる柔らかい優美な歌声に心が震えるはずです。アルバムの中ではコレが一番気に入っています。

#9『Wander』/ Non Anon

　Sony Musicが運営する多国籍VTuberグループ「PRISM Project」所属の4期生"Non Anon（亜音ノン）"の記念すべき初のオリジナル楽曲。作詞・作編曲：前線 / zensen。
　「裏表」「カオス」をテーマに鏡の向こうに迷い込んじゃう話が詰め込まれたエレクトロスウィング的ナンバー。ダークで不穏な雰囲気ならではの独特の高揚感を煽られますし、ブラスサウンドと縦ノリのグルーヴが最高。響きが全く異なる二役ばりの声色の使い分けも巧みで素晴らしいです。
　因みに、「PRISM Project」が2024年3月31日を以て事業終了する哀しいアナウンスもありましたが、各タレントに権利が委譲され個人Vへと移行するとの事なので、そこは少し安心しました（今後の活動も個人次第）。

#10『Daybreak』/ Hazumi Aileen

　元V:BLOOM所属、現在は個人勢として活動している、獅子の王女VTuber、Hazumi Aileenの2曲目となるオリジナル楽曲。作詞：Hazumi、作編曲：Diego / Patterns・veorug。
　名曲。作詞初挑戦で、自身の痛みや暗い考えと戦うことを歌った1曲との事。葛藤する想いが綴られながらのメロディは切なく胸が締め付けられるんですが、最後は前向きに立ち向かっており、暖かな光が差し込む様なラストの展開が素晴らしかったです。透き通った神秘的な歌声も魅力的。

#11『Rodents Kingdom』/ Ironmouse

　アメリカ発のVTuber事務所「VShojo」所属のIronmouse（アイアンマウス）の新しいオリジナル楽曲。作詞・作編曲：かめりあ！3月2日の自身2度目となる3Dライブにて初披露されました。
　どこか妖艶な雰囲気が漂うスピード感溢れるハードコアテクノで、悪魔の女王らしく激しさは勿論、キャッチーなメロディを欠かさないスタイルに仕上がっているのが最高。日本語詞と英詞が混ざっているのも含めカッコイイとカワイイも両立させてますね。”ざくりざくり齧るのさ”のトコ大好き。

#12『Black Sugar』/ 天草フラン

　2023年4月に個人勢として再デビューを果たした、ケーキ大好き娘VTuber天草フランの3rdオリジナルソング。作詞・作編曲：めろくる/Mellowcle。活動2周年＆誕生日を記念してリリースされました。
　ほんのりダークな雰囲気が漂うクールなK-POP風に仕上がった1曲。ダンスしている姿も目に浮かぶ程です。しっかりとベースの効いたサウンドが奇抜ながら心地良くグルーヴィー。歌い方もラップまでカッコイイんですが、可愛い声質までは隠し切れてない感じが逆にグッときましたね。

#13『BEYOND』/ 七篠さよ

　個人勢として活動している、七夕の夜に生まれた歌姫Vsinger七篠さよの9枚目となるオリジナル楽曲。作詞・作編曲：マッチ。3/3の初ワンマンオンラインライブにて初披露され、本楽曲を含む1st EP「BEYOND」を4月28日の音系同人即売会M3にて販売される事もアナウンスされました。
　彼女の今年の活動テーマ「超える」のキッカケとなった曲であり、聴く人の背中を押せる様にも歌われた1曲。サビメロで始まる曲は名曲なんです。疾走感溢れる王道ギターロックナンバーとなっており、"誰だってみんな立ち上がれるよ"と、歌詞の説得力が増す力強いメロディとエモーショナルなボーカルが次々と押し寄せてくるのが魅力的ですね。2サビではなくCメロ突入からラスサビまでのドラマティック展開も好き。彼女の友人達が参加したシンガロングも激アツで、現地ライブではファンの皆でも実現させたいですね。

#14『クラリムステラ』/ 藍月なくる

　一二三（Hifumi,inc.）所属、リアルとバーチャルを行き来するインターネット発の声優/シンガーである藍月なくるの新曲。作詞・作編曲：sky_delta。2月4日の初ワンマンライブにて初披露された表題曲。
　ライブの景色が蘇りますね。イントロでdeltaさんだと解るエモーショナルナンバーで、藍月なくるを体現するかの様なメッセージ性の高い言葉が印象的な1曲。"最期は海の底までついてきてよ"ですからね…。いつもに増して、感情がこもった儚くも力強い繊細な歌声からは輝きすら感じます。

#15『インテグラル』/ Leo/need × 初音ミク

　同人サークル「BASYAUMA RECORDS」主宰、コンポーザー/ボカロPとして活動する*Lunaの新曲。音楽ゲーム『プロジェクトセカイ』メンバーの進級を記念した全ユニット書き下ろし楽曲の内、Leo/needのユニットソング。
　タイトルの"Integral"は「なくてはならない」という意味で、今までとこれからをイメージした楽曲となったとの事。これまでの彼女達の物語を想い出させてくれながら、この先へ進む意志を固めていく真摯で秀逸な歌詞。流石*Lunaさんらしいノスタルジックなのにパワフルなメロディも相まって胸に迫るものがありますね。もうラスサビ良すぎて…。

―――以上、2/26～3/4（Part1）はアルバム3枚、EP1枚、シングル11枚の新曲感想でした。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。今週はPart2まで続くので以下から是非お願いします。

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